UXデザインの教科書

UXデザインの教科書

著者名 安藤 昌也
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年05月
判型 B5変
ページ数 278ページ
ISBN 978-4-621-30037-4
Cコード 3055
NDCコード 547
ジャンル 電気・電子・情報工学 >  情報・コンピュータ
社会科学 >  ビジネス

内容紹介

ユーザーエクスペリエンスとは私たちが製品やサービスを使うときの体験、「ユーザー体験(UX)」のことである。本書では優れたUXをデザインするための理論とプロセス、手法に関する知識を体系的に解説する。内容はアカデミックなものも含んでいるが、これはUXデザインが小手先の手法の話ではなく、また、最近はやりのテクニックでもないことの証でもある。先駆的な人たちが、ユーザーにとって“いいものを提供したい”という想いでチャレンジしてきた成果の蓄積によって成り立っている、一つの学問領域でもある。本書は、UXデザインに関わる人たちが、学問領域としての背景を理解してもらい、その上でより良い実践を行ってもらうための「教科書」である。

目次

1 概要  
 1.1 UX デザインが求められる背景  
  1.1.1 UXデザインに対する関心の高まり  
  1.1.2 ビジネスとしてのUXデザイン  
  1.1.3 複雑化する社会で人間らしく生きるために  
 1.2 ユーザーを重視したデザインの歴史  
  1.2.1 人間中心というデザインの哲学  
  1.2.2 UXデザインへの歴史的な流れ  
  1.2.3 日本における人間中心デザイン・UXデザインへの取組み  
 1.3 UXデザインが目指すもの  
  1.3.1 ビジネスにおけるUXデザインの適用パターン  
  1.3.2 新しい体験価値を実現する新ビジネス・新製品・新サービスの開発  
  1.3.3 既存ビジネスに新しい価値を与える新機能・新サービスの開発  
  1.3.4 従来の製品・サービスあるいはビジネスのユーザー体験の質の向上  
2 基礎知識  
 2.1 UXデザインの要素と関係性  
  2.1.1 実践としてのUXデザインの基本フレーム  
  2.1.2 UXデザインのアプローチ:インプット  
  2.1.3 UXデザインのアプローチ:アウトプット  
 2.2 ユーザー体験  
  2.2.1 ユーザーとは  
  2.2.2 ユーザー体験の位置づけ  
  2.2.3 UXの定義  
  2.2.4 体験の期間で異なって知覚されるUX  
  2.2.5 使う意欲と利用態度  
  2.2.6 UXと体験価値  
 2.3 利用文脈  
  2.3.1 利用文脈とは  
  2.3.2 様々な利用文脈のとらえ方  
  2.3.3 手段選択における文脈の多重性  
 2.4 ユーザビリティ、利用品質  
  2.4.1 製品・サービスとは  
  2.4.2 ユーザビリティとは  
  2.4.3 目標達成と人工物  
 2.5 人間中心デザインプロセス  
  2.5.1 人間中心デザインプロセスとは  
  2.5.2 HCDプロセスの理解  
  2.5.3 ISO以外のHCDプロセスの体系  
 2.6 認知工学、人間工学、感性工学  
  2.6.1 関連する学問領域  
  2.6.2 UXデザインに必要な認知工学の基礎知識  
 2.7 ガイドライン、デザインパターン  
  2.7.1 ガイドライン  
  2.7.2 デザインパターン  
 2.8 UXデザイン  
  2.8.1 UXデザインのプロセス  
  2.8.2 UXデザインの取り組み方  
3 プロセス
 3.1 利用文脈とユーザー体験の把握
  3.1.1 位置づけと実施概要
  3.1.2 代表的な手法
  3.1.3 実践のための知識と理解
 3.2 ユーザー体験のモデル化と体験価値の探索
  3.2.1 位置づけと実施概要
  3.2.2 代表的な手法
  3.2.3 実践のための知識と理解
  3.2.4 実現すべき体験価値の候補の検討
 3.3 アイデアの発想とコンセプトの作成
  3.3.1 位置づけと実施概要
  3.3.2 代表的な手法
  3.3.3 実践のための知識と理解
 3.4 実現するユーザー体験と利用文脈の視覚化
  3.4.1 位置づけと実施概要
  3.4.2 代表的な手法
  3.4.3 実践のための知識と理解
 3.5 プロトタイプの反復による製品・サービスの詳細化
  3.5.1 位置づけと実施概要
  3.5.2 代表的な手法
  3.5.3 実践のための知識と理解
 3.6 実装レベルの制作物によるユーザー体験の評価
  3.6.1 位置づけと実施概要
  3.6.2 代表的な手法
  3.6.3 実践のための知識と理解
 3.7 体験価値の伝達と保持のための基盤の整備
  3.7.1 位置づけと実施概要
  3.7.2 代表的な手法
  3.7.3 実践のための知識と理解
 3.8 プロセスの実践と簡易化
  3.8.1 プロセスの簡易化の考え方
  3.8.2 プロセスの実践
4 手法
 4.1 本章で解説する手法
  4.1.1 手法の分類と本章での扱い  
 4.2 「①利用文脈とユーザー体験の把握」の中心的な手法
  4.2.1 エスノグラフィ
  4.2.2 観察法
  4.2.3 コンテクスチュアル・インクワイアリー(文脈的調査)
 4.3 「①利用文脈とユーザー体験の把握」の諸手法
  4.3.1 個人面接法(インタビュー) 
  4.3.2 フォトエッセイ
  4.3.3 エクスペリエンスフィードバック法
  4.3.4 その他の手法の文献紹介 
 4.4 「②ユーザー体験のモデル化と価値体験の探索」の中心的な手法  
  4.4.1 ペルソナ法
  4.4.2 ジャーニーマップ
  4.4.3 KA法
 4.5 「②ユーザー体験のモデル化と価値体験の探索」の諸手法
  4.5.1 上位・下位関係分析
  4.5.2 その他の手法の文献紹介
 4.6 「③アイデアの発想とコンセプトの作成」の中心的な手法
  4.6.1 UXDコンセプトシート
  4.6.2 構造化シナリオ法
  4.6.3 その他の手法の文献紹介
 4.7 「④実現するユーザー体験と利用文脈の視覚化」の中心的な手法
  4.7.1 ストーリーボード
 4.8 「④実現するユーザー体験と利用文脈の視覚化」の諸手法
  4.8.1 体験談型バリューストーリー
  4.8.2 9コマシナリオ
  4.8.3 その他の手法の文献紹介
 4.9 「⑤プロトタイプの反復による製品・サービスの詳細化」の諸手法
  4.9.1 コンセプトテスト(シナリオ)共感度評価
  4.9.2 ユーザビリティテスト
 4.10 「⑤プロトタイプの反復による製品・サービスの詳細化」の諸手法
  4.10.1 ヒューリスティック評価/エキスパートレビュー(専門家評価)
  4.10.2 アイデア・タスク展開
  4.10.3 その他の手法の文献紹介
 4.11 「⑥実装レベルの制作物によるユーザー体験の評価」の諸手法
  4.11.1 UX評価尺度
  4.11.2 SUS
  4.11.3 NEM
  4.11.4 その他の手法の文献紹介
 4.12 「⑦体験価値の伝達と保持のための指針の作成」の文献紹介 

定価:3,300円
(本体3,000円+税10%)
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