擬等角写像講義

擬等角写像講義

原書名 Lectures on Quasiconformal Mappingus Second Edition
著者名 谷口 雅彦
発行元 丸善出版
発行年月日 2015年08月
判型 A5 210×148
ページ数 176ページ
ISBN 978-4-621-08959-0
Cコード 3341
NDCコード 413
ジャンル 数学・統計学 >  解析学 >  関数論
数学・統計学 >  シリーズ数学・統計学 >  数学クラシックス

内容紹介

本書は世界で最も早い時期に書かれたタイヒミュラー空間論の入門書である。タイヒミュラー空間は複素構造の表現空間として、今や数学のみならず自然科学のさまざまな分野において不可欠な道具となっている。タイヒミュラー理論の先駆者アールフォルス自身の手になる本書は、タイヒミュラー空間論の基礎を学ぶための必読書として、現在も広範な自然科学の研究者や学生に読み継がれている古典的名著である。基礎解析学の初等的な知識のみで十分に読み進めることができる。講義は擬等角写像の定義からはじまり、タイヒミュラー空間論において重要な基本事項が少ないページ数の中で丁寧に解説されている。本書によりタイヒミュラー空間論の現在でも十分な基礎知識が得られるだろう。翻訳文は原著が持つ当時の研究現場での躍動感を損なわないよう心掛けられており、さらに、原著への補足説明を付録として付け加えるなど、現代の読者への便宜も十分配慮されている.

目次

第I章 可微分擬等角写像
 A.Grötzschの問題と定義
 B.Grötzschの問題の解
 C.合成写像
 D.極値的長さ
 E.対称原理
 F.ディリクレ積分
第II章 一般的定義
 A.幾何学的定義
 B.解析的定義
第III章 極値的な幾何学的性質
 A.三種の極値問題
 B.楕円関数とモジュラー関数
 C.森(明)の定理
 D.四点配置
第IV章 境界対応
 A.M‐条件
 B.M‐条件の十分性
 C.擬等長写像
 D.擬等角鏡映変換
 E.逆の主張(擬等角鏡映の存在条件)
第V章 写像定理
 A.二つの積分作用素
 B.写像問題の解
 C.パラメータへの依存性
 D.Calderón‐Zygmundの不等式
第VI章 タイヒミュラー空間
 A.準備
 B.ベルトラミ微分
 C.(不変タイミュラー空間)Δは開集合である
 D.無限小での考察(接空間)

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