内容紹介
ノーベル経済学賞受賞者・クルーグマンらによる世界中の大学経済学部で最も使用されている国際経済学のテキスト。国際経済学については、基礎から最先端まで、これ一冊で必要十分といわれる内容充実度を誇る。米国テキストならではの懇切丁寧な説明とグラフの多用による視覚的解説によって、ミクロ経済、マクロ経済、経済数学の基礎知識がなくても、丁寧に読めばだれでも十分理解できるようにつくられている。第8版同様、原書と全く同じレイアウト、2色刷で理解しやすいテキストを目指す。なお今回の翻訳は第10版となり、新たにハーバード大学のM. J. Melitz教授も執筆者に加わり金融危機後の経済情勢など新しい話題に差替え、全面大幅改訂されている。
目次
第1章 はじめに
国際経済学って何を扱うの?
貿易の利益/貿易のパターン/どのくらい貿易するのがいいの?/国際収支/為替レートの決定要因/国際政策強調/国際資本市場
国際経済学:貿易と金融
第I部 国際貿易理論
第2章 世界貿易の概観
誰が誰と貿易するの?
規模が大事:重力モデル
重力モデルの使い方:異常値を探す/貿易を阻害するもの:距離,障壁,国境
世界貿易のパターン変化
世界は小さくなっただろうか?/何を貿易するんだろう?/サービスのオフショア化
古い法則は今でも使えるの?
第3章 労働生産性と比較優位:リカードのモデル
比較優位の概念
1要素経済
相対価格と供給
1要素しかない世界での貿易
貿易後の相対価格を決める/【コラム】現実世界の比較優位:ベーブ・ルースの事例研究/貿易の利益/相対賃金について一言/【コラム】貿易しない損失とは
比較優位をめぐる誤解
生産性と競争力/【コラム】賃金は生産性を反映するだろうか?/貧民労働論/収奪
多くの財での比較優位
モデルの構築/相対賃金と専門特化/多財モデルで相対賃金を決める
輸送費と非貿易財を追加する
リカード・モデルの実証的な裏づけ
第4章 特殊要素と所得分配
特殊要素モデル
【コラム】特殊要素って何?/モデルの想定/生産可能性/価格,賃金,労働配分/相対価格と所得分配
特殊要素モデルでの国際貿易
所得分配と貿易の利益
【事例研究】貿易と失業
貿易の政治経済:予備的な見方
所得分配と貿易政策
国際労働移動
【事例研究】大量移民時代の賃金の収斂/【事例研究】移民とアメリカ経済
第5章 資源と取引:ヘクシャー=オリーン・モデル
2要素経済のモデル
価格と生産/投入の組合せを選ぶ/要素価格と財の価格/資源と生産量
2要素経済同士の国際貿易が与える影響
相対価格と貿易パターン/貿易と所得分配/【事例研究】南北貿易と所得格差/要素価格の均等化
ヘクシャー=オリーン・モデルの実証的な証拠
財の貿易を,要素貿易の代替として見る:貿易の要素内容/先進国と発展途上国の貿易パターン/こうした試験の意味合い
第5章補遺:要素価格,財の価格,生産判断
第6章 標準貿易モデル
貿易経済の標準モデル
生産可能性と相対供給/相対価格と需要/交易条件の変化による厚生効果/相対価格を決める/経済成長:RS曲線のシフト:成長と生産可能性フロンティア/世界の相対供給と交易条件/成長の国際的な影響/【事例研究】新興工業国の成長は先進国に痛手か?
関税と輸出補助金:RSとRDの同時シフト
相対需要と関税の供給効果
輸出補助の影響/交易条件の意味合い:得をする人と損をする人は?
国際的な借り入れと融資
異時点間の生産可能性と貿易/実質金利/異時点比較優位
第6章補遺:異時点間貿易について詳しく
第7章 規模の外部経済と生産の国際立地
規模の経済と国際貿易:概観
規模の経済と市場構造
外部経済の理論
専門特化した供給業者
労働市場のプール
知識のスピルオーバー
外部経済と市場均衡
外部経済と国際貿易
外部経済,生産量,価格/外部経済と貿易パターン/【コラム】世界をとじ合わせる/貿易と厚生と外部経済/動学的収穫逓増
地理間貿易と経済地理
【コラム】虚飾の町の経済学
第8章 グローバル経済の企業:輸出判断,アウトソーシング,多国籍企業
不完全競争の理論
独占:簡単なおさらい/独占競争
独占競争と貿易
市場規模拡大の影響/統合市場の利益:数値例/産業内貿易の重要性/【事例研究】実際の産業内貿易:1964年北米自動車協定と,北米自由貿易協定(NAFTA)
貿易への企業の対応:勝ち組,負け組,産業のパフォーマンス
生産者ごとのパフォーマンスの差/市場規模拡大の影響
貿易費用と輸出判断
ダンピング
【事例研究】反ダンピングが保護主義の一種に
多国籍企業とアウトソーシング
【事例研究】世界のFDIフローのパターン
外国直接投資(FDI)をめぐる企業の意思決定
アウトソーシング/【事例研究】仕事を外国に輸出? アメリカのオフショア化と失業/多国籍企業と外国アウトソーシングの影響
第8章補遺:限界収入を決める
第II部 国際貿易政策
第9章 貿易政策のツール
基本的な関税の分析
単一産業での需要,供給,貿易/関税の影響/保護の量を計測
関税の費用と便益
消費者余剰と生産者余剰/費用と便益を計測する/【コラム】因果と関税はめぐる
貿易政策のほかのツール
輸出補助金:理論/【事例研究】ヨーロッパの共通農業政策/輸入割当:理論/【事例研究】輸入割当の実例:アメリカの砂糖/自発的輸出制限(VER)/【事例研究】自発的輸出制限の実例/ローカルコンテンツ要求/【コラム】ギャップの橋渡し/そのほかの貿易政策ツール
貿易政策の影響:まとめ
第9章補遺:独占がある場合の関税と輸入割当
第10章 貿易政策の政治経済
自由貿易の支持論
自由貿易と効率性/自由貿易の追加の貿易/レントシーキング/自由貿易支持の政治的な議論/【事例研究】「1992」の利益
国民厚生から見た自由貿易反対論
交易条件に基づく関税支持論/国内市場の失敗に基づく自由貿易反対論/市場の失敗説はどこまで納得できるものだろうか?
所得配分と貿易政策
交渉の利点/国際貿易交渉の小史/ウルグアイラウンド/貿易自由化/体制改革:GATTからWTOへ/【コラム】紛争の解決――そして新たな紛争の火種に/便益と費用/【事例研究】WTOの試金石
ドーハの失望
【コラム】農業補助金は第三世界に痛手を与えるか?/特恵貿易協定/【コラム】自由貿易圏VS関税同盟/【コラム】特恵貿易の魅力とは/【事例研究】南米の貿易転換
第10章補遺:最適関税がプラスだという証明
第11章 発展途上国の貿易政策
輸入代替工業化
幼稚産業論/保護を通じて製造業を促進/【事例研究】メキシコ,輸入代替工業化を放棄
製造業びいきの結果とは:輸入代替工業化の問題点
1985年以来の貿易自由化
貿易と成長:アジアの離陸/【コラム】インドの躍進
第12章 貿易政策をめぐる論争
活発な貿易政策を支持する高度な議論
技術と外部性/不完全競争と戦略的貿易政策/【コラム】インテル創始者の警告/【事例研究】シリコンチップをめぐる争い
グローバル化と低賃金労働
反グローバル化運動/貿易と賃金再訪/労働基準と貿易交渉/環境問題と文化問題/WTOと国の独立/【事例研究】バングラデシュの悲劇
グローバル化と環境
グローバル化,成長,公害/「公害ヘイブン」の問題/炭素関税論争
第III部 為替レートと開放経済マクロ経済学
第13章 国民所得計算と国際収支
国民所得計算
国民生産と国民所得/資本の損耗(減価償却)と国際移転/国内総生産(GDP)
開放経済での国民所得勘定
消費/投資/政府購入/開放経済での国民所得恒等式/仮想的な開放経済/経常収支と対外債務/貯蓄と経常収支/民間貯蓄と政府貯蓄/【コラム】消えた赤字の謎
国際収支勘定
対になった取引の例/根本的な国際収支の恒等式/経常収支再び/資本勘定/金融勘定/純誤差脱漏/公的準備資産の取引/【事例研究】世界最大の債務国の資産と負債
第14章 為替レートと外国為替市場:アセットアプローチ
為替レートと国際取引
国内価格と外国価格/為替レートと相対価格/【コラム】為替レート,自動車価格,通貨戦争
外国為替市場
参加者/この市場の特徴/スポットレートとフォワードレート/外国為替スワップ/先物とオプション/【コラム】アジアのノンデリバラブル・フォワード為替取引
外国通貨資産の需要
資産と資産収益/リスクと流動性/利子率(金利)/為替レートと資産収益/簡単なルール/外国為替市場の収益,リスク,流動性
外国為替市場での均衡
金利平価(金利パリティ):基本的な均衡条件/現在の為替レート変化が期待収益に与える影響/均衡為替レート
金利,期待,均衡
金利が変わると今の為替レートはどうなる?/期待の変化が今の為替レートに与える影響/【事例研究】キャリートレードはどう説明する?
第14章補遺:フォワード為替レートとカバーつき金利平価
第15章 貨幣,金利,為替レート
お金の定義:概要
交換媒体としてのお金/会計単位としてのお金/価値貯蔵手段としてのお金/お金って何だろう?/お金の供給量(マネーサプライ)/産出と金利
短期での貨幣供給と為替レート
貨幣,金利,為替レートを関連づける/アメリカの貨幣供給とドル/ユーロ為替レート/ヨーロッパの貨幣供給とドル/ユーロ為替レート
長期の貨幣,物価水準,為替レート
貨幣と貨幣価格/貨幣供給の変化による長期的影響/貨幣供給と物価水準の実証的証拠/長期的にみた貨幣と為替レート
インフレと為替レートの動態
短期的な価格硬直性VS長期的な価格伸縮性/【コラム】貨幣供給の増加とジンバブエのハイパーインフレ/貨幣供給の恒久的変化と為替レート/為替レートのオーバーシュート/【事例研究】インフレ率の上昇は通貨の増価をもたらすか? インフレ目標の影響
第16章 物価水準と長期的な為替レート
一物一価の法則
購買力平価(PPP)
PPPと一物一価の法則の関係/絶対的PPPと相対的PPP
購買力平価に基づく長期的為替レートモデル
貨幣的アプローチの基本方程式/持続的なインフレ,金利平価,PPP/フィッシャー効果
PPPと一物一価法則の実証的証拠
PPPの問題点を説明する
貿易障壁と非貿易財/自由競争からの逸脱/消費パターン,物価水準測定の違い/【コラム】一物一価の法則をめぐる肉々しい裏づけ/短期的,長期的にみたPPP/【事例研究】貧困国の物価水準はなぜ低いか
購買力平価を超えて:長期為替レートの一般モデル
実質為替レート/需要,供給,長期的実質為替レート/【コラム】硬直的な価格と一物一価の法則:スカンジナビアの免税店から得られた証拠/長期均衡における名目為替レートと実質為替レート
国際金利格差と実質為替レート/実質金利平価
第16章補遺:価格伸縮的な貨幣的アプローチでのフィッシャー効果,金利,為替レート
第17章 短期的な産出と為替レート
開放経済における総需要の決定要因
消費需要の決定要因/経常収支の決定要因/実質為替レートの変化が経常収支に与える影響
総需要の方程式
実質為替レートと総需要/実質所得と総需要
短期的な産出の決まりかた
短期的な算出市場均衡:DD曲線
産出,為替レート,資産市場の均衡/AA曲線を導き出す/AA曲線をシフトさせる要因
開放経済の短期均衡:DD曲線とAA曲線を組み合せる
金融・財政政策の一次的な変化
金融政策/財政政策/完全雇用を維持するための政策
インフレバイアスなど政策形成の問題
金融・財政政策の恒久的シフト
貨幣供給の恒久的効果/貨幣供給の恒久的増加に対する調整/恒久的な財政拡大
マクロ経済政策と経常収支
貿易フローの段階的調製と経常収支の動向
Jカーブ/為替レートパススルーとインフレ/経常収支,財産,為替レートの動向
流動性の罠
【事例研究】政府支出乗数の大きさは?
第17章補遺1:異時点間取引と消費需要
第17章補遺2:マーシャル=ラーナー条件と貿易弾性の実証的推計
第18章 固定為替レートと外国為替介入
なぜ固定為替レートなんかを研究するんだろうか?
中央銀行の介入と貨幣供給
中央銀行のバランスシートと貨幣供給/外国為替介入と貨幣供給/不胎化/国際収支と貨幣供給
中央銀行はどうやって為替レートを固定するか
固定為替レートでの外国為替市場の均衡/固定為替レートでの貨幣市場の均衡/グラフによる分析
固定為替レートの安定化政策
金融政策/財政政策/為替レートの変化/財政政策と為替レートの変化に対する調整
国際収支危機と資本逃避
管理フロート制と不胎化介入
資産の完全代替性と不胎化介入の無効性/【事例研究】市場は強い通貨を攻撃できるか? スイスの例/資産の不完全代替性のもとでの外国為替市場均衡/資産の不完全代替性のもとで不胎化介入が与える影響/不胎化介入の影響をめぐる証拠
国際通貨制度における準備通貨
準備通貨本位制の仕組み/準備通貨国の非対称的な立場
金本位制
金本位制の仕組み/金本位制における対称的な金融調整/金本位制の利点と欠点/複本位制/金為替本位制/【事例研究】外貨準備の需要
第18章補遺1:資産不完全代替のもとでの外国為替市場均衡
第18章補遺2 国際収支危機のタイミング
第IV部 国際マクロ経済政策
第19章 国際通貨システム:歴史のおさらい
開放経済におけるマクロ経済政策の目標
国内均衡:完全雇用と物価水準の安定
対外均衡:経常収支の最適水準/【コラム】国は永遠に借金できるのか――ニュージーランドの場合
通貨システムの分類:開放経済の通貨のトリレンマ
金本位制での国際マクロ経済政策(1870〜1914)
金本位制の起源/金本位制下の対外均衡/物価・正貨流出入機構/金本位制の「ゲームのルール」:神話と現実/金本位制下の国内均衡/【事例研究】為替レート制の政治経済:アメリカの本位制をめぐる1980年代の衝突
戦間期(1918〜39)
つかの間の金への回帰/国際経済の崩壊/【事例研究】国際金本位制と大恐慌
ブレトンウッズ体制と国際通貨基金(IMF)
国際通貨基金(IMF)の目標と構造/交換可能性と民間資本移動の拡大/投機的資本移動と危機
国内均衡と対外均衡を達成する政策オプションの分析
国内均衡の維持/対外均衡の維持/支出増減政策と支出転換政策
ブレトンウッズ体制下のアメリカの対外均衡問題
【事例研究】ブレトンウッズ体制の終わり,世界的インフレ,変動レートへの移行/輸入インフレの仕組み/評価
変動為替レートの支持論
金融政策の自律性/対称性/自由安定装置としての為替レート/為替レートと対外収支/【事例研究】変動為替レートことはじめ 1973〜90
変動為替レートのもとでのマクロ経済的相互依存
【事例研究】世界経済の変化と危機
1973年以来の教訓とは?
金融政策の自律性/対称性/自動安定装置としての為替レート/対外収支/政策協調の問題
固定為替レートは多くの国にとってそもそも選択肢になり得るか
第19章補遺:国際的な政策協調の失敗
第20章 金融のグローバル化:機会と危機
国際資本市場と取引による利益
貿易による利得3種類/リスク忌避/国際資産取引の動機としてのポートフォリオ分散/国際資産のメニュー:負債(デット)対資本(エクイティ)
国際銀行業務と国際資本市場
国際資本市場の構造/オフショアバンキングとオフショア通貨取引/影の銀行(シャドウバンキング)システム
銀行業務と金融の脆弱性
銀行破綻の問題/金融不安に対する政府の安全策/モラルハザードと「Too Big to Fail(大きすぎてつぶせない)」問題/【コラム】モラルハザードの単純な算数
国際銀行業務の規則という難問
ファイナンスのトリレンマ/2007年までの規制に関する国際協調/【事例研究】2007〜09年の世界金融危機/【コラム】外国為替の不安定性と中央銀行のスワップライン/世界的な金融危機以降の国際規制のイニシアチブ
国際金融市場は資本とリスクをうまく配分できただろうか?
ポートフォリオの国際的分散の進展/異次元間取引の規模/オンショアとオフショアの利率格差/外国為替市場の効率性
第21章 最適通貨圏とユーロ
ヨーロッパの単一通貨はどう発展したか
ヨーロッパの通貨協力を推進したものは何か/欧州通貨制度(1979〜98)/ドイツの金融支配とEMSの信頼性理論/市場統合のイニシアチブ/欧州経済通貨同盟(EMU)
ユーロとユーロ圏の経済政策
マーストリヒト収斂基準と安定成長協定/欧州中央銀行とユーロシステム/為替相場メカニズムの改訂
最適通貨圏の理論
経済統合と固定為替レート圏の利点:GG曲線/経済統合と固定為替レート地域のコスト:LL曲線/通貨圏に参加する決断:GG曲線とLL曲線と合わせる/最適通貨圏とは?/そのほかの重要な検討事項/【事例研究】ヨーロッパは最適通貨圏だろうか?
ユーロ危機とEMUの未来
危機の始まり/自己実現的な政府の債務不履行と「ドゥームループ」/さらに広範な危機と政策対応/欧州中央銀行の国際買取プログラム(OMT)/EMUの未来
第22章 発展途上国:成長,危機,改革
世界経済の所得,富,成長
富裕国と貧困国のギャップ/世界の所得ギャップは縮まってきただろうか?
発展途上国の構造的な特徴
発展途上国の借り入れと負債
発展途上国への金融流入の経済学/デフォルト問題/他の資金流入方法/「原罪」の問題/1980年代の債務危機/改革,資本流入,危機の復活
東アジア:成功と危機
東アジア奇跡/【コラム】なぜ発展途上国はこんなに大量の国際準備を積み上げたんだろうか?/アジアの弱点/【コラム】東アジアのやった正しいことは?/アジア金融危機(アジア通貨危機)
発展途上国の危機の教訓
世界の金融「アーキテクチャ」再編
資本の移動性と為替レートレジームのトリレンマ/「予防的」措置/危機対応/【事例研究】中国の固定通貨
世界資本フローと世界所得分配を理解する:地理が命運を決めるのか?
【コラム】資本のパラドックス
数学補遺
要素比率モデル(第5章数学補遺)
貿易する世界経済(第6章数学補遺)
独占競争モデル(第8章数学補遺)
リスク忌避と国際ポートフォリオ分散(第20章数学補遺)
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▼ 補足資料
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