北欧文化事典

北欧文化事典

著者名 北欧文化協会
バルト・スカンディナヴィア研究会
北欧建築・デザイン協会
発行元 丸善出版
発行年月日 2017年10月
判型 A5 210×148
ページ数 696ページ
ISBN 978-4-621-30171-5
Cコード 0522
NDCコード 302
ジャンル 人文科学 >  人文科学_総記・事典

内容紹介

北欧諸国はヨーロッパの中心から遠く離れて位置しているため、新たな思想や流行の発信源とはなり得ず、常に周辺諸国からそれらを受け入れる側であった。それゆえに19世紀以降になると、ドイツに発するロマン主義の波及によって、他のヨーロッパ諸国と異なった「輝かしき、共通なる一つの北欧」といった認識が芽生え、これがその後の北欧文化の基底となり、独自の文化が花開くこととなる。本書はこうした北欧文化のもつ独自性とその魅力の数々を、その歴史的背景、地域性、政治的状況などと関連付けてまとめた事典である。

目次

1.北欧とは
 北欧とは/北欧の地理/北欧の国際関係――総説/北欧会議――その活動と課題/環バルト海諸国評議会/パーシキヴィのリアリズムとは/フィンランド化論/冷戦終結期のフィンランド外交――コイヴィスト大統領による戦略的抑制外交/北欧への旅行/北欧の鉄道事情/日本・デンマーク交流史/デンマークと北海道/「日本のデンマーク」安城とは!/日本・スウェーデン間文化交流の端緒/フィンランドと日本の学術交流とその相性/日・北欧首脳会談
2.北欧とその周辺
 デンマーク語――stod(声門せばめ音)について/スウェーデン語――他の北欧語と比べて/スウェーデン語を学ぶということ――英語再発見へ!/ノルウェーの特殊な言語事情――2つの書き言葉の共存/フィンランド語とはどんな言語?/スウェーデン語系フィンランド人/オーランド諸島帰属問題/現代アイスランドの社会/グローバル時代のフェーロー諸島/スヴァールバルの歴史と現代/北極をめぐる政治/グリーンランドの政治経済/グリーンランドの対外関係/先住民サーミ/サーミの各種構築物の合理的架構/バルト諸国と北欧――スウェーデンとドルパト大学/スウェーデンのエストニア人/エストニアの歴史の証人、マナーハウス/カレリア地峡に骨を埋めたロシア人画家/「大フィンランド」思想の誕生と変遷/デンマークの国境
3.北欧の人と自然
 北欧人の思想的原型/北欧の自然と健康意識――随想/アイスランド人の自然との付き合い方/アイスランド人の精霊信仰/ノルウェーの環境問題――人と自然/ノルウェーのセーター/在日フィンランド人の思い/フィンランド人の心の風景/極北に生きる人々と野鳥たち/北方の鳥アビ――魅惑の伝承/漁業・海峡の歴史/スウェーデンに住む/「スウェーデン人」であること/スウェーデンの料理事情/デンマークの食事情/北欧の食文化と道具/デンマークのアルコール事情/デンマーク人のサマーハウス事情/デンマークのファミリー事情/ティヴォリ(チボリ)/デンマークの自由の試金石“クリスチェーニャ(クリスチャニア)地区”/レゴ(LEGO)の10のルール/デンマークの人気スポーツ/スウェーデンのスポーツ事情/ノルウェーのスキー史/北欧の人々の名字の特徴/デンマーク文化と色/デンマークの年中行事――その1:春と夏/デンマークの年中行事――その2:秋と冬
4.北欧の歴史から
 水圏の中の北欧/考古学的視点で見るヴァイキング時代/ヴァイキング時代/ヴァイキング時代の経済と社会/北欧アイデンティティとしてのルーン文字/アイスランドの歴史/中世北欧社会/カルマル連合――国民国家の胚胎/ハンザと中世のバルト海公益/経済史に見るハンザと北欧/鉄の国スウェーデン/水上都市ストックホルム/北欧における製塩と塩輸入の歴史/近世スウェーデンの宮廷とカール11世/グスタヴ・ヴァーサとスキー大会/「礫岩のような国家」としてのデンマーク,スウェーデン/ゴート主義/湖が消え「死せる滝(ドゥーダ・ファレット)」が出現した日――事業家「野生児フス(ヴィルドフッセン)」の夢の跡/42年の時を経てよみがえった不滅の愛――ドイツロマン派の詩人達を感動させた「巨漢(フェット)マッツ」の物語/北欧の博物学/デンマーク絶対王制時代(1)/デンマーク絶対王制時代(2)/デンマーク海外領土の歴史/オレンボー朝の王妃たち/18〜19世紀のスウェーデンの農業革命/自由記念碑/ノルウェーの独立とアイッツヴォル憲法/スウェーデン=ノルウェー同君連合/ノルウェーのスカンディナヴィア主義/19〜20世紀初めにかけての北欧からの海外移民/グロントヴィ/キルケゴール/アンデルセンとキルケゴールの終のコペンハーゲン/デンマークの1864年の意味/フィンランドと1900年パリ万博/ジャン・シベリウス/『フィンランディア』/フィンランドの独立と内戦/戦争の子供達――フィンランドの児童疎開/第二次世界大戦下のデンマークのレジスタンス/第二次世界大戦とノルウェー――レジスタンス神話の終焉/スウェーデンの歴史家達/デンマーク王室/スウェーデン王室/ノルウェー王室
5.北欧の文化
 アイスランド中世文学/『カレワラ』/フィンランドの民族楽器「カンテレ」/フィンランドの文学/スウェーデンの詩の歴史と特徴/デンマークの詩/アンデルセン[H.C.アナセン]/セルマ・ラーゲルルーヴ/19世紀の北欧文学・演劇事情/「アウグスト・ストリンドベリィ作品」を演じるとは/20世紀の物語作家カーアン・ブリクセン/デンマークの児童文学/トーベ・ヤンソン[トーヴェ・ヤーンソン]/スウェーデンにける児童文化事情/絵本作家ピーア・リンデンバウム/スウェーデンの民族音楽とニッケルハルパ/ノルウェーの民族音楽と楽器/グリーグとノルウェーの音楽/ゲーゼをめぐるデンマークの音楽/デンマークの音楽事情/スウェーデンの芸術音楽/デンマーク王立バレエ団/北欧の絵画・彫刻/フィンランドの芸術/トーヴァルセンと新古典主義/カスパー・ダーヴィト・フリードリヒと北欧――18世紀末のコペンハーゲン留学と,その後/国境地帯の画家達/ヴィルヘルム・ハマスホイ(ハンマースホイ)/ヘレーン・シャルヴベック(ヘレン・シャルフベック)/20世紀,パリに集まった北欧の画家たち/北欧映画の歴史と状況/アキ・カウリスマキ/北欧の写真家達/北欧のヘヴィ・メタル
6.北欧の社会
 スウェーデンの司法制度/スウェーデン憲法/フィンランドの憲法/北欧福祉国家の根っこ/デンマークの国民投票/現代ノルウェーの政治/フィンランドの地方行政/スウェーデンの政党政治/スウェーデンはどこまで「中立」であり得たか/スウェーデンの冷戦期の「積極的外交政策」をめぐる政治外交史/スウェーデンの原子力政策/スウェーデンの環境党・緑とは/ノーベル賞――その誕生と文学賞/北欧の経済学/北欧のIT産業/北欧諸国の雇用政策/ノルウェーの社会構成――若者の政治参加/ノルウェー経済事情/デンマーク社会の光と影――EUの取決めと高福祉社会のバランス/難民問題で人権意識と福祉給付のはざまに立たされるデンマーク/デンマークの医療制度――初期医療から,終末医療まで/子供の福祉と子育ち環境/スウェーデンの社会福祉/交通事故死を倫理的に許容しない交通政策――スウェーデンのVision Zero政策/スウェーデン発の安全・安心なまちづくり――セーフコミュニティ/スウェーデンと移民/フィンランドの女性と政治/デンマークの女性の社会進出と出生行動/スウェーデンの特別教育――北欧各国との共通性の違い/デンマークの大学/デンマークのフォルケホイスコーレ/スウェーデンの大学事情
7.北欧の生活デザインと建築
 北欧デザイン史/北欧のクラフト/生活用品/北欧のテーブルウェアデザイン/ロイヤル・コペンハーゲンと北欧工芸/カイ・フランク/北欧のテキスタイル/北欧の家具/ブルーノ[ブリューノ]・マットソン/フィン・ユール/ハンス・ウェグナー[ヴィーイナ]/北欧の照明デザイン・証明器具/ポウル・ヘニングセン/福祉施設のインテリアデザイン/フィンランドのグラフィックデザイン/スウェーデンデザインの流れ/北欧のデザイン教育/北欧建築士/北欧の民家/北欧の民家園――歴史と思想/ノルウェーのスターヴ教会/フィンランドの箱柱式教会/現代に生きる教会とチャペル空間/北欧の市庁舎建築/フィンランドの都市計画/フィンランドの入浴文化「サウナ」/住環境と住まい/スウェーデンの高齢者住宅/スウェーデンにおける高齢者の生活と環境/スウェーデンの子どもの施設/フィンランドの環境教育と学校づくり/北欧の建築教育/北欧の現代木造建築構法/ノルウェーのナショナル・ツーリスト・ルート/エーリック・グンナル・アスプルンド/アルヴァー[アルヴァル]・アールト/アーネ・ヤコプセンのトータルデザイン/ノルウェーの名匠スヴェレ[スヴァッレ]・フェーン――自然と対話する建築/デンマーク建築の現在/ノルウェーの現代建築界
付録
 【付録1】北欧5か国とバルト三国の基本データ・略史
 【付録2】北欧5か国とバルト三国の世界遺産
 【付録3】北欧・世界および日本年表
 【付録4】北欧3か国の王家系図
 【付録5】北欧神話の登場人物
 【付録6】北欧神話を知るための読書案内
 【付録7】『カレワラ』登場人物一覧
 【付録8】北欧,バルト三国の主な美術館・博物館
 【付録9】北欧,バルト三国の主な劇場

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定価:22,000円
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