内容紹介
本書は大学1〜2年の学生を対象とした遺伝学の入門書であり、多様な遺伝学の基本的な知識が初心者にも容易に理解できるように構成されている。遺伝学のすべての領域を含む6つの章・53の項目に分けて書かれていて、各項目の冒頭にはその要点がポイントとして箇条書きの形でまとめられている。コンパクトな教科書ではあるが遺伝学の全領域が偏りなく網羅されていて、この1冊で遺伝学の基本的な事項を理解できるようになっている。 本書は遺伝学の初歩を学ぶのに適した構成につくられている。基本的な原理の理解に重点を置き、細かなことや最新の応用には踏み込まない。しかし,原理を理解すれば、その発展として応用を理解することはやさしい。 初めて学ぶ人のための新しい教科書、キーノートシリーズ。遺伝学の全領域をコンパクトに網羅した入門教科書の決定版。
目次
A 分子遺伝学
A1 DNAの構造
A2 遺伝子
A3 遺伝暗号
A4 遺伝子の転写
A5 運搬RNA
A6 リボソームRNA
A7 伝令RNA
A8 翻訳
A9 DNAの複製
A10 原核生物における遺伝子発現の制御
A11 真核生物における遺伝子発現の制御
B ゲノム
B1 染色体
B2 細胞分裂
B3 原核生物のゲノム
B4 ヒトゲノム
B5 DNA突然変異
B6 変異原とDNA修復
B7 組換え
B8 バクテリオファージ
B9 真核生物のウイルス
C 遺伝の仕組み
C1 メンデル遺伝学の基礎
C2 続メンデル遺伝学
C3 減数分裂と配偶子形成
C4 連鎖
C5 細菌間の遺伝子導入
C6 真核生物の細胞小器官の遺伝子
C7 量的遺伝
C8 性の決定
C9 性と遺伝
C10 体細胞融合
C11 近親交配
C12 確率
C13 適合性の検定:カイ二乗検定と正確な検定
D 集団遺伝学と進化
D1 はじめに
D2 自然選択による進化
D3 集団内の遺伝子:ハーディ・ワインベルク平衡
D4 遺伝的多様性
D5 新ダーウィン主義的進化:対立遺伝子に働く選択
D6 染色体進化
D7 種と種分化
D8 倍数性
D9 進化
E 組換えDNA技術
E1 核酸ハイブリダイゼーション
E2 DNAクローニング
E3 ポリメラーゼ連鎖反応
E4 DNA塩基配列決定
F 遺伝学の応用
F1 遺伝病
F2 遺伝子とがん
F3 遺伝物質に対する毒性試験
F4 遺伝子治療
F5 ヒトゲノムプロジェクト
F6 法医学における遺伝学
F7 遺伝子工学とバイオテクノロジー
出版社からのメッセージ
本書は、2003年5月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。