内容紹介
米国で高い評価を受けている“Fundamentals of General、Organic、and Biological Chemistry (第8版) ”の翻訳。「物理法則によって成り立つ化学」と「化学反応によって成り立つ生命活動あるいは現象」を関連づけながら学ぶことができる。『生化学編』では、生命現象とその背景にある有機化学が簡潔に示され、生命現象の“必然性”が理解できる構成。また、生化学的現象と日常生活との結びつきも多数例示し、興味関心が深まるよう工夫。バイオ系、生命科学系、食品系や理学系、工学系で、生命科学を学ぶ学生に理解してもらうことを目標に、視覚的な図や写真、ポイントを強調した化学式を使って解説。また、原書8版では生命現象のみならず、生化学と日常生活の中の化学との関連も強調して解説。生化学の要点をおさえ、かつ多面的に理解するのに非常に適した教科書。
目次
1 アミノ酸とタンパク質
1.1 生化学
1.2 タンパク質とその機能:概論
1.3 アミノ酸
1.4 アミノ酸の酸:塩基性
CHEMISTRY IN ACTION:電気泳動によるタンパク質の分解
1.5 ペプチド
HANDS-ON CHEMISTRY 1.1
CHEMISTRY IN ACTION:食物中のタンパク質
1.6 タンパク質の構造:概論と一次構造(1°)
CHEMISTRY IN ACTION:鎌状赤血球貧血とはなにか?
1.7 タンパク質の二次構造(2°)
1.8 タンパク質の三次構造(3°)
1.9 タンパク質の四次構造(4°)
1.10 タンパク質の化学的性質
HANDS-ON CHEMISTRY 1.2
CHEMISTRY IN ACTION:不完全なコラーゲン:不幸な話
2 酵素とビタミン
2.1 酵素による触媒作用
HANDS-ON CHEMISTRY 2.1
2.2 酵素の補助因子
HANDS-ON CHEMISTRY 2.2
2.3 酵素の分類
MASTERING REACTIONS:生化学反応の読み方
2.4 酵素の作用機構
2.5 酵素活性に影響を及ぼす因子
2.6 酵素の調節:阻害
2.7 酵素の調節:アロステリック制御とフィードバック制御
2.8 酵素の調節:共有結合性修飾と遺伝子制御
CHEMISTRY IN ACTION:薬としての酵素阻害剤
2.9 ビタミン,抗酸化物質,ミネラル
CHEMISTRY IN ACTION:ビタミン,ミネラル,食品ラベル
CHEMISTRY IN ACTION:医療診断の酵素
3 炭水化物
3.1 炭水化物の概要
3.2 炭水化物の対称性とFischer投影式
3.3 グルコースとほかの単糖類の構造
HANDS-ON CHEMISTRY 3.1
3.4 重要な単糖類
CHEMISTRY IN ACTION:細胞表面の糖鎖と血液型
3.5 単糖類の反応
3.6 一般的な二糖類
3.7 グルコースを基本とする重要な多糖類
CHEMISTRY IN ACTION:食物中の繊維と炭水化物
4 生化学エネルギーの発生
4.1 エネルギー,生命,生化学反応
CHEMISTRY IN ACTION:植物と光合成
4.2 細胞とその構造
4.3 代謝とエネルギー生産の概要
4.4 代謝の方法:ATPとエネルギー伝達
CHEMISTRY IN ACTION:有毒な酸素種と抗酸化ビタミン
4.5 代謝の方法:代謝経路と共役反応
CHEMISTRY IN ACTION:基礎代謝
HANDS-ON CHEMISTRY 4.1
4.6 代謝の方法:酸化型,還元型補酵素
4.7 クエン酸回路
4.8 電子伝達系とATP生産
CHEMISTRY IN ACTION:代謝毒
5 炭水化物の代謝
5.1 炭水化物の消化
5.2 グルコースの代謝:概要
5.3 解糖
5.4 ほかの糖の解糖系への導入
CHEMISTRY IN ACTION:虫歯
5.5 ピルビン酸の行方
HANDS-ON CHEMISTRY 5.1
5.6 グルコースの完全異化におけるエネルギー生産
5.7 グルコース代謝とストレス下における代謝調節
CHEMISTRY IN ACTION:ランニングの生化学
HANDS-ON CHEMISTRY 5.2
5.8 グリコーゲン代謝:グリコーゲン合成とグリコーゲン分解
5.9 糖新生:非炭水化物からのグルコース合成
CHEMISTRY IN ACTION:糖尿病の診断とモニター
6 脂質
6.1 脂質の構造と分類
6.2 脂肪酸とそのエステル
6.3 油脂の性質
CHEMISTRY IN ACTION:食餌中の脂質
HANDS-ON CHEMISTRY 6.1
6.4 トリアシルグリセロールの化学反応
6.5 リン脂質と糖脂質
6.6 ステロール
6.7 細胞膜:構造と輸送
CHEMISTRY IN ACTION:イコサノイド:プロスタグランジンとロイコトリエン
HANDS-ON CHEMISTRY 6.2
7 脂質の代謝
7.1 トリアシルグリセロールの消化
7.2 脂質輸送のためのリポタンパク質
7.3 トリアシルグリセロールの代謝:概要
7.4 トリアシルグリセロールの貯蔵と流動化
7.5 脂肪酸の酸化
7.6 ケトン体とケトアシドーシス
CHEMISTRY IN ACTION:肝臓,代謝系のクリアリングハウス
7.7 脂肪酸の生合成
CHEMISTRY IN ACTION:脂肪の貯蔵,脂質,アテローム症
HANDS-ON CHEMISTRY 7.1
8 タンパク質とアミノ酸の代謝
8.1 タンパク質の消化
HANDS-ON CHEMISTRY 8.1
8.2 アミノ酸の代謝:概要
8.3 アミノ酸の異化作用:アミノ基
8.4 尿素回路
CHEMISTRY IN ACTION:必須アミノ酸の重要性と欠乏による影響
9 核酸とタンパク質の合成
9.1 DNA,染色体および遺伝子
9.2 核酸の構成成分
9.3 核酸鎖の構造
9.4 DNAの塩基対:ワトソン―クリックモデル
9.5 核酸と遺伝
9.6 DNAの複製
9.7 RNAの構造と機能
9.8 転写:RNA合成
9.9 遺伝暗号
HANDS-ON CHEMISTRY 9.1
CHEMISTRY IN ACTION:インフルエンザ:多様性の課題
9.10 翻訳:tRNAとタンパク質の合成
10 ゲノミクス(ゲノム科学)
10.1 ヒトゲノムマップ
10.2 DNA染色体
10.3 突然変異と多型
HANDS-ON CHEMISTRY 10.1
CHEMISTRY IN ACTION:ポリメラーゼ連鎖反応
10.4 組換えDNA
10.5 ゲノム科学:その利用
11 化学メッセンジャー: ホルモン,神経伝達物質,薬物
11.1 メッセンジャー分子
11.2 ホルモンと内分泌系
11.3 ホルモンの作用:アドレナリンと闘争・逃避
11.4 アミノ酸誘導体,ポリペプチド,ステロイドホルモン
CHEMISTRY IN ACTION:ホメオスタシス
11.5 神経伝達物質
11.6 神経伝達物質の作用:アセチルコリンとアゴニストおよびアンタゴニスト
11.7 ヒスタミン,抗ヒスタミン薬,そのほかの主要な神経伝達物質
HANDS-ON CHEMISTRY 11.1
12 体液
12.1 体内水分と溶解物
12.2 体液のバランス
HANDS-ON CHEMISTRY 12.1
12.3 血液
CHEMISTRY IN ACTION:血液脳関門(BBB)
12.4 血漿タンパク質,白血球および免疫
12.5 血液凝固
12.6 赤血球と血液ガス
12.7 腎臓と尿の生成
12.8 尿の組成と機能
CHEMISTRY IN ACTION:血液検査とはなにか?
付録A 科学的記数法
付録B 換算表
出版社からのメッセージ
本書は『第4版(原書7版) マクマリー生物有機化学 [生化学編]』(2014年03月刊)の改訂版です。
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