内容紹介
観音様(浅草寺)も、参道の仲見世も、一年中、人で溢れている。観音様の周りや六区もかなりの人出だ。外国人の姿も目立つ。だが、あなたは知っているだろうか。観音様、雷門、宝蔵門、五重塔、そのすべたが戦後に鉄筋コンクリートで建てられたものだということを……。本書は、「浅草という街」の変化する姿と、知られざる歴史を、筆者が「風景の記憶装置」と考える「映画」を通してたどる試みである。対象とした映画は、大正から昭和までの「現代劇」、約2200本。『映画のなかのお茶の水』(小会既刊)の著者が放つ、失われた記憶と奇計に満ちた浅草映画攻略本!
目次
まえがき
序 章 浅草という街
第一章 昭和戦前期の浅草映画
第二章 戦後復興期の浅草映画
第三章 高度成長期の浅草映画
第四章 昭和末期の浅草映画
第五章 浅草映画地図(1)浅草寺とその周辺
第六章 浅草映画地図(2)六区と隅田川
むすび
浅草映画リスト/主要参考文献/索引