南極と北極

南極と北極

地球温暖化の視点から
著者名 山内 恭
発行元 丸善出版
発行年月日 2020年12月
判型 新書 174×112
ページ数 200ページ
ISBN 978-4-621-30574-4
Cコード 0345
NDCコード 450
ジャンル 科学一般 >  シリーズ科学一般 >  サイエンス・パレット
天文・地学 >  地球科学
新書 >  サイエンス・パレット

シリーズ紹介

学問は絵の具、心はキャンバス。 思い思いの色を混ぜ合わせ、自身のキャンバスを豊かな教養で彩ってみませんか? サイエンス分野の教養を1冊にまとめ、あなたの「知りたい」に応えます。

内容紹介

現代を取り巻く国際的な地球環境問題の一つとして、「地球温暖化」が挙げられる。世界各地での異常気象のほかに両極(北極と南極)にも温暖化による影響が著しく見られる。しかし北極では海氷域の減少が激しくなる一方、南極では南極半島を除いてあまり温暖化が進んでいないことが近年の観測で分かってきた。その違いは何だろうか。これまでの観測の歴史を振り返りつつ、最新の研究から見えた両極の地球温暖化について解説する。またオーロラ観測や先住民族問題などコラムとして紹介する。

目次

第1 章  極地観測の歴史―極地探検から極域科学研究へ  
 北極探検から国際極年(IPY)へ/南極探検から国際地球観測年(IGY)へ/わが国南極観測の開始/わが国北極観測の開始

第2 章 南極,北極とはどういうところか  
 極とは,南極圏と北極圏/南極と北極の違い―大陸と海/海氷/昼と夜/大気の構造と気温鉛直分布/気圧と風

第3 章  地球温暖化とは―気候の決まる仕組みと温室効果  
 地球放射収支/温室効果/放射収支の緯度による違い/地球温暖化

第4 章  北極温暖化増幅―GRENE 北極気候変動研究1  
 GRENE 北極気候変動研究の開始/温暖化増幅と季節進行,氷ーアルベード・フィードバック/海氷変動/その他温暖化要因
  [コラム1]北極海航路

第5 章  北極温暖化の影響―GRENE 北極気候変動研究2  
 氷河・氷床の変動/陸上生態系の変化/海洋生態系変化と海洋酸性化/大気中CO2 やメタンの変化/北極ー中緯度リンク,北極温暖化で日本は寒冬・豪雪になる
  [コラム2]北極に住む先住民と在来知

第6 章 南極観測最前線  
 オゾンホールの発見と消長/CO2 等温室効果気体の長期観測,気球観測/エアロゾルと航空機観測/大型大気レーダー
(PANSY)/南極観測と無人気象観測網(AWS),数値モデル/内陸での気温急上昇と低緯度からの湿潤暖気流入
  [コラム3]宇宙への窓・オーロラ

第7 章 南極温暖化  
 南極半島・西南極強温暖化/東南極温暖化?/温暖化の南北コントラスト/氷床の海洋融解
  [コラム4]露岩域の湖と「コケボウズ」

第8 章 氷河期の南極̶北極のつながり  
 南極やグリーンランドでの氷床コア掘削/70 万年を越える氷床コアと詳細な解析/南北コア比較と南北のシーソー,全球海洋熱塩循環
  [コラム5]ゴンドワナ大陸と南極大陸氷床の形成

第9 章 私たちにとって,今,南極,北極とは  
 温暖化による氷床融解と海面上昇/南極条約体制/北極の国際体制/私たちは何をすべきか?

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定価:1,100円
(本体1,000円+税10%)
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