内容紹介

電磁波測距技術の進歩はめざましく。2001年の測量法改正の技術的背景となった。本改訂版では、この内容を織り込みながら、機器取扱法と測定値の特性に関する基本的知識の明確化に努めている。内容は、座標調整法・写真測量実行法・リモート＝センシング・地理情報システム・応用測量の説明を主としているが、中でも公共測量関連事項についてはより詳しく解説している。その他に、調整結果の数値の解釈の仕方、効率的な測量網の構成法、地籍測量、自由測量網の考え方と計算法などに関する要点をわかりやすく説明した。

目次

第１章　基準点測量と座標調整法
　１．基準点測量の誤差についての考察
　２．測量網の選択
　３．誤差楕円
　４．観測方程式と座標調整法
　５．座標調整法による公会点の決定（平面の場合）
第２章　地表間観測による基準点測量
　１．精密かつやや大規模な測量網における観測
　２．観測後の補正
　３．方向法による観測と測点調整
　４．公共測量におけるトラバース測量
　５．特殊な調整例
　６．総合測量方式
第３章　汎地球測位システムによる基準点測量
　１．ＧＰＳ測量網
　２．観測と検査
　３．調整計算
　４．偏心観測　
第４章　写真測量
　１．測量用撮像機器
　２．写真の幾何学
　３．写真座標と被写体座標との関係―共線条件
　４．単写真の標定とバンドル法による多数の写真の標定
　５．２段階標定法と解析的相互標定
　６．モデルの接続
　７．解析的絶対標定
　８．実体図化機による標定
　９．写真測量の誤差と地形図誤差
　10．空中写真測量の実例
　11．新技術の導入
第５章　リモート＝センシングと写真判読
　１．電磁波の伝播とリモート＝センシング
　２．電磁波の特性と伝播
　３．センサおよびプラットホーム
　４．物質の反射および放射特性
　５．ディジタル＝データの利用
　６．写真判読
　７．応用例
第６章　地籍測量と面積・体積の算定
　１．地籍調査
　２．地籍測量の概要
　３．面積の算定
　４．面積の分割および境界線の整正
　５．断面法による体積の簡易算定
　６．地形図による体積の簡易算定
　７．数値地形モデルとその利用
第７章　施工測量
　１．点の測設
　２．施工のための基準設定と機器
　３．遣方
第８章　路線測量および曲線設置
　１．路線測量の内容
　２．路線形状
　３．緩和曲線
　４．路線線形の設計
　５．詳細設計に必要な測量
　６．平面曲線の設置測量
　７．平面曲線設置に伴う諸問題
　８．縦断曲線の性質と設置
第９章　トンネル測量
　１．トンネル測量と位置選定
　２．表面設置［地上測量］
　３．地下設置［地下測量］
　４．断面測量
第10章　河川測量
　１．概説
　２．地形に関する測量
　３．流況に関する測量
第11章　海岸・港湾測量
　１．概説
　２．深浅測量
　３．海象に関する観測
第12章　地理情報システム
　１．概要
　２．ＧＩＳとデータ
　３．データの種類と特徴
　４．データ構造
　５．ＧＩＳの作成と利用についての要点
第13章　最小二乗法（２）
　１．１つの量の直接観測の調製
　２．独立間接観測の調製計算　
　３．正規方程式の数値解について
　４．条件付き独立直接観測の調製（未定乗数法）
　５．条件付き独立間接観測の調製（未定乗数法）
　６．最小二乗法の総括――条件式に観測した未知量と観測しない未知量を含んだ場合の調製
　７．自由測量網とその調製
付録　座標とその変換
　１．二次元直角座標に関する事項
　２．三次元直角座標に関する事項
　３．測地座標間の変換
　４．旧測地座標と他の測地座標との関係

出版社からのメッセージ

本書は改訂版『新版 測量学』（2016年9月刊）を刊行しています。

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