Rによる統計遺伝学
実践でわかる!

Rによる統計遺伝学

原書名 《Use R!/series》 Applied Statistical Genetics with R
著者名 西山 毅 監訳
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年01月
判型 A5 210×148
ページ数 288ページ
ISBN 978-4-621-30005-3
Cコード 3047
NDCコード 491
ジャンル 生物・生命科学 >  細胞・遺伝・進化

内容紹介

ゲノム読み取りコストが高すぎたためにゲノム研究の進歩が停滞していたが、近年、CPUの集積スピードを上回る速さでゲノム読み取りコストが激減し、近年ようやくヒト1人分のゲノム読み取りが10万円ほどで可能になったことに伴い、ゲノム研究者が急増してきている。一方、世界でも珍しく統計学部のない日本では、ゲノムデータのような「ビッグデータ」を適切に処理するノウハウを有する研究者が多くない(=ゲノム解析の基盤となる統計遺伝学の和書が2冊しかないことからもわかる)ため、本書の翻訳(原著者はこの分野で最先端をゆくアメリカの研究者)はまさにタイムリーなものと言える。

目次

第1章 遺伝的関連研究
 1.1一般集団を用いた遺伝的関連研究の概要
  1.1.1 研究の種類
  1.1.2 遺伝子型と遺伝子発現との違い
  1.1.3 一般集団を用いた研究と家系を用いた研究との違い
  1.1.4 関連研究と集団遺伝学研究との違い
 1.2 データの構成要素と用語
  1.2.1 遺伝情報
  1.2.2 形質
  1.2.3 共変量
 1.3 サンプルデータ
  1.3.1 複合疾患の関連研究
  1.3.2 HIV遺伝子型の関連研究
  1.3.3 本書で用いる公開データ
第2章 統計学の基本原理
 2.1 背景
  2.1.1 表記法と基本的な確率概念
  2.1.2 重要な疫学概念
 2.2 関連の指標と検定
  2.2.1 2値形質に関する分割表の解析
  2.2.2 量的形質に関するMサンプルの検定
  2.2.3 一般化線型モデル
 2.3 解析上の課題
  2.3.1 多重性と高次元性
  2.3.2 欠測と観測不能データの検討
  2.3.3 人種と民族
  2.3.4 遺伝モデルと関連モデル
第3章 遺伝データの概念とその検定
 3.1 連鎖不平衡
  3.1.1 連鎖不平衡の指標:D′ とr2
  3.1.2 連鎖不平衡ブロックとSNPのタグ付け
  3.1.3 連鎖不平衡連鎖不平衡と集団層別化
 3.2 Hardy-Weinberg平衡
  3.2.1 Pearsonのx2検定とFisherの正確確率検定
  3.2.2 Hardy-Weinberg平衡と分集団構造
 3.3 クオリティコントロールと前処理
  3.3.1 SNPチップ
  3.3.2 ジェノタイピングエラー
  3.3.3 分集団構造の同定
  3.3.4 近縁性
  3.3.5 観測不能な分集団構造の検討
第4章 多重比較法
 4.1 過誤の指標
  4.1.1 FWER
  4.1.2 FDR
 4.2 シングルステップ法とステップダウン法
  4.2.1 Bonferroni法
  4.2.2 Tukey法とScheffe法 
  4.2.3 FDRの制御
  4.2.4 q値
 4.3 リサンプリング法
  4.3.1 FSDR法.
  4.3.2 帰無仮説に制約を置かないブートストラップ法
 4.4 新たな枠組み
  4.4.1 有効な検定数
  4.4.2 包括検定
第5章 観測不能な相に対処する手法
 5.1 ハプロタイプ推定
  5.1.1 EMアルゴリズム
  5.1.2 ベイズ流のハプロタイプ再構成
 5.2 ハプロタイプと形質との関連に関する推定と検定
  5.1.2 2段階法
  5.2.2 完全尤度法
第6 章分類・回帰木167
 6.1 木の構築
  6.1.1 再帰分割
  6.1.2 分岐規則
  6.1.3 入力変数の定義
 6.2 最適木
  6.2.1 正直な推定値
  6.2.2 コスト-複雑性剪定
第7章 高次元データ解析に関する追加トピックス
 7.1 ランダムフォレスト
  7.1.1 変数重要度
  7.1.2 欠測データに対する手法
  7.1.3 共変量
 7.2 論理回帰
 7.3 多変量適応型回帰スプライン
 7.4 ベイズ流変数選択法
 7.5 文献紹介

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