原子炉物理学I
原子力工学

原子炉物理学I

著者名 東京大学工学教程編纂委員会
古田 一雄
発行元 丸善出版
発行年月日 2020年04月
判型 A5 210×148
ページ数 136ページ
ISBN 978-4-621-30494-5
Cコード 3353
NDCコード 539
ジャンル 物理学 >  物理学一般
物理学 >  素粒子・原子核物理
機械・金属・材料 >  機械工学一般

内容紹介

原子炉解析は主としてコンピュータ・シミュレーションによって行われているが,シミュレーション結果の検証や,原子炉で起こる現象を定性的・直感的に理解することは,原子力工学の専門家に求められる重要な能力であり,そのためには,原子炉物理学の基本的理解が不可欠である.

 本書では,1章で,中性子反応に関る基本概念と中性子の媒質中での移動を記述した中性子拡散について,2章で,中性子の運動エネルギーの変化に関する減速過程について述べる.3章で,原子炉の仕組みと原理を概説した後,1群拡散理論に基づく原子炉解析を,4章で,多群拡散理論による原子炉解析を,5章では構成媒質が非均質な原子炉の解析を取り上げる.6章では臨界からのずれを表す反応度の変化と制御に関する事項を扱う.最後に,7章で,短期的な原子炉の動特性を議論する.

目次

はじめに
1 中性子の拡散
 1.1 種々の概念の導入
 1.2 連続の式
 1.3 Fickの法則
 1.4 拡散方程式
 1.5 拡散方程式の解法
2 中性子の減速
 2.1 中性子の弾性散乱
 2.2 吸収のない媒質中での減速
 2.3 吸収のある媒質中での減速
 2.4 共鳴領域の断面積
 2.5 熱中性子スペクトル
3 原子炉の解析
 3.1 核分裂連鎖反応と臨界
 3.2 一群原子炉方程式
 3.3 裸の均質炉の解析
 3.4 臨界計算
 3.5 反射体付原子炉
4 多群拡散理論
 4.1 二群拡散理論
 4.2 修正一群拡散理論
 4.3 多群拡散理論
 4.4 多群拡散方程式の数値解法
5 非均質炉の解析
 5.1 非均質効果の定性的議論
 5.2 熱中性子利用率
 5.3 共鳴吸収を逃れる確率
 5.4 高速核分裂補正因子
 5.5 無限大増倍係数
6 反応度と原子炉の制御
 6.1 反応度制御
 6.2 制御棒
 6.3 核分裂生成物の毒作用
 6.4 燃料の燃焼
7 原子炉の動特性
 7.1 1点近似動特性方程式
 7.2 原子炉のステップ応答
 7.3 即発臨界と即発跳躍
 7.4 原子炉の周波数応答
 7.5 反応度の測定法
 7.6 反応度フィードバック
付録 Bessel関数




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