内容紹介
情報洪水の中で、われわれが直面する危機は目に見えない敵、すなわち「人の心に原因がある場合」が多い。このような危機を管理し、乗り越えるには「人間術」が必要になってくる。本書では、「自分の資質に見合った危機管理術はどのようなものか」を発見すべく、織田信長・毛利元就・直江兼続・上杉鷹山・勝海舟といった危機管理に優れた歴史上の人物や出来事を取り上げ、彼らがいかに「おのれ」を知り、自分の内や外にいる敵にどのように対処してきたのかを描いたものである。
目次
危機管理は自分との闘い―まえがきに代えて
藤原清衡―中央集権に吸収される危機を、地域特性で管理
織田信長―新時代に直面して、方向を見失う部下への危機管理術
毛利元就―能力の限界を知ったトップリーダーは、企業存続のため、どう危機管理を行ったか
直江兼続―企画の失敗で、主家は規模縮小。さま変わりの中で生きぬくための危機管理
細川幽斎―信長・秀吉・家康の三人の天下人時代を生きぬいた危機管理術
大石内蔵助―主家は滅亡、失業社員の将来を根気づよい危機管理術で
上杉鷹山―あまりにも名君の名をほしいままにしたための危機管理術
琉球のリーダーたち―平和な小国が、武力支配の中で生きぬく危機管理
勝海舟―幕府滅亡で襲う江戸百万市民の危機管理術
あとがき