コーポレートファイナンス 入門編 第2版

コーポレートファイナンス 入門編 第2版

原書名 Corporate Finance 2nd edition
著者名 久保田 敬一
芹田 敏夫
竹原 均
徳永 俊史
発行元 丸善出版
発行年月日 2010年10月
判型 A5 210×148
ページ数 688ページ
ISBN 978-4-621-06610-2
Cコード 3033
NDCコード 336
ジャンル 社会科学 >  経済学

内容紹介

著者は二人ともスタンフォード大学の著名な中堅ファイナンス学者であり、2007年にその第1版が発刊されて以来、シカゴ大学、スタンフォード大学をはじめ、多くの全米トップクラスのビジネススクールまたは経営学部において教科書として採用されてきている。本書はファイナンス論における比較的新しい考え方である「裁定による価格付けの原理:一物一価の法則」を一貫して用いることによって、証券、会社の資本構成、デリバティブの評価を統一的かつわかりやすい数値例により説明していることにおいて、他に類を見ない好著であると言える。 「章末問題」は、学部、MBAの宿題、試験問題として有用なもの、アナリスト試験や公認会計士試験の準備のために役立ちそうなものなどを、訳者がそれぞれ講義においてテキストとして使用することを現実的に想定しながら、適宜取捨選択している。

目次

第I部 はじめに
 第1章 会社
  1.1 企業の4形態
  1.2 企業の所有と支配
  1.3 株式市場
 第2章 財務諸表分析入門
  2.1 企業の財務情報開示
  2.2 貸借対照表
  2.3 貸借対照表分析
  2.4 損益計算書
  2.5 損益計算書分析
  2.6 キャッシュ・フロー計算書分析
  2.7 その他の財務諸表情報
  2.8 財務報告の実際例
第II部 分析ツール
 第3章 無裁定価格と財務意思決定
  3.1 意思決定の評価法
  3.2 利子率とお金の時間価値
  3.3 現在価値とNPV意思決定ルール
  3.4 裁定と一物一価の法則
  3.5 無裁定と証券価格
 第3章付録 リスクの価格
  取引費用と裁定
 第4章 お金の時間価値
  4.1 時間軸
  4.2 時間移動の3つのルール
  4.3 キャッシュフロー流列を評価する
  4.4 正味現在価値を計算する
  4.5 永久債,年金,その他の特殊ケース
  4.6 表計算プログラムを使って問題を解く
  4.7 現在価値や将来価値以外の変数について解く
 第5章 利子率
  5.1 利子率の表示と調整
  5.2 応用:割引率とローン
  5.3 利子率の決定要素
  5.4 リスクおよび税金
  5.5 資本の機会費用
 第5章付録 連続利子率とキャシュフロー
第III部 評価の基礎
 第6章 投資の意思決定法
  6.1 NPVと独立したプロジェクト
  6.2 内部収益率法
  6.3 回収機関法
  6.4 複数のプロジェクトから選択する
  6.5 資源(資金の制約をともなうプロジェクト選択)
 第7章 資本予算の基礎
  7.1 利益の予測
  7.2 フリーキャッシュフローとNPVの決定
  7.3 代替案からの選択
  7.4 フリーキャッシュフローの追加的調整
  7.5 プロジェクトに関する追加的分析
 第7章付録 修正加速度償却法(MACRS Depreciation)

 第8章 債券評価 
 8.1 債券キャッシュフロー、価格および利回り
 8.2 債券価格の動的変化
 8.3 イールドカーブと債券の裁定取引
 8.4 社債
 第8章付録 先渡利子率(フォワードレート)
 第9章 株式評価
 9.1 配当割引モデル
  9.2 配当割引モデルの適用
  9.3 総還元モデルとフリーキャッシュフロー評価モデル
  9.4 類似企業にもとづく評価
  9.5 情報、競争および株価
第IV部 リスクとリターン
 第10章 資本市場とリスクのプライシング
  10.1 リスクとリターンのあらまし
  10.2 リスクと収益率によく用いられる測度
  10.3 株式と債券の過去の収益率
  10.4 リスクと収益率の過去のトレードオフ
  10.5 共通リスク 対 個別リスク
  10.6 株式ポートフォリオにおける分散化
  10.7 システマティックリスクの測定
  10.8 ベータと資本コストとの関連性
 第11章 最適ポートフォリオの選択と資本資産評価モデル
 11.1 ポートフォリオの期待収益率
 11.2 2社の株式で構成されるポートフォリオのボラティリティ
 11.3 組み入れ銘柄数の多いポートフォリオのボラティリティ
  11.4 リスク 対 収益率:効率的ポートフォリオの選択
 11.5 無リスクの預金と借入
  11.6 効率的ポートフォリオと資本コスト
  11.7 資本資産評価モデル
  11.8 リスクプレミアムの決定
 第11章付録 金利が異なるときのCAPM
第12章 資本コストの推定
  12.1 株式の資本コスト
  12.2 市場ポートフォリオ
  12.3 ベータの推定
  12.4 負債の資本コスト
  12.5 プロジェクトの資本コスト
  12.6 プロフェクトのリスク特性と資金調達
  12.7 CAPM利用についての最終的な熟考
 第12章付録 ベータを予測する際の実務的な考慮点
 第13章 投資家行動と資本市場の効率性
  13.1 競争と資本市場
  13.2 情報と合理的期待
  13.3 個人投資家の行動
  13.4 システマティックな取引バイアス
  13.5 市場ポートフォリオの効率性
  13.6 スタイルマネジメントのアノマリーと市場効率性論争
  13.8 マルチファクターモデル
  13.8 実践において利用される方法
 第13章付録 マルチファクターモデルの構築
第V部 資本構成(1)
 第14章 完全市場における資本構成
  14.1 自己資本による資金調達 対 負債による資金調達
  14.2 モジリアニとミラーI:レバレッジ,裁定,企業価値
  14.3 モジリアニとミラーII:レバレッジ,リスク,資本コスト
  14.4 資本構成についての誤謬
  14.5 MM:命題を超えて
 第15章 負債と税
  15.1 支払利息の税金控除
  15.2 支払利息節税枠を評価する
  15.3 節税効果をえるために自己資本を調整する
  15.4 個人所得税
  15.5 税のもとでの最適資本構成

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