発達心理学

発達心理学

健やかで幸せな発達をめざして
著者名 松原 達哉
東 優子
大竹 直子
榎本 稔
発行元 丸善出版
発行年月日 2015年01月
判型 A5 210×148
ページ数 256ページ
ISBN 978-4-621-08899-9
Cコード 3011
NDCコード 143
ジャンル 人文科学 >  心理学
人文科学 >  心理学 >  発達心理

内容紹介

発達心理学は、人間が受精してから死に至るまでの心理学の諸問題を研究する学問である。 本書では、QOL(quality of life:生活の質、人生の質)を追求することをテーマに、前半では、発達に関わる問題=性の問題、いじめ・不登校・ひきこもり、心の病(精神医学的問題)、自殺、発達のつまづき、虐待・トラウマ、激変するメディア環境と、近年興味関心をひいているトピック・課題を中心に取り上げる。 後半では胎児期、新生児期、乳児期、幼児期、児童期、青年期、成人期前期、成人期後期、高齢期について年代順にそれぞれの専門家が解説する。

目次

第1章 発達心理学とは
 1.1 発達心理学とは
 1.2 さまざまな発達のモデル
 1.3 心理学と幸福
第2章 性と発達
 2.1 多様な性と現代社会
 2.2 人間の性を規定する複合的要因
 2.3 ジェンダーの発達モデル
 2.4 ジェンダーの越境現象
 2.5 多様な性と生きづらさ
 2.6 性の発達を扱う際の留意点
第3章 いじめ・不登校・ひきこもりと発達
 3.1 いじめの現状
 3.2 いじめの特質
 3.3 いじめの原因
 3.4 いじめへの対応
 3.5 不登校の現状
 3.6 不登校の要因
 3.7 不登校への対応
第4章 心の病と発達
 4.1 精神疾患の現状
 4.2 統合失調症
 4.3 気分(感情)障害
 4.4 神経性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害
 4.5 アディクション
 4.6 おわりに
第5章 自殺の実態と予防――いのちのつながりをはぐくむ
 5.1 日本における自殺の概要
 5.2 自殺対策の経過
 5.3 自殺の危険因子,危機経路,自殺へと傾く人の心
 5.4 自殺予防の取り組み
 5.5 自死遺族のケア
 5.6 自殺対策の効果とまとめ
第6章 発達のつまずき
 6.1 発達のつまずきとは
 6.2 知的能力障害
 6.3 自閉スペクトラム症
 6.4 学習症(学習障害)
 6.5 注意欠如・多動症
 6.6 おとなの発達障害
 6.7 あいまいな診断基準
 6.8 なぜ発達障害は急増したのか
 6.9 安易な診断や治療への警鐘
 6.10 発達のつまづきへの対応
第7章 虐待・トラウマと発達
 7.1 幼児期の子どものPTSD
 7.2 アタッチメント(愛着)に関連した障害
 7.3 不適切な養育が子どもの発達に及ぼす影響
 7.4 発達トラウマ障害について
 7.5 いわゆる発達障害について
 7.6 適切な診断概念の必要性
第8章 激変するメディア環境と発達
 8.1 電子メディア・ネットによって激変した子どもの環境
 8.2 スマホ育児の落とし穴
 8.3 進む子どもの発達不全――“メディア漬け”と子どもの発達
 8.4 ネット社会の危険性・問題点
 8.5 さまざまなネット依存
 8.6 ネット依存のスクリーニング
 8.7 先駆的な勧告のネット依存対策
 8.8 メディア・ネット依存へどう向き合うか
第9章 胎児期・新生児期の発達――受精から出生後28日未満
 9.1 胎内で聞こえる声,音
 9.2 胎児に害のある物質
 9.3 遺伝と環境
 9.4 胎児と運動
 9.5 胎教
 9.6 胎児の脳の発達
 9.7 新生児の脳の発達
 9.8 新生児期の特徴と問題の早期発見
 9.9 新生児の聴覚と嗅覚
 9.10 言語の芽としての喃語につながる新生児の発生
 9.11 新生児の感情と個性および個別性
第10章 乳児期の発達――1歳半くらいまで
 10.1 乳児のゆたかな能力――赤ちゃん学への誘い
 10.2 乳児から大人への働きかけ
 10.3 乳児が見る世界,聞く世界
 10.4 乳児は顔が好き
 10.5 乳児の眠り
 10.6 乳児のからだと運動
 10.7 乳児の学習
 10.8 乳児の感情
 10.9 泣き方(空腹,眠いとき,痛いときなど)
 10.10 人見知り
 10.11 ことばの発達
第11章 幼児期の発達――1歳半くらいから小学校入学まで
 11.1 幼児期の発達の概観
 11.2 発達段階と発達課題
 11.3 運動機能の発達
 11.4 基本的生活習慣の獲得
 11.5 言葉の発達
 11.6 認知の発達
 11.7 「自己」の発達
 11.8 幼児期アタッチメントの形成
 11.9 人間関係の広がり
 11.10 遊びの発達
第12章 児童期の発達――小学生
 12.1 身体と運動能力の発達
 12.2 知的機能の発達
 12.3 自己の発展
 12.4 人間関係の発達
 12.5 社会性の発達
第13章 青年期の発達――中学校から25歳くらいまで
 13.1 子どもからおとなへの移行期としての青年期
 13.2 自分を生きる青年
 13.3 他者と生きる青年
 13.4 社会で生きる青年
 13.5 おとなになること
第14章 成人期前期の発達――就職から50代くらいまで
 14.1 成人期前期の発達課題
 14.2 修飾と仕事のやりがい
 14.3 恋愛と結婚
 14.4 「子育て期」の発展
 14.5 中年期のアイデンティティの再構成
第15章 成人期後期から高齢期の発達――50代後半から亡くなるまで
 15.1 円熟期
 15.2 高齢期の心とからだ
 15.3 パーソナリティとエイジング
 15.4 高齢者の社会性
 15.5 高齢者の知能と知恵
 15.6 高齢者の適応
 15.7 高齢期の心の問題
 15.8 高齢期の介護
 15.9 高齢者と死

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