内容紹介
普通の微積分の教科書のように実数の公理系から始めるのではなく、「微積分は行うべき操作を表示する符丁である」という感覚を大事にし、演算子的理解に基礎を置く新しいスタイルをとる。物理法則や現象を数学的に理解するための一助となるであろう。批判的精神に富み、バランス感覚の優れた理数系の読者への斬新な問題提起を試みた書。
目次
第1章 非可換代数とその拡張
1.1 自由テンソル代数とその商代数
1.2 位相完備化
1.3 関数空間を使うワイル代数の拡張
1.4 結合律の流れ
第2章 *-指数関数(I)
2.1 1次式の指数関数
2.2 位相線型空間の完備化
3.2 相互変換
第3章 指数関数(II)
3.1 e*s/h(au2+bv2+2cv)の定義と性質
3.2 *-指数関数の正規順序表示と極値元
第4章 逆元の解析接続と2次形式の離散描像
4.1 逆元,半逆元,真空
4.2 逆元の解析接続
4.3 真空の積公式
第5章 指数関数の積公式
5.1 極値元の性質と積公式
5.2 *-指数関数どうしの積の公式
5.3 いろいろな結合律の検証
5.4 極大積分曲面M3,N3
第6章 対称性を破る拡張
6.1 ゲルファントのS-型関数の空間
6.2 変数の制限(I)(実数への制限)
6.3 振動積分
6.4 変数の制限(II)
第7章 *-積で見える世界
7.1 *-超関数
7.2 非可換極座標系
7.3 方程式d/dtf=(ieay*x)*ft
第8章 ベレーズィンの代数、量子群の代数
8.1 ベレーズィンの代数
8.2 ポアンカレの円盤
8.3 量子群
第9章 モデルとしての非可換球面
9.1 積分公式による多変数ワイル代数の拡張
9.2 非可換リーマン球とベレーズィン表現
9.3 逆元を使う局所化
第10章 あいまい二重被覆
10.1 貼合せ写像
10.2 あいまいな二重被覆
10.3 極値元の性質
10.4 おわりに
出版社からのメッセージ
本書は、2004年4月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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