内容紹介
宇宙素粒子物理学は、急速に進展している科学の一分野。それは宇宙線物理や天体物理の分野から発展し、素粒子物理と一緒になって実りの多い境界領域となった。宇宙素粒子物理学は、宇宙空間での観測実験から得られた高精度の結果に裏付けされた宇宙論の分野も含む。本書は、様々な話題を含むこの宇宙素粒子物理学を初学者に紹介し、更なる高度な内容の専門書や論文へと橋渡しをするために書かれた解説書。第1章ではまず、この分野の画期的な発見の歴史について述べ、次に、素粒子物理の基礎的な事項(第2章)、相互作用(第3章)、測定技術(第4章)について解説。天文学的な見方は、続く第5章から第7章(「加速機構」「一次・二次宇宙線」)で学ぶことができる。さらに、第8章以降では、宇宙論の様々なトピックが詳述。