
内容紹介
今日のエレクトロニクスを支えるSi中の転位の挙動を知ることは、きわめて重要と言える。化合物半導体GaNの低転位化がLEDの発明へと導いたことは世界の認めるところである。この本は、古典転位論の要点から最先端―とくに半導体材料への応用まで、丁寧にわかりやすく解説した教科書。材料系の視点から、転位の本質に迫ることができるように解説され、電子顕微鏡写真や、オリジナルの図によって、理解しやすいように工夫されている。例題や問題を多数収載し、新しい材料開発のために転位と格闘している研究者、技術者などにとって必須の書となるだろう。
目次
第Ⅰ部 基礎
1章 結晶学の要点
2章 転位の幾何学
3章 弾性論の基礎
4章 転位の弾性論
5章 転位と溶質原子との弾性的相互作用
6章 転位の移動 (パイエルス力) と増殖 (フランク-リード源,バーディン‐へリング源)
7章 集団としての転位
8章 面心立方(FCC)構造中の分解転位
9章 六方最密充填構造中の拡張転位
第Ⅱ部 応用
10章 規則合金,金属化合物中の転位と強度の逆温度依存性
11章 ダイヤモンド,閃亜鉛鉱,ウルツ鋼構造およびSiC中の転位
12章 転位と巨視的な強度の関係
13章 薄膜中の転位
付録
▼ 補足資料
▼ 関連記事
- 愛知発理工書フェア@三省堂書店名古屋本店に参加しています2018.04.03