化学平衡ノート
薬学生のための

化学平衡ノート

著者名 荒川 秀俊
発行元 丸善出版
発行年月日 2015年10月
判型 B5 257×182
ページ数 198ページ
ISBN 978-4-621-08967-5
Cコード 3047
NDCコード 499
ジャンル 化学・化学工学
医学・薬学 >  薬学

内容紹介

医薬品の作用効果は、ある環境下での物質の化学的状態に依存し、細胞膜やレセプターなどとの反応性に大きく影響する。また、医薬品をどのように溶解または沈殿させるか、あるいは薬物相互作用による配合変化がどのように起こるのかを考えるとき、化学平衡を基本的に理解している必要がある。本書では、考えるべき化学平衡について、どのように式を立て、計算を展開し、数値を求めるかに重きをおいて解説。計算の考え方のポイントを理解できるように工夫している。 また、身体の平衡バランス(ホメオスタシス)における酸塩基平衡をはじめとして、薬学における応用のポイントを紹介している。本書で化学平衡を繰り返し学ぶことにより、薬学において重要な生物反応や生化学反応を化学平衡論で考察できるようになる分析化学のサブテキストである。

目次

序章 化学平衡の基礎
1章 酸塩基平衡
 1‐1 電離平衡
 1‐2 化学平衡に影響する因子
 1‐3 平衡定数を熱力学的に考える
 1‐4 化学種
 1‐5 質量均衡式と電荷均衡式
 1‐6 酸塩基平衡反応
 1-7 酸と塩基のpH
 1‐8 希薄な強酸・強塩基のpH
 1‐9 弱酸CH3COOHのpHを求める
 1‐10 多塩基酸と多酸塩基のpH
 1‐11 塩の水溶液のpH
 1‐12 両性電解質(アミノ酸)
 1‐13 モル分率
 1‐14 緩衝液
 1‐15 弱電解質の溶解度
 1‐16 分配平衡
2章 沈殿平衡
 2‐1 溶解と沈殿
 2‐2 溶解度積
 2‐3 溶解度 
 2‐4 イオン積
 2‐5 分別沈殿
 2‐6 溶解度に影響する因子
 2‐7 沈殿試薬としての硫化水素と水酸化物イオン
 2‐8 沈殿の溶解
 2‐9 沈殿の老化
3章 酸化還元平衡
 3‐1 酸化還元反応の基礎
 3‐2 酸化還元反応と酸化還元電位
 3‐3 ネルンストの式
 3‐4 電位差
 3‐5 酸化還元平衡に影響する因子
 3‐6 参照電極
 3‐7 濃淡電池
 3‐8 平衡定数
4章 錯体平衡
 4‐1 錯体とは
 4‐2 錯体平衡
 4‐3 錯体平衡に影響する因子
 4‐4 錯体平衡における化学種濃度

定価:3,960円
(本体3,600円+税10%)
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▼ 補足資料