はかってなんぼ 学校編
著者名 | 日本分析化学会 近畿支部 編 |
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発行元 | 丸善出版 |
発行年月日 | 2002年03月 |
判型 | A5 210×148 |
ページ数 | 188ページ |
ISBN | 978-4-621-04996-9 |
Cコード | 3043 |
NDCコード | 433 |
ジャンル | 化学・化学工学 > 分析化学 |
内容紹介
本書は、学校の教育においても”はかる”ことが大切であるという考え方に基づき、道具や装置で”はかる”場合でも、人間のもっている感覚を発展させていること、”はかる”ことを通して”もえる”、”とける”などの基本的な現象が理解できること、そして、それらを利用して、さらに別のものを”はかる”ことができ、その例として、二酸化炭素やpH等の”はかりかた”や”はかる”うえで気をつけなければならないことを、広く知ってもらうために執筆された一冊。
目次
第1章 みる・はかる・かんがえる
1.1 読みと意味
1.2 "みる”と読む漢字
1.3 五感でみるという体験
1.4 百聞は一見に如かず
1.5 知りたいことを見つけよう
1.6 かんがえる
1.7 無知の知,かんがえる自由
1.8 知ることを愛する哲学の方法
1.9 自然を知るということ
1.10 哲学から科学へ
1.11 "はかってなんぼ”=”科学の方法”
第2章 小・中・高の教科書にみられる”はかりかた”
2.1 分けるための五感
2.2 小学校・中学校の理科における五感
見る/触る/聞く/嗅ぐと味わう
2.3 電気について
2.4 五感を数量化するには
2.5 小学校・中学校・高等学校の理科の学習目標
2.6 新学習指導要領と”イオン”
2.7 物理量と単位
2.8 国際基本単位と力の単位について
2.9 エネルギーの単位について
第3章 ”はかりかた”の科学
3.1 もえる
火を使う/ラボアジェに至る/ファラデーの『蝋燭の科学』/燃焼の一般化/酸化還元反応
3.2 えれきてる
”電気”と”えれき”/電気の歴史―静電気―/電気の歴史―動電気―/電気を通す物質と通さない物質/電流の働き/電池と電気分解
3.3 とける
”とける”の意味/”そのものがとける”/”まざってとける”/”化学反応でとける”/”とけるを”はかる
3.4 ばける
化学反応を用いるはかりかた/中和滴定におけるpH指示薬の役割/錯形成反応の利用/生物にはかなわない!?
3.5 そだてる
光合成研究の歴史/生き物の生活を支える光合成/地球温暖化から見た光合成/はかることからすべてが見える
3.6 ひかる
光の偏り/熱の伝わりかた/物質と相互作用する電磁波の波長分布
第4章 ”はかりかた”の実際
4.1 酸素と二酸化炭素
酸素のはかりかた/二酸化炭素のはかりかた/湖と河川での溶存酸素と全炭酸の濃度変化
4.2 窒素
はじめに/試料の採りかた/アンモニア態窒素のはかりかた/亜硝酸態窒素と硝酸態窒素のはかりかた/全窒素量のはかりかた
4.3 CODとBOD
水質汚染の指標,CODとBOD/CODのはかりかた/BODのはかりかた/終わりに
4.4 硬度
はじめに/なぜ”硬い”というのかな?/水が硬いとどうなるの?/水の硬さはどうして”はかる”?/なぜ”硬い”水と”軟らかい”水があるの?
4.5 pH測定と電導度測定
はじめに/pH測定/電導度測定/pH測定と電導度測定の利用
4.6 リン
モリブデンブルー法による天然水中のリン酸イオンの定量/方法/はかるうえでの注意
4.7 簡易測定キット関係のホームページ
第5章 安全に正しくはかるために
5.1 はじめに
5.2 はかり始める前に
何をはかるのか/どれくらい正しくはかりたいか/正しくはかるための基準
5.3 正しくはかるための実験操作
質量を正しくはかる/容積(体積)を正しくはかる/器具の洗浄と共洗い
5.4 試薬の取り扱い
基準となる試薬/試料調整に用いる水について/酸と塩基試薬/試薬,溶液の保存
5.5 安全にはかるために
下調べ,予備知識/実験を行うときには/実験中に起こりやすい事故の例と応急処置/実験廃棄物の処理