第5版 スタンダード免疫学

第5版 スタンダード免疫学

著者名 小林 芳郎 編著
笠原 忠 編著
発行元 丸善出版
発行年月日 2018年11月
判型 A5 210×148
ページ数 264ページ
ISBN 978-4-621-30338-2
Cコード 3047
NDCコード 491
ジャンル 医学・薬学 >  基礎医学 >  免疫・微生物学

内容紹介

理学、薬学をはじめ医学周辺領域の多くの分野で活用でき、簡潔でわかりやすいと定評のある教科書の改訂版

生命科学研究において重要な役割を果たしている免疫学について、最低限身につけておくべき必要な知見を厳選し、簡潔に解説した。基本となる免疫のしくみを分子レベルで理解することにより、アレルギー・癌・HIVなどの免疫不全症、移植の拒絶などがどのようなしくみで生じるのか、また、それらを克服するための薬の開発・進展について知ることができる。

 【改訂ポイント】

・ 感染免疫やがん免疫など、免疫と疾病の解説を充実

・ 半期講義に最適なボリュームはそのままに、重要な知見を厳選し、わかりやすく解説

・ 免疫学の最新知見、理学・薬学など医学周辺領域の学生が必要とする内容の補足と充実

・ 薬学生にとって必要な “コアカリ” の内容も網羅

・ 本文のみならず図表、コラムなど全体にわたって見直し更新

目次

1 序論
 1.1 免疫学と予防接種
 1.2 バーネットのクローン選択説
 1.3 T細胞の抗原認識機構
 1.4 細胞間相互作用
 1.5 免疫系はなんのために存在するのか:自然免疫と獲得免疫(適応免疫)
 1.6 アレルギー
 1.7 免疫学ならびに関連領域のノーベル賞
2 抗体
 2.1 どのような物質が抗原として作用するか
 2.2 抗体の機能と種類
 2.3 抗体の取得法
3 抗原抗体反応
 3.1 凝集反応
 3.2 沈殿反応
 3.3 ウエスタンブロット分析
 3.4 ELISA(酵素免疫測定法)
 3.5 フローサイトメトリー
  ●COLUMN:3―1 ノザン,サザン,ウエスタンブロット
  ●COLUMN:3―2 抗体の特異性 
4 補体
 4.1 補体の活性化経路
 4.2 貧食細胞による抗原の分解の促進機構
 4.3 補体の活性化と炎症
 4.4 補体系の制御
5 免疫を担う細胞と分化
 5.1 リンパ球系細胞
 5.2 骨髄球系細胞
  ●:COLUMN:5―1 T細胞の抗原認識におけるMHC拘束性
6 リンパ球の抗原認識分子
 6.1 B細胞抗原レセプター
 6.2 T細胞抗原レセプター
 6.3 抗原レセプター遺伝子の構造
 6.4 抗原認識の違い
 6.5 膜結合型から分泌型への転換
 6.7 クラススイッチ
7 主要組織適合遺伝子複合体
 7.1 主要組織適合遺伝子複合体の遺伝子
 7.2 構造
 7.3 抗原提示
 7.4 クラスI分子やクラスII分子の多様性
 7.5 移植と拒絶
 7.6 移植の法則
 7.7 移植片拒絶機構
 7.8 HLAタイピングの移植における意義
 7.9 移植の臨床
8 T,B細胞の活性化機構
 8.1 T,B細胞の抗原レセプターを介した細胞内シグナル伝達
 8.2 リンパ球の活性化・分化にかかわるサイトカインのシグナル伝達
9 免疫応答の制御
 9.1 免疫寛容
 9.2 CD4+ヘルパーT細胞による免疫応答の制御
 9.3 共刺激分子と刺激阻止レセプター
 9.4 Tollレセプターを介した自然免疫系と獲得免疫系との機能連関  
  ●COLUMN:9―1 アポトーシスのしくみ
10 細胞性免疫
 10.1 体液性免疫と細胞性免疫
 10.2 細胞障害性T細胞
 10.3 細胞内寄生性細菌に対する免疫反応
 10.4 IV型アレルギー(遅延型アレルギー)
  ●COLUMN:10―1 FasとFasL 
11 炎症と接着分子・サイトカイン
 11.1 炎症とはなにか
 11.2 炎症にかかわる細胞群
 11.3 炎症におけるPAMPとDAMPの役割
 11.4 接着分子
 11.5 自然免疫,炎症と接着分子のかかわり
 11.6 炎症性サイトカイン
 11.7 リンパ球のホーミングと接着分子,ケモカイン
 11.8 炎症性サイトカインと炎症性疾患
  ●COLUMN:11―1 セレクチンのリガンド糖鎖の構造
  ●COLUMN:11―2 急性期タンパク質
  ●COLUMN:11―3 通風とインフラマソーム
12 免疫薬理学
 12.1 免疫抑制薬
 12.2 免疫賦活薬
 12.3 アレルギー治療薬
 12.4 抗体医薬の開発と臨床応用
  ●COLUMN:12―1 ヒト化抗体および完全ヒト抗体の作製技術
13 免疫と疾病I:アレルギー疾患と感染免疫
 13.1 アレルギー反応(過敏症)の分類
 13.2 アレルギー反応とアレルギー性疾患
 13.3 アレルギー反応における免疫制御:とくに好酸球の役割
 13.4 経口免疫と免疫寛容
 13.5 感染免疫とワクチン
 13.6 粘膜免疫と感染防御
  ●COLUMN:13―1 FcεRIの構造について
  ●COLUMN:13―2 アレルギー物質の表示制度
  ●COLUMN:13―3 好塩基球の役割
14 免疫と疾病II:がん(腫瘍)の免疫学
 14.1 免疫監視機構とがん免疫のしくみ
 14.2 がん抗原とがん免疫療法
 14.3 がん免疫療法の新たな展開
15 免疫と疾病III:自己免疫と免疫不全
 15.1 自己免疫疾患とはなにか
 15.2 免疫不全症
 15.3 後天性免疫不全症候群
  ●COLUMN:15―1 実験的アレルギー性脊髄炎(EAE)
  ●COLUMN:15―2 アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症の遺伝子治療
  ●COLUMN:15―3 HIV感染とケモカインレセプター

出版社からのメッセージ

本書は『第4版 スタンダード免疫学』(2013年3月刊)の改訂版です。

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定価:3,520円
(本体3,200円+税10%)
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