ミュオグラフィ

ミュオグラフィ

―ピラミッドの謎を解く21世紀の鍵
著者名 田中 宏幸
大城 道則
発行元 丸善出版
発行年月日 2017年09月
判型 四六 188×128
ページ数 352ページ
ISBN 978-4-621-30194-4
Cコード 0040
ジャンル 科学一般 >  科学読み物
物理学 >  素粒子・原子核物理

内容紹介

宇宙から降り注ぐ高エネルギー素粒子のミュオンやニュートリノなどを使って透視撮影する技術が注目されている。なかでもミュオンを利用したミュオグラフィ(muography)という透視技術は、厚さ1キロの岩盤をも通り抜ける高い透過力と、高密度の物質にぶつかると粒子が増減したり進行方向を変えるといった性質を利用して、巨大な構造物の内部測定への応用が期待されている。とくに火山、断層、古代遺跡や原子炉内部など、人間が直接観測しづらい場所(対象物)における調査に適しており、多くの実績も残している。 本書では、ミュオグラフィを用いて、最終的にクフ王のピラミッドと並ぶギザのの大ピラミッドである「カフラー王のピラミッドの重さを計る」という、これまで誰も試みてこなかった問題に挑戦する。そこから得られた知見や情報から、ピラミッド研究に対する新たな可能性、そしてミュオグラフィ自体の持つさらなる可能性を指し示す。

目次

第1部 ピラミッド(大城 道則) 
 プロローグ
 第1章 ピラミッドは「墓」なのか?
  1.1 古代エジプトにおける埋葬
  1.2 古代エジプトにおける墓の発展過程 
  1.3 ミイラの誕生と身代わり人形シャブティ
  1.4 ピラミッドとミイラ
 第2章 ピラミッドの持つ意味について
  2.1 カノポス容器にみる古代エジプト人の死生観
  2.2 古代エジプト人の死生観とミイラ製作
  2.3 カノポス壷とはなにか
  2.4 ピラミッドの中のカノポス容器
  2.5 ピラミッドは王の墓である
 第3章 ピラミッド両墓制論からの視点
  3.1 ケントカウエス王妃はエジプト王となったのか?
  3.2 シェプセスカフ王とマスタバ・ファラウン
  3.3 ケントカウエス王妃と第5王朝の誕生
  3.4 ケントカウエス王妃とギザの第四のピラミッド
  3.5 ケントカウエス王妃とアブ・シールのピラミッド
 第4章 ピラミッドはどのようにしてつくられたのか?
  4.1 古代エジプトにおけるピラミッドに関する記述
  4.2 古代ギリシア・ローマ人たちの記述
  4.3 21世紀以前のピラミッド学
  4.4 21世紀以後のピラミッド学とネオ・ピラミッドロジー(Neo Pyramidology)の提唱
 第5章 ピラミッドの重さ
  5.1 ピラミッドは重いか軽いか
  5.2 メイドゥムの崩れピラミッド
  5.3 ダハシュールの屈折ピラミッド
  5.4 ダハシュールにある赤ピラミッド
  5.5 ラフーンのピラミッドの持つ意味
  5.6 ピラミッドと地震と耐震構造
  5.7 文明は自然災害で進歩する
第2部 ミュオグラフィ
 第1章 宇宙からの素粒子ミュオンで巨大物体を視る
  1.1 ミュオグラフィの黎明
  1.2 ミュオグラフィとは
  1.3 ミュオグラフィの試み
   1.3.1 世界初火山の透視
   1.3.2 火山の内部探査
   1.3.3 世界への急速な波及
 第2章 ミュオグラフィの原理
  2.1 銀河系起源のミュオン
  2.2 物質を透過するミュオン
  2.3 透視画像作成の流れ
  2.4 ミュオグラフィ観測技術の発展
   2.4.1 アナログからデジタルへ
   2.4.2 2次元から3次元へ
   2.4.3 静止画から動画へ
  2.5 ミュオグラフィ観測技術の新たな展開
   2.5.1 第3世代ミュオグラフィ
   2.5.2 トンネルミュオグラフィ /
   2.5.3 地上から空中へ:ヘリボーンミュオグラフィ
   2.5.4 進化する観測技術
 第3章 ミュオグラフィ研究の加速
  3.1 世界におけるミュオグラフィ
   3.1.1 地下資源探査(カナダ)
   3.1.2 歴史的構造物(イタリア)
   3.1.3 二酸化炭素を地下に封じ込める(イギリス・アメリカ)
   3.1.4 洞窟探査(ハンガリー)
   3.1.5 産業プラント(日本)
   3.1.6 地球外ミュオグラフィ(アメリカ)
  3.2 ピラミッドから火山へ、そして再びピラミッドへ
   3.2.1 メキシコのピラミッド
   3.2.2 カフラー王ピラミッドの密度 /
 3.2.3 カフラー王のピラミッドの重量を測る
   3.2.4 21世紀のピラミッド観測
エピローグ

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