移動現象・物質収支入門
環境問題に取り組むための

移動現象・物質収支入門

現象の定式化・モデル化・データ解析の基礎
著者名 松藤 敏彦
発行元 丸善出版
発行年月日 2014年09月
判型 A5 210×148
ページ数 208ページ
ISBN 978-4-621-08853-1
Cコード 3058
NDCコード 519
ジャンル 科学一般
環境科学・生活科学 >  環境科学 >  環境一般

内容紹介

環境問題に取り組むためには、関与している現象を理解したうえで定量的に表し、結果を予測して対策を決めなければならない。しかし、環境中ではさまざまな現象が同時に起こり、それぞれが異なった学問領域が関連しているため、環境問題を複雑に見せている。 本書は移動現象と物質収支という2つの考え方を軸に種々の現象を体系的にまとめ、モデル化を解説した入門書。あわせて筆者の研究データをもとにデータのとり方やExcelを用いたデータ解析を解説し、学生だけでなく技術者にとっても有用な一冊。

目次

1 環境問題にとりくむには
 1.1 どのような問題があるか
 1.2 現象のモデル化
 1.3 関与する現象を理解する
 1.4 環境問題の対策手順
 1.5 本書の構成

2 物質収支と質量保存
 2.1 物質収支と質量保存
 2.2 定常時の物質収支
 2.3 システム内の収支式
 2.4 複数物質のフロー
 2.5 濃度の表記方法
 2.6 水分量の表記
 2.7 SI単位系
 2.8 その他のおもな単位・数値

3 物質収支の基本式
 3.1 微小空間における物質収支
 3.2 拡散による移動
 3.3 連続の式
 3.4 熱移動のフラックス
 3.5 物質移動と熱移動の相似性
 3.6 生成と消滅

4 マクロの収支式
 4.1 マクロ空間の連続の式
 4.2 流れの乱れによる混合
 4.3 トレーサー試験と滞留時間分布
 4.4 完全混合の仮定
 4.5 系の時定数
 4.6 熱システムの時定数
 4.7 マクロ系の物質収支

5 移動の駆動力と平衡
 5.1 拡散・移流の駆動力
 5.2 多孔体中の水分・ガス移動
 5.3 気液の平衡状態
 5.4 固液平衡と吸着
 5.5 液液平衡
 5.6 平衡と定常の区別

6 モデルのつくり方
 6.1 実験とシミュレーション
 6.2 モデルの組立て方
 6.3 ブロックの大きさ
 6.4 抵抗の集中化
 6.5 熱伝達係数と境膜物質移動係数
 6.6 抵抗の支配段階
 6.7 速度の律速段階
 6.8  精密モデルと概略モデル

7 モデルの特性と解法
 7.1 フィードバック機構
 7.2 環境における負のフィードバック
 7.3 流れにおける移動量のつりあい
 7.4 計算の安定性と発散
 7.5 パラメータと変数の違い

8 環境測定の目的と誤差
 8.1 測定の目的とは
 8.2 標本抽出と調査
 8.3 環境試料測定の誤差
 8.4 環境試料の特徴
 8.5 測定・分析手順の整理
 8.6 誤差の伝搬

9 データを用いたモデルの決定
 9.1 モデル決定のための測定
 9.2 2変数の線形モデル
 9.3 2変数間の非線形モデルと線形化
 9.4 非線形モデルの数値的決定法
 9.5 シミュレーション実行による非線形モデルの決定法
 9.6 変数間の関係を調べる

10 データの分析・整理の方法
 10.1 散布図における変数の選択
 10.2 物理的考察にもとづく変数選択
 10.3 データとして残すべき数値
 10.4 データの目的別・段階別整理
 10.5 調査データの整理
 10.6 データファイルの管理方法
 10.7 グラフの描き方
 10.8 実験計画の立て方

11 物質収支に着目したデータ分析の例
 11.1 測定の目的・方法における問題
 11.2 物質収支をとるための調査方法
 11.3 質・量情報にもとづく物質フロー推定
 11.4 物質収支による評価

12 システム分析の例
 12.1 時間変動のとらえ方
 12.2 システム時定数に合わせた解析
 12.3 実システムのモデリング例
 12.4 富栄養化のモデリング

付録:Excelによる計算方法(ホームページにプログラム掲載)

例題の解答例
参考文献
あとがき
さくいん

定価:本体3,200円+税
在庫:お問い合わせください

▼ 補足資料