シリーズ紹介
このシリーズでは、すべての巻において、前半が医学解説、後半が栄養学解説の2部構成となっており、各分野の見地から、治療および予防について学ぶことができます。
内容紹介
鉄欠乏性貧血は、貧血の大部分を占め胃腸の癌が原因となるので、診断が重要ですが偏食などでも起こります。治療は鉄剤によりますが、再発防止には食事療法が重要です。巨赤芽球性貧血は、多くはビタミン(V)B12の腸からの吸収に必要な内因子との結合障害による、体内のVB12の不足によって起こります。VB12製剤で治療しますが、再発防止に食事療法が有効な場合があります。この2疾患を中心に貧血と食事療法を解説します。 食事で対応できる貧血は鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血です。貧血になってしまったら薬物療法が優先しますが、貧血の予防や再発防止のためには、貧血を起こした原因を探り偏食や無理なダイエットなどであれば改善し、規則正しい食生活を心掛け、貧血に関係する栄養素とそれを含む食品を知り、バランスの良い食事内容にする必要があります。食事だけでは改善しない場合、サプリメントや治療用特殊食品の利用も必要となります。