ノーベル賞でたどる物理の歴史

ノーベル賞でたどる物理の歴史

著者名 小山 慶太
発行元 丸善出版
発行年月日 2013年10月
判型 A5 210×148
ページ数 194ページ
ISBN 978-4-621-08710-7
Cコード 0042
ジャンル 物理学 >  物理学一般 >  物理読み物

内容紹介

ノーベル賞が誕生した時期は、物理学が大きな変革を迎えた時期と重なる。そしてその歴史を繙くと、現代物理学がどのように発展したかが明らかとなる。この発展を担ってきた大物理学者たちの業績を、その半生や苛烈な業績争いの裏側、研究者間の意外なつながりも交えて解説する。この偉大な軌跡にはX線、放射性元素、量子論、素粒子、ニュートリノといった現代物理学におけるキーワードや、半導体やレーザーといった現代の生活に欠かせないテクノロジーまで含まれている。物質の最小単位である素粒子から、現在も膨張を続ける宇宙までも扱う物理学をノーベル賞という切り口で紹介する本書は「科学とは人と時代によって進んでいく」、そんな息づかいが感じられる一冊である。

目次

1901年
 W.C.レントゲン「X線の発見」
1902年
 H.A.ローレンツ,P.ゼーマン「放射現象に及ぼす磁気の影響の研究」
1903年
 A.H.ベクレル「ウランの放射能の発見」
 P.キュリー,M.キュリー「放射能の研究」
1904年
 レイリー(J.W.ストラット)「アルゴンの発見」
1905年
 P.E.A.レーナルト「陰極線の研究」
1906年
 J.J.トムソン「電子の発見」
1907年
 A.A.マイケルソン「干渉計の開発と分光学およびメートル原器の研究」
1908年
 G.リップマン「干渉現象によるカラー写真の研究」
1909年
 G.マルコーニ,K.F.ブラウン「無線通信の開発」
1910年
 J.D.ファン・デル・ワールス「気体および液体の状態方程式の研究」
1911年
 W.ヴィーン「熱放射の法則に関する研究」
1912年
 N.G.ダレーン「灯台や灯浮標の照明用ガス貯蔵器の自動調節装置の発明」
1913年
 H.カマーリング・オンネス 「液体ヘリウムの生成と低温物理の研究」
1914年
 M.T.F.ラウエ「結晶によるX線回折の研究」
1915年
 W.H.ブラッグ,W.L.ブラッグ 「X線による結晶の構造研究」
1916年
 受賞者なし
1917年
 C.G.バークラ「元素の特性X線の発見」
1918年
 M.K.E.L.プランク「量子仮説の提唱」
1919年
 J.シュタルク「陽極線のドップラー効果とシュタルク効果の発見」
1920年
 C.E.ギョーム「アンバーの発見による精密測定」
1921年
 A.アインシュタイン「理論物理学の業績,とくに光電効果の法則の発見」
1922年
 N.H.D ボーア「原子の構造とその放射の研究」
1923年
 R.A.ミリカン「電気素量と光電効果の研究」
1924年
 K.M.G.シーグバーン「X線分光学の研究」
1925年
 J.フランク,G.L.ヘルツ「原子に対する電子衝突の法則の発見」
1926年
 J.B.ペラン 「物質の不連続構造の研究,とくに沈殿平衡の発見」
1927年
 A.H.コンプトン「コンプトン効果の発見」
 C.T.R ウィルソン「ウィルソン霧箱の発明」
1928年
 O.W。リチャードソン「熱電子現象の研究」
1929年
 L.V.P.R.ドゥ・ブローイ 「電子の波動性の発見」
1930年
 C.V.ラマン「光の散乱の研究とラマン効果の発見」
1931年
 受賞者なし
1932年
 W.K.ハイゼンベルク「不確定性原理と量子力学の確立」
1933年
 E.シュレディンガー,P.A.M.ディラック「新しい形式の原子論の発見」
1934年
 受賞者なし
1935年
 J.チャドウィック 「中性子の発見」
1936年
 V.F.ヘス「宇宙線の発見」
 C.D.アンダーソン「陽電子の発見」
1937年
 C.J.デヴィソン,G.P.トムソン「結晶による電子回折の発見」
1938年
 E.フェルミ「新しい放射性元素の発見と核反応の研究」
1939年
 E.O.ローレンス「サイクロトロン開発とそれによる人工放射性元素の研究」
1940‐1942年
 受賞者なし
1943年
 O.シュテルン「原子線の方法の開発と陽子の磁気能率の発見」
1944年
 I.I.ラービ「核磁気共鳴法の発見」
1945年
 W.パウリ「排他原理の発見」
1946年
 P.W.ブリッジマン「超高圧圧縮機の発明と高圧物理の研究」
1947年
 E.V.アップルトン「高層大気の物理,とくに電離層の研究」
1948年
 P.M.S.ブラケット「霧箱の改良と原子核および宇宙線分野での発見」
1949年
 湯川 秀樹「中間子の予言」
1950年
 C.F.パウエル「原子核乾板の開発と中間子の発見」
1951年
 J.D.コッククロフト,E.T.S.ウォルトン「高電圧加速装置の開発とそれによる原子核の変換」
1952年
 F.ブロッホ,E.M.パーセル「核磁気共鳴吸収法の開発」
1953年
 F.ゼルニケ「位相差顕微鏡の発明」
1954年
 M.ボルン「波動関数の統計的解釈」
 W.ボーテ「同時計数法の開発とそれによる発見」
1955年
 W.E.ラム「水素の微細構造の研究」
 P.クッシュ「電子の磁気能率の精密測定」
1956年
 W.B.ショックレー,J.バーディーン,W.H.ブラッタン「半導体の研究とトランジスター効果の発
 見」
1957年
 C.N.ヤン(楊 振寧),T.リー(李 政道)「パリティ非保存の研究」
1958年
 P.A.チェレンコフ,I.Y.タム,I.M.フランク「チェレンコフ効果の発見」
1959年
 E.G.セグレ,O.チェンバレン「反陽子の発見」
1960年
 D.A.グレーザー「泡箱の発明」
1961年
 R.ホフスタッター「原子核の電子散乱の研究と核子の構造に関する発見」
 R.L.メスバウアー「γ線の共鳴吸収の研究とメスバウアー効果の発見」
1962年
 L.D.ランダウ「液体ヘリウムの理論」
1963年
 E.P.ウィグナー「原子核と素粒子の対称性の研究」
 M.ゲッペルト=メイヤー,J.H.D.イェンゼン「原子核の殻構造の研究」
1964年
 C.H.タウンズ,N.G.バソフ,A.M.プロホロフ「メーザーとレーザーの発明」
1965年
 朝永 振一郎,J.シュウィンガー,R.P.ファインマン「量子電磁力学の基礎的研究」
1966年
 A.カストレル「原子内の電波共鳴の光学的方法の発見と開発」
1967年
 H.A.ベーテ「核反応による星のエネルギー生成過程の発見」
1968年
 L.W.アルヴァレズ「素粒子物理学への貢献,とくに水素泡箱による共鳴状態の発見」
1969年 
 M.ゲル=マン「素粒子の分類および相互作用に関する発見」
1970年
 H.O.G.アルヴェーン 「電磁流体力学の研究とそのプラズマ物理への応用」
 L.E.F.ネール「反強磁性と強磁性の研究」
1971年
 D.ガボール 「ホログラフィーの発明」
1972年
 J.バーディーン,L.N.クーパー,J.R.シュリーファー「超伝導現象の理論」
1973年
 江崎 玲於奈,I.ジェーバー「半導体および超伝導体におけるトンネル効果の実験的発見」
 B.D.ジョセフソン「ジョセフソン効果の理論的予測」
1974年
 M.ライル「電波天文学の研究,とくに開口合成技術の発明」
 A.ヒューウィッシュ「電波天文学の研究,とくにパルサーの発見」
1975年
 A.N.ボーア,B.R.モッテルソン,L.J.レインウォーター「原子核の構造,とくに集団運動の研
 究」
1976年
 B.リヒター,S.C.C.ティン(丁 肇中)「J/Ψ粒子の発見」
1977年
 P.W.アンダーソン,J.H.ヴァン・ヴレック,N.F.モット「磁性体と無秩序系の電子構造の理 
 論」
1978年
 P.L.カピッツァ 「低温物理学の基礎的研究」
 A.A.ペンジャス,R.W.ウィルソン「宇宙背景放射の発見」
1979年
 S.L.グラショー,S.ワインバーグ,A.サラム「弱い相互作用と電磁気力の統一理論」
1980年
 J.W.クローニン,V.L.フィッチ「中性K中間子崩壊における基本的対称性の破れの発見」
1981年
 N.ブルームバーゲン,A.L.ショーロー「レーザー分光学の研究」
 K.M.シーグバーン「高分解能電子分光学の研究」
1982年
 K.G.ウィルソン「物質の相転移に関連する臨界現象の理論」
1983年
 S.チャンドラセカール「星の進化と構造に関する物理的過程の研究」
 W.A.ファウラー「宇宙の化学物質生成過程における核反応の研究」
1984年
 C.ルビア,S.ファン・デル・メーア「ウィークボソンの発見」
1985年
 K.フォン・クリッツィング「量子ホール効果の発見」
1986年
 E.ルスカ「電子顕微鏡の基礎的研究」
 G.ビーニッヒ,H.ローラー「走査型トンネル電子顕微鏡の開発」
1987年
 J.G.ベドノルツ,K.A.ミュラー「セラミックス高温超伝導体の発見」
1988年
 L.M.レーダーマン,M.シュワルツ,J.シュタインバーガー「ニュートリノビーム法の開発とミュー
 ニュートリノの発見によるレプトン二重構造の実証」
1989年
 N.F.ラムゼー「ラムゼー共鳴法の開発およびその水素メーザーや原子時計の応用」
 H.G.デーメルト,W.パウル「イオントラップ法の開発」
1990年
 J.I.フリードマン,H.W.ケンドール,R.E.テイラー「電子と核子の非弾性散乱によるクォーク
 模型の検証」
1991年
 P.ドゥ・ジェンヌ「高分子や液晶など複雑な系の相転移に関する数学的研究」
1992年
 G.シャルパック「粒子検出器,とくに多線式比例計数箱の発明と改良」
1993年
 R.A.ハルス,J.H.テイラー「重力研究に新しい可能性を開いた新型パルサーの発見」
1994年
 B.N.ブロックハウス,C.G.シャル「中性子散乱技術の開発」
1995年
 F.ライネス「ニュートリノの検証」
 M.L.パール「タウ粒子の発見」
1996年
 D.M.リー,D.D.オシェロフ,R.C.リチャードソン「ヘリウム3の超流動の発見」
1997年
 S.チュー,C.コーエン=タヌジ,W.D.フィリップス「レーザーによる原子の冷却・捕捉技術の開
 発」
1998年
 R.B.ラフリン,H.L.シュテルマー,D.C.ツーイ「分数電荷の励起を伴う新しい量子流体の発
 見」
1999年
 M.J.G.フェルトマン,G.トホーフト「電弱相互作用の量子構造の解明」
2000年
 Z.I.アルフョロフ,H,クレーマー 「光エレクトロニクスに使われるヘテロ構造半導体レーザーの開
 発と集積回路の発明」
 J.S.キルビー「情報通信技術の基礎的研究,とくに集積回路の発明」
2001年
 E.A.コーネル,W.ケターレ,C.E.ウィーマン「アルカリ気体のボース-アインシュタイン凝縮の
 成功とその基本的性質の研究」
2002年
 R.デイヴィス,小柴 昌俊「天体物理学,とくに宇宙ニュートリノの検出に関する先駆的な貢献」
 R.ジャコーニ「宇宙X線源の発見に導いた天体物理学への先駆的な貢献」
2003年
 A.A.アブリコソフ,V.L.ギンツブルク,A.J.レゲット「超伝導と超流動の理論に関する先駆的
 研究」
2004年
 D.J.グロス,H.D.ポリツァー,F.ウィルチェック「強い相互作用の理論における漸近的自由性の
 発見」
2005年
 R.J.グラウバー「レーザー光の量子論の構築」
 J.L.ホール,T.W.ヘンシュ「レーザー光による精密分光技術の開発」
2006年
 J.C.マザー,G.F.スムート「宇宙背景放射の黒体放射スペクトルと異方性の発見」
2007年
 A.フェール,P.グリュンベルク「巨大磁気抵抗効果の発見」
2008年
 南部 陽一郎 「自発的対称性の破れの発見」
 小林 誠, 益川 敏英「CP対称性の破れの起源の発見」
2009年
 C.K.カオ「光通信に使うグラスファイバーに関する革新的業績」
 W.S.ボイル,G.E.スミス「電荷結合素子(CCD)の発明」
2010年
 A.ガイム,K.ノボセロフ「2次元物質グラフェンに関する革新的実験」
2011年
 S.パールマター,B.P.シュミット,A.G.リース「遠距離の超新星観測を通じた宇宙の膨張加速の
 発見」
2012年
 D.J.ワインランド,S.アロシュ「量子システムの計測と操作を可能にした実験手法の開発」

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