キャンベル生物学 原書11版

キャンベル生物学 原書11版

原書名 CAMPBELL BIOLOGY, 11th edition
著者名 池内 昌彦 監訳
伊藤 元己 監訳
箸本 春樹 監訳
道上 達男 監訳
発行元 丸善出版
発行年月日 2018年03月
判型 B5 257×182
ページ数 1704ページ
ISBN 978-4-621-30276-7
Cコード 3045
NDCコード 460
ジャンル 生物・生命科学

内容紹介

世界各国で高評価を受けている生物学テキスト、5年ぶりの改訂版

 

本書は国際生物学オリンピックの推薦図書でもあり、大学生はもちろん高校生や教員にとっても最適の教科書。生命の化学、細胞、遺伝学、進化のメカニズム、生物多様性の進化的歴史、植物・動物の形態と機能、生態学まで幅広く生命現象を解説する。

 

原書11版の特長
 ■5つの統一テーマ、組織化情報エネルギーと物質相互作用進化を明示し、生物学を貫く視点から各章を読み解く
 科学スキル演習では実際の研究データを題材に、結果の解釈、グラフ化、実験計画などのスキルを会得できる
 問題解決演習では、科学スキルを使って実生活の問題に対処する練習ができる
 ■新しい図ビジュアル解説ではモデルの読み取り方を学び、関連性を考えようでは生命現象を全体像として捉える
 図読み取り問題描いてみようでは、図や写真を解釈する力、図示によって情報を伝える力を鍛える

目次

 1 進化,生物学のテーマ,科学的探究 
   生命の探求
  1.1 生命の研究は統一テーマを解明する
  1.2 中心テーマ:進化は生命の共通性と多様性を説明する
  1.3 自然科学の研究では,科学者は観察し,仮説を立て,検証する
  1.4 科学は,協調的な取り組みや多様な視点を必要とする
第1部 生命の化学
 2 生命の化学的基礎
   化学の生命へのつながり
  2.1 物質は単一の元素もしくは化合物とよばれる元素の組み合わせからできている
  2.2 元素の性質は,その原子の構造によって決まる
  2.3 分子の形成や機能は原子間の化学結合に依存する
  2.4 化学反応は,化学結合をつくったり,壊したりする
 3 水と生命
   すべての生命に必要な分子
  3.1 水分子の極性共有結合は水素結合をつくる
  3.2 水の4つの創発特性は生命に適合した地球環境に貢献する
  3.3 酸性,塩基性は生物にとって重要である
 4 炭素と生命の分子レベルの多様性
   炭素は生命の根幹
  4.1 有機化学は炭素化合物の学問である
  4.2 炭素は4つの共有結合で他の原子と結合し,多様な分子をつくる
  4.3 数種の官能基は生体分子の機能の鍵となる
 5 巨大な生体分子の構造と機能
   生命の分子
  5.1 高分子は,単量体からつくられる重合体である
  5.2 炭水化物は,エネルギーや生体構築成分となる
  5.3 脂質は,多様な疎水性分子である
  5.4 タンパク質は,多様な構造をもち,幅広い機能を果たす
  5.5 核酸は,遺伝情報を蓄え,伝え,発現する
  5.6 ゲノミクスとプロテオミクスは生物学の研究や応用を変革した   
第2部 細胞
 6 細胞の旅
   生命の基本単位
  6.1 細胞の研究のために,生物学者は顕微鏡と生化学の方法を使う
  6.2 真核細胞の内部はさまざまな膜で区画化され,機能の分業が行われている
  6.3 真核細胞の遺伝的指令は核の中にあり,その指令はリボソームによって実行される
  6.4 内膜系はタンパク質の輸送を制御し,代謝機能を遂行する
  6.5 ミトコンドリアと葉緑体はエネルギーをある形から別の形に変換する
  6.6 細胞骨格は細胞内の構造と活動を組織化する繊維のネットワークである
  6.7 細胞外成分と細胞間の結合は細胞のさまざまな活動の連携を可能にする
  6.8 細胞はそれを構成する各部の総和以上の存在である 
 7 膜の構造と機能
   境界なくして生命はない
  7.1 細胞の膜は脂質とタンパク質の流動モザイクである
  7.2 膜の構造は膜の選択的な透過性をもたらす
  7.3 受動輸送では,エネルギーを消費することなく物質が拡散によって膜を通過する
  7.4 能動輸送はエネルギーを使って溶質を勾配に逆らって輸送する
  7.5 細胞膜を通過する一括輸送はエキソサイトーシスとエンドサイトーシスによっておこなわれる  
 8 代謝(導入編)
   生命のエネルギー
  8.1 生物の代謝によって物質とエネルギーは別の形に変換される.その過程は熱力学の法則に従う
  8.2 反応の自由エネルギー変化で,その反応が自発的に起こるかどうかわかる
  8.3 ATPは発エルゴン反応を吸エルゴン反応と共役させることによって細胞の仕事に必要なエネルギーを供給する
  8.4 酵素はエネルギーの障壁を下げることによって代謝反応の速度を上げる
  8.5 酵素活性の調節は代謝制御を助ける  
 9 細胞呼吸と発酵
   生きるということは仕事をすることである
  9.1 異化経路によって有機燃料を酸化してエネルギーを得る
  9.2 解糖では,グルコースをピルビン酸に酸化して化学エネルギーを取り出す
  9.3 ピルビン酸を酸化した後,クエン酸回路は有機分子を完全酸化してエネルギーを取り出す
  9.4 酸化的リン酸化の過程では,化学浸透と電子伝達が共役してATPを合成する
  9.5 細胞は発酵と嫌気呼吸によって酸素を利用せずにATPを合成することができる
  9.6 解糖とクエン酸回路は他の多くの代謝経路と連結している 
 10 光合成
   生物圏の生存を支える過程
  10.1 光合成は光エネルギーを栄養物の化学エネルギーに変換する
  10.2 明反応は太陽エネルギーをATPとNADPHの化学エネルギーに変換する
  10.3 カルビン回路はATPとNADPHを使ってCO2を還元して糖を合成する
  10.4 高温・乾燥の気候帯で,炭素固定の別の機構が進化した
  10.5 生命は光合成に依存している 
 11 細胞の情報連絡
   細胞間の通信
  11.1 外部シグナルが細胞内で変換されて応答を導く
  11.2 受容:シグナル分子が受容体タンパク質に結合して,そのタンパク質の構造変化を引き起こす
  11.3 変換:分子間相互作用のカスケードによりシグナルが受容体から細胞内の標的分子へ伝達される
  11.4 応答:細胞のシグナル伝達により転写や細胞質の活動の調節が誘導される
  11.5 アポトーシスは多数のシグナル伝達経路の統合によって行われる 
12 細胞周期
   細胞分裂の主要な役割  
  12.1 ほとんどの細胞分裂では遺伝的に同一の娘細胞が生じる
  12.2 細胞周期では分裂期と間期が交互に進行する
  12.3 真核細胞の細胞周期は分子制御システムによって調節される  
第3部 遺伝学 
 13 減数分裂と有性生活環
   多様性の話
  13.1 子どもは両親から染色体を引き継ぐことにより遺伝子を受け継ぐ
  13.2 有性生殖の生活環での受精と減数分裂
  13.3 減数分裂により染色体が二倍体から一倍体に減少する
  13.4 有性生殖の生活環で生じる遺伝的な多様性は進化に貢献する 
14 メンデルと遺伝子の概念
   遺伝子から描く遺伝  
  14.1 メンデルは科学的な手法により2つの遺伝の法則を見出した
  14.2 メンデル遺伝は確率の法則に支配される
  14.3 実際の遺伝様式は単純なメンデル遺伝学による予想よりも複雑なことが多い
  14.4 ヒトの形質の多くはメンデル遺伝の様式に従う  
 15 染色体の挙動と遺伝
   遺伝子は染色体上に存在する
  15.1 モルガンはメンデル遺伝の物質的な基盤は染色体のの挙動であることを示した:科学的研究
  15.2 伴性遺伝は独特の遺伝様式を示す
  15.3 連鎖した遺伝子は同一の染色体上に近接して存在するため一緒に伝達される傾向がある
  15.4 染色体の数や構造の変化は遺伝性の疾患を引き起こす
  15.5 標準的なメンデル遺伝の例外となる遺伝様式
16 遺伝の分子機構
   生命の設計図
  16.1 DNAは遺伝物質である
  16.2 DNAの複製と修復は多数のタンパク質の共同作業である
  16.3 染色体はタンパク質とともに密に詰まったDNA分子により構成される 
17 遺伝子からタンパク質へ
   遺伝情報の流れ
  17.1 遺伝子は転写と翻訳を通じてタンパク質を指定する
  17.2 転写はDNAにしていされるRNA合成である
  17.3 真核生物の細胞は転写後にRNAを修飾する
  17.4 翻訳はRNAに指定されるポリペプチドの合成である
  17.5 1塩基または複数の塩基の変位はタンパク質の構造と機能に影響する 
 18 遺伝子の発現制御 
   美を見る人それぞれ
  18.1 最近は転写の制御により環境変化に対応する
  18.2 真核生物の遺伝子発現は多数の段階で制御される
  18.3 非コードRNAは遺伝子の発現制御にさまざまな役割を果たす
  18.4 多細胞生物では遺伝子発現のプログラムの相違により異なる型の細胞が生じる
  18.5 細胞分裂周期の制御に影響する遺伝的変異によりがんが発生する
 19 ウイルス
   借り物の生命 
  19.1 ウイルスはタンパク質の殻に覆われた核酸から構成される
  19.2 ウイルスは宿主の細胞内でのみ複製される
  19.3 ウイルスとプリオンは動物や植物にとって恐るべき病原体である  
 20 DNAを用いた手法とバイオテクノロジー
   DNAテクノロジー
  20.1 DNA塩基配列決定とDNAクローニングは遺伝子工学と生物学研究の有用な手法
  20.2 DNAテクノロジーによる遺伝的発現と機能の研究
  20.3 個体クローニングと幹細胞の基礎研究と応用利用への有用性
  20.4 DNAテクノロジーの実用化と人々の生活へのさまざまな影響 
 21 ゲノムと進化 
   生命の木から葉を読み解くこと
  21.1 ヒトゲノム計画により開発が促進された迅速で安価な塩基配列決定技術
  21.2 バイオインフォマティクスによるゲノムとゲノムの機能解析
  21.3 ゲノムの大きさ・遺伝子数・遺伝子密度の多様性
  21.4 多細胞真核生物には多くの非コードDNAと多遺伝子ファミリーが存在する
  21.5 DNAの複製・再編・突然変異がゲノムの進化に貢献する
  21.6 ゲノム配列の比較による進化と発生の解明
第4部 進化のメカニズム
 22 変化を伴う継承:ダーウィンの生命観
   きわめて美しい生物が際限なく
  22.1 ダーウィンは.地球の年齢は若く,種は不変であるという伝統的な見解に意義を唱えた
  22.2 自然選択による変化を伴う継承は,生物の適応や生命の共通性と多様性を説明する
  22.3 進化は,圧倒的な量の科学的証拠で支持されている 
 23 集団の進化
   進化の最小単位  
  23.1 遺伝的変異により進化が可能になる
  23.2 ハーディ・ワインベルグの式は,集団が進化しているかどうかの検定に使用することができる
  23.3 自然選択,遺伝的浮動,遺伝子流動は,集団中の対立遺伝子頻度を変化させることができる
  23.4 自然選択は,恒常的に適応変化を引き起こす唯一のメカニズムである
 24 種の起源
   「神秘中の神秘」  
  24.1 生物学的種概念は生殖的隔離を重視する
  24.2 種分化は地理的隔離の有無にかかわらず生じる
  24.3 交雑体は,生殖的隔離の要因を明らかにする
  24.4 種分化は,速くあるいはゆっくり起こり,少数のあるいは多数の遺伝的変化により起きる  
 25 地球の生命史
   驚愕の砂漠  
  25.1 原子地球は生命が生まれることが可能な環境であった
  25.2 化石は地球上の生命史を記録する
  25.3 生命史上の重要な出来事は,単細胞生物と多細胞生物の起源,陸上への進出である  
  25.4 生物群の盛衰は,種分化率と絶滅率の差を反映する
  25.5 ボディープランの大きな変化は,発生を制御する遺伝子の配列や制御の変化により起こる
  25.6 進化に目標はない 
第5部 生物多様性の進化的歴史 
 26 系統と生命の樹
   生命の樹の探求
  26.1 系統は進化的関係を表す
  26.2 系統は形態と分子データから推定される
  26.3 共有形質は系統樹を構築するために使用される
  26.4 生物進化の歴史はゲノムに記録されている
  26.5 分子時計は進化時間を追跡するのに役立つ
  26.6 新しい情報により生命の樹の理解が修正され続ける 
 27 細菌と古細菌
   適応の達人
  27.1 構造的および機能的適応によって原核生物は繁栄している
  27.2 急速な増殖,突然変異および遺伝的組換えによって原核生物の遺伝的多様性が増大する
  27.3 原核生物では多様な栄養様式と代謝的適応が進化してきた
  27.4 原核生物は多様な系統群に分化している
  27.5 原核生物は生物圏において必須の存在である
  27.6 原核生物は人間に利益も害も与える
 28 原生生物
   小さな生物
  28.1 多くの真核生物は単細胞生物である
  28.2 エクスカバータには特殊化したミトコンドリアや特徴的な鞭毛をもつ原生生物が含まれる
  28.3 SARはDNAの類似性で定義されたきわめて多様な生物含むグループである
  28.4 紅藻と緑藻は陸上植物に最も近縁な生物群である
  28.5 ユニコンタには菌類と動物に近縁な原生生物が含まれる
  28.6 生態系において原生生物は重要な役割を担っている 
 29 植物の多様性I:いかにして植物は陸上に進出したか
   地球の緑化
  29.1 陸上植物は緑藻(広義)から進化した
  29.2 コケなどの維管束植物は配偶体中心の生活環をもつ
  29.3 シダ類などの無種子維管束植物は高木になった最初の植物である 
 30 植物の多様性II:種子植物の進化
   世界の改変  
  30.1 種子と花粉は陸上生活への主要な適応である
  30.2 裸子植物は「裸」の種子をつけ,一般には球果をつくる
  30.3 被子植物の生殖的適応には花と果実がある
  30.4 人間の繁栄は種子植物に大きく依存する  
 31 菌類
   隠れたネットワーク
  31.1 菌類は吸収によって栄養を得る従属栄養生物である
  31.2 菌類は有性生殖または無性生殖で胞子を形成する
  31.3 菌類の祖先は鞭毛をもつ水生の単細胞原生生物であった
  31.4 菌類は多様な系統に分化している
  31.5 菌類は物質循環,生態的相互作用,人間生活に重要な役割を担っている
 32 動物の多様性
   消費者としての動物界
  32.1 動物は多細胞の従属栄養真核生物であり,その組織は肺葉から発生する
  32.2 動物の進化の歴史は5億年以上もさかのぼる
  32.3 動物は「ボディープラン」によって特徴づけられる
  32.4 動物の新しい系統樹は分子データ,形態データに基づいて検証され続けている 
 33 無脊椎動物
   背骨をもたない竜  
  33.1 海綿生物は初期に分岐した,真の組織をもたない動物である
  33.2 刺胞動物は起源の古い真正後生動物である
  33.3 冠輪動物は分子系統解析によって認識されたクレードで,その体制は動物界において最も多様である
  33.4 脱皮動物は種数が最も多い動物群である
  33.5 棘皮動物と脊索動物は新口動物である  
 34 脊椎動物の起源と進化
   背骨のある動物の5億年 
  34.1 脊索動物は脊索と脊側神経管をもつ
  34.2 脊椎動物は背骨をもつ脊索動物である
  34.3 顎口類は顎をもつ脊椎動物である
  34.4 四肢類は四肢をもつ顎口類である
  34.5 羊膜類は陸上に適応した卵を産む四肢類である
  34.6 哺乳類は毛に覆われた哺乳する羊膜類である
  34.7 ヒトは大きな脳をもち二足歩行する哺乳類である
第6部 植物の形態と機能 
 35 維管束植物の構造,成長,発生
   植物はコンピュータか
  35.1 植物体は器官,組織,細胞からなる階層構造をもつ
  35.2 さまざまな分裂組織が一次成長と二次成長のための細胞を生み出す
  35.3 一次成長は根とシュートを伸長させる
  35.4 木本植物は二次成長で茎と根が太くなる
  35.5 植物体は成長,形態形成,細胞分化によってつくられる 
 36 維管束植物の栄養吸収と輸送
   全体での振動が続いている
  36.1 維管束植物の進化において,栄養源獲得のための適応が鍵である
  36.2 短距離または長距離の物質輸送は異なる機構で行われる
  36.3 蒸散は木部を経由して根からシュートへの水と無機塩類の輸送を駆動する
  36.4 蒸散速度は気孔によって調節される
  36.5 糖類は師部を経由してソースからシンクへ運ばれる
  36.6 シンプラストはダイナミックである 
 37 土壌と植物の栄養
   コルク栓抜きの肉食植物
  37.1 土壌には生きている複雑な生態系が含まれる
  37.2 植物は生活環を完了するために必須元素が必要である
  37.3 植物の栄養吸収にはしばしば他の生物がかかわる
 38 被子植物の生殖とバイオテクノロジー
   偽りの花
  38.1 花,重複受精,果実は被子植物の生活環における鍵となる特徴である
  38.2 被子植物は,有性的に,無性的に,あるいは両方で生殖する
  38.3 人類は育種と遺伝子工学により作物を改変する 
 39 内外のシグナルに対する植物の応答 
   刺激そして定住生活
  39.1 シグナル変換経路はシグナル受容と応答とを結びつける
  39.2 植物ホルモンは成長,分化よび刺激応答を統御する
  39.3 光応答は植物の成功にとって決定的に重要である
  39.4 植物は光以外のさまざまな刺激にも応答する
  39.5 植物は植食者および病原菌から自らを防御する
第7部 動物の形態と機能
 40 動物の形態と機能の基本原理
   多様な形態,共通の課題
  40.1 動物の形と機能はあらゆるレベルの構造において相関している
  40.2 フィードバック調節は多くの動物の内部環境を維持する
  40.3 体温調節のホメオスタシスには,形態,機能,行動が関係する
  40.4 エネルギー要求は動物のサイズ,行動,環境に関係する 
 41 動物の栄養
   摂食の必要性
  41.1 動物の食物は,化学エネルギー,有機化合物,必須栄養素の供給源である
  41.2 食物処理の主要な段階は摂取,消化,吸収,排泄である
  41.3 食物処理の各段階に特化している器官が哺乳類の消化系を構成している
  41.4 脊椎動物の消化系の進化的適応は食物と相関する
  41.5 フィードバック回路は,消化,エネルギー,貯蔵と食欲を制御している 
 42 循環とガス交換
   交換の場所
  42.1 循環系は交換界面と体中の細胞とをつなぐ
  42.2 心臓収縮の協調的な周期が哺乳類の二重循環を駆動する
  42.3 血圧と血流のパターンは血管の構造と配置を反映する
  42.4 血液の構成要素は物質交換,輸送,生体防御に働く
  42.5 ガス交換は特化した呼吸界面を介して起こる
  42.6 呼吸は肺を換気する
  42.7 ガス交換のための適応には,ガスと結合して運搬する呼吸色素が含まれる   
 43 免疫系
   認識と反応
  43.1 自然免疫では,病原体群の共通特性をもとに認識と反応が行われる
  43.2 適応免疫では,受容体によって病原体が特異的に認識される
  43.3 適応免疫には,体液性と細胞性の防御機構がある
  43.4 免疫系の破壊は,疾患の発症や悪化に結びつく   
 44 浸透圧調節と排出
   平衡作用
  44.1 浸透圧調節は水と溶質の取り込みと喪失の平衡を保つ
  44.2 動物の含窒素老廃物は動物の系統と生息場所を反映する
  44.3 多様な排出系は細管構造が変形したものである
  44.4 ネフロン(腎単位)は血液の濾液を段階的に処理する
  44.5 ホルモン回路は腎機能と水平衡,血圧を結びつける  
 45 ホルモンと内分泌系
   体内での遠距離調節因子
  45.1 ホルモンや,その他のシグナル伝達分子は,標的受容体に結合して特定の反応経路の引き金を引く
  45.2 ホルモン経路おいて,フィードバック制御と神経系による調節が一般的である
  45.3 内分泌腺は多様な刺激に反応してホメオスタシス,発達,および行動を調節する
 46 動物の生殖
   何種類あるだろうか
  46.1 動物界では無性生殖と有性生殖の両方が存在する
  46.2 受精は同種の種子と卵を出会わせる機構に依存する
  46.3 生殖器官は配偶子を生産し輸送する
  46.4 哺乳類の生殖は刺激ホルモンと性ホルモンの相互作用によって調節される
  46.5 有胎盤哺乳類では,胚は母親の子宮内で発生を完了する
 47 動物の発生
   ボディー構築プラン
  47.1 受精と卵割により胚発生が開始する
  47.2 動物の形態形成は細胞形状,位置そして生存の特異的変化を生む
  47.3 細胞質の決定因子と誘導シグナルが細胞の予定運命を制御する  
 48 神経,シナプス,シグナル
   情報の回線
  48.1 神経組織と神経構造は情報伝達の機能を反映している
  48.2 イオンポンプとイオンチャネルがニューロンの静止電位を決める
  48.3 活動電位は軸索を伝導するシグナルである
  48.4 ニューロンはシナプスで他の細胞と連絡する 
 49 神経系
   指令と調節中枢 
  49.1 神経系は神経回路と支持細胞からなる
  49.2 脊椎動物の脳は部位特異的である
  49.3 大脳皮質は随意運動と認知機能を司る
  49.4 シナプス結合の変化が,記憶や学習の基礎課程にある
  49.5 神経疾患は分子の言葉で説明可能である 
 50 感覚と運動のメカニズム
   感覚と識別
  50.1 感覚器は刺激のエネルギーを変換し,中枢神経系に情報を伝える
  50.2 聴覚と平衡覚を受容する機械受容器は,液体の流れや平衡石の動きを検出する
  50.3 多様な動物の視覚受容器は,光を吸収する色素の違いによる
  50.4 タンパク質繊維の物理的相互作用が筋機能に重要である
  50.6 骨格系は,筋肉の収縮を体の動きへと変換する    
 51 動物の行動
   動物行動における「どのように」と「なぜ」
  51.1 単純な行動も複雑な行動も個々の感覚入力によって刺激される
  51.2 学習が経験と行動を特異的に結び付ける
  51.3 さまざまな行動は個体の生存と繁殖への自然選択で説明できる
  51.4 遺伝解析と包括適応度の概念が行動の進化の研究の基礎を与える 
第8部 生態学 
 52 生態学の入門と生物圏
   生態学の発見
  52.1 地球上の気候は緯度と季節によって異なり,急速に変化している
  52.2 気候と攪乱が陸域バイオームの分布を決定する
  52.3 地球の大部分を覆う水域バイオームは多様かつ動的な系である
  52.4 生物と環境の相互作用が種の分布を制限する
  52.5 生態的変化と進化は,長期的あるいは短絡的な時間スケールで互いに影響している  
 53 個体群生態学
   ウミガメの足跡
  53.1 生物的要因と非生物的要因が個体群の密度,分布,動態に影響する
  53.2 指数関数モデルは理想的な制限のない環境での個体群成長を表す
  53.3 ロジスティック成長モデルは個体群が環境収容力に近づくとその成長がゆるやかになることを表す
  53.4 生活史特性は自然選択の産物である
  53.5 密度依存的要因が個体群成長を調節する
  53.6 地球の人口はもはや指数的に成長していないが,いまだ急速に増加している  
 54 群集生態学
   変動する群集
  54.1 群集の相互作用は,関係する種が利益を与えるか,害を与えるか,何も影響を与えないかによって分類される
  54.2 多様性と栄養構造は生物群集を特徴づける
  54.3 攪乱は種多様性と種組成に影響する
  54.4 生物地理的要因は群衆の多様性に影響する
  54.5 病原体は群集構造を局所的あるいは広域的に改変する  
 55 生態系と復元生態学
   草原がツンドラに変わる
  55.1 物理法則が生態系のエネルギー流と物質循環を支配する
  55.2 エネルギーと他の制限要因が生態系の一次生産を決める
  55.3 栄養段階間のエネルギー転換効率は一般的に10%ほどである
  55.4 生物的および地球化学的な過程が生態系の物質循環と水循環を動かす
  55.5 復元生態学者は劣化した生態系を自然の状態に再生する
 56 保全生物学と地球規模の変化 
   サイケデリックな宝
  56.1 人間活動は地球上の生物多様形を脅かす
  56.2 個体群の保全では,個体数,遺伝的多様性,重要な生息地に注目する
  56.3 景観や地域的な保全は生物多様性の維持に役立つ
  56.4 地球は人間活動によって急速に変化している
  56.5 持続可能な開発により生物多様性を保全しながら人間生活を改善できる
付録A 解答
付録B 周期表
付録C 単位換算表
付録D 光学顕微鏡と電子顕微鏡の比較
付録E 生命の分類体系
付録F 科学スキルのまとめ

出版社からのメッセージ

本書は『キャンベル生物学 原書9版』(2013年01月刊)の改訂版です。

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(本体15,000円+税10%)
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