内容紹介
わが国の競走馬の資質は、国際レベルに照らしても、高い水準にあり、海外のG1レースに参戦する国産競走馬も毎年着実に登場し、好成績を残している。このことは、わが国の競走馬の生産、育成技術が欧米の競馬先進諸国に比べても遜色がないことを示す証拠であり、そればかりか、競馬環境や競馬施設、さらには競走馬の管理技術の一部に、世界をリードするといってもよい実力のあることを物語っている。本書は、このような競走馬育成のスペシャリストが集まる「日本ウマ科学会」が、競走馬の生産、育成、生理学から調教方法まで幅広くカバーし、体系化しまとめあげたハンドブックで、本格的な競走馬の育成書である。
目次
1 競走馬の基礎知識
1.1 馬の進化と家畜化
1.2 競馬の歴史とサラブレッド
1.3 現代の競馬
1.4 馬体の名称と構造
2 競走馬の運動特性
2.1 競走馬の体重心と歩行
2.2 競走馬の歩法(走法)
2.3 歩行・走行時の床反力
2.4 体型と肢勢と歩様(四肢の構築)
3 蹄と装蹄
3.1 蹄の基本構造
3.2 蹄の生理
3.3 蹄形と蹄病
3.4 肢蹄と装蹄
4 競走馬の運動生理学
4.1 エネルギー供給
4.2 有酸素運動能力
4.3 呼吸循環機能
4.4 骨格筋機能
5 競走馬のトレーニング
5.1 トレーニングとは
5.2 トレーニング形式
5.3 トレーニングと呼吸循環機能
5.4 各ステージにおけるトレーニング
5.5 特殊なトレーニング
5.6 トレーニングのモニタリングと運動負荷試験
6 競馬の運動生理学
6.1 競馬はどんなスポーツか
6.2 競馬のときの心拍数と血中乳酸濃度
6.3 競馬のエネルギー供給とペース配分
6.4 ウォーミングアップとクーリングダウン
6.5 プアパフォーマンスを引き起こす疾病
7 競走馬の栄養と飼養管理
7.1 馬の消化器官
7.2 競走馬に必要な栄養素
7.3 競走馬に利用される飼料とその栄養価
7.4 競争馬の飼養管理
7.5 栄養と飼養管理に起因する障害
8 競走馬の生産と管理
8.1 繁殖牝馬の基礎生理
8.2 繁殖牝馬の交配管理
8.3 妊娠期の管理
8.4 分娩管理
8.5 種牡馬の管理
9 競走馬の育成と管理
9.1 競走馬のライフサイクル
9.2 新生子の管理
9.3 初期育成期の管理
9.4 離乳
9.5 中期育成期の管理
9.6 セリ市場に向けた馴致
9.7 騎乗馴致(ブレーキング)
9.8 騎乗調教
9.9 ゲート馴致
9.10 馬運車輸送
9.11 ワクチン接種
9.12 駆虫処置
9.13 馬の保定法
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