内容紹介
イギリスを代表する社会学者ジョン・アーリが現代社会の解明に挑んだ新たな分析概念の「モビリティーズ」。初学者にもわかりやすい形でモビリティーズ研究の事例を加えながら今後の発展を解説する。
目次
はじめに――グローバル化とモビリティーズ
【第I部 理論】
第1章 『存在と不在』と音響の価値創出――アクター・ネットワーク理論、リスク論、アフォーダンスとの邂逅
第2章 『モバイル・ライブズ』――首都圏の鉄道システムにおける技術と身体
第3章 物流スタディーズと『カーゴ・モビリティーズ』――「表象されない忘れられた空間」と「秩序づけられた無秩序」
コラム1: ハビトゥスは単数か複数か――モビリティとの関連をめぐって
コラム2: ハンナ・アーレントとモビリティーズ
【第II部 理論から実践へ】
第4章 時間のエッジにおけるグローバル・テレポイエーシス――メディアのモビリティーズで問題化される都市
第5章 パフォーマンスとしての〈まなざし〉、実践のなかの〈まなざし〉
第6章 マンガ・アニメに見る「自然」をめぐる論争――ドラえもんをContested Naturesの観点から考察する
コラム3: 夏の甲子園モビリティーズ
コラム4: アクター・ネットワーク理論
【第III部 実践】
第7章 見知らぬ人同士の〈つながり〉の変容
第8章 象徴権力としてのスポーツとジェンダー――「体育会系」ハビトゥスに見られるスポーツの象徴支配
第9章 死別の悲嘆が開くネットワーク――グリーフケアと動く場のスピリチュアリティ
第10章 グローバル化と戦争のディスクール――日本人女性ディアスポラの言説における時間-空間の再編成
コラム5: 「人材モビリティ」の時代を迎えたメディア業界
コラム6: ショッパーとモビリティーズ
おわりに――生物から見るモビリティーズの未来
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