基礎スラリー工学

基礎スラリー工学

著者名 椿 淳一郎
森 隆昌
佐藤根 大士
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年01月
判型 A5 210×148
ページ数 264ページ
ISBN 978-4-621-08999-6
Cコード 3058
NDCコード 570
ジャンル 化学・化学工学 >  化学工学一般

内容紹介

時代と共に微細な粉体粒子に対する需要が高まってきている。微細粉体粒子は乾式では取り扱いが難しく、湿式でスラリーとして取り扱われることがほとんどだが、スラリーの挙動は複雑であるため工学・技術の体系化が遅れており、スラリーの取り扱いは試行錯誤にならざるを得ない状況にある。本書は、18年間の研究成果を中心にして体系づけたスラリー工学を提案した一冊。本論は3編にわかれ、第1編ではスラリーの特性とその評価法を網羅的に論じている。第2編では、成形プロセスの主に解析に関する研究成果をトピックス的に紹介し、第3編では、新規沪過技術など著者らが開発したスラリー技術を紹介。本書は、スラリーに悪戦苦闘する技術者の頼もしい味方となるだろう。

目次

0 粉体工学とスラリー工学
第I編 スラリー特性とその評価
 1 スラリー工学の現状と課題
  1.1 微粒子はなぜスラリーとして扱われるか
  1.2 スラリーの挙動はなぜ複雑か
  1.3 問題解決の道筋
  1.4 粒子状製造材料プロセスで重要な評価項目           
 2 粒子特性
  2.1 粒子径,比表面積,密度
  2.2 粒子径分布,粒子構造
 3 粒子と媒液の界面
  3.1 粒子と媒液の親和性
  3.2 粒子の帯電
  3.3 界面活性剤の吸着 
 4 粒子間に働く力
  4.1 DLVO理論
  4.2 疎水性相互作用
  4.3 吸着高分子により生じる力
  4.4 高分子枯渇相互作用
  4.5 粒子間力直接測定 
 5 粒子の分散・凝集
  5.1 親液・疎液性(ぬれ性)
  5.2 粒子の接近・衝突
  5.3 凝集機構と凝集形態
  5.4 分散・凝集状態の評価
 6 スラリーの流動特性
  6.1 流動特性
  6.2 流動特性に影響を及ぼす諸因子
  6.3 流動特性評価法
  6.4 流動特性と成形
 7 粒子の沈降・堆積挙動
  7.1 粒子の沈降挙動
  7.2 堆積層の固化 
 8 粒子の充填特性
  8.1 回分沈降試験による評価・解析
  8.2 定圧沪過法による評価・解析
  8.3 流動特性と充填特性
第II編 成形プロセス
 9.スラリー調製
  9.1 スラリー化
  9.2 均質化
  9.3 スラリー特性の最適化
 10.多成分スラリーの評価
 11.噴霧乾燥造粒
  11.1 顆粒の形態制御
  11.2 顆粒の特性評価
 12.シート成形
 13.碍子製造用杯土の可塑性最適化
第III編 固液分離技術とその他の技術
 14.沪過濃縮操作
  14.1 DECAFFの誕生
  14.2 濃縮限界
  14.3 目詰まり
  14.4 沪過機構
 15.ケミカルフリー造粒
 16.沈降静水圧法による高濃度粒子径分布測定
  16.1 測定原理
  16.2 高濃度スラリーの粒子径分布測定
 17.粒子硬度評価
補遺:本書で多用されているアルミナ試料

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