内容紹介
ブエノスアイレスの春は、広場や通りで一斉に開花し、また一斉に落花する薄紫のハカランダに彩られる。日本人が桜を愛でるように、人々がハカランダを慈しむ国、アルゼンチンには、半世紀以上前からスペイン語ハイクが十七音節の詩に詠われてきた。本書では、広く愛されてきたアルゼンチンの俳文芸の不思議を、歴史、地理、文化の視点から読み解く。
目次
第一章 日本人移民の俳句普及活動/第二章 アルゼンチン文学における俳句受容/第三章 アルゼンチン・ハイクの生成/第四章 国際ハイクと季語/第五章 国際ハイクと歳時記/第六章 スペイン語ハイクの韻律/第七章 俳句の普及による価値観の変化/第八章 アルゼンチン・ハイクの展開