ワード-トンプソン&ウィットワース 星形成論

ワード-トンプソン&ウィットワース 星形成論

銀河進化における役割から惑星系の誕生まで
原書名 An Introduction to Star Formation
著者名 古屋 玲
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年05月
判型 A5 210×148
ページ数 424ページ
ISBN 978-4-621-08736-7
Cコード 3044
NDCコード 443
ジャンル 天文・地学 >  宇宙科学

内容紹介

星(恒星)には一生があり、誕生したての若い星から晩年の年老いた星まで、われわれが眺める星空にはさまざまな様相で瞬いている。星は、星間物質と呼ばれる宇宙を漂うガス雲と固体の細かい塵である星間塵(宇宙塵)によって形成され、ガス雲のとくに高密度部分(分子雲)が回転しながら集まり収縮することで円盤状となり、その中心に星の赤ちゃんというべき原始星が誕生する。その後、星は成長し瞬き、晩年を迎えると膨張して超新星爆発や白色矮星となって生涯を終える。 本書はそんな星の一生の中でも、誕生(形成)過程における理論や観測研究に関して、90年代から2000年代までの進展をまとめている。原著者は星形成に関する第一人者で、日本では星形成に関してしっかりとまとめた書籍はなく、これから星形成を学びたいと考えている学生に最適の一冊。

目次

第1章 序論
 1.1 本書について
 1.2 星の一生のサイクル
 1.3 星と星との空間:星間空間
 1.4 星の分布
 1.5 磁場
 1.6 銀河スケールでみた星形成
 1.7 現在、星がうまれつつある領域
 1.8 星の初期質量関数
 1.9 星形成における理論研究の目標
第2章 星形成を探る手段
 2.1 はじめに
 2.2 光子の物理的特徴
 2.3 強度
 2.4 フラックス密度
 2.5 輻射エネルギー密度
 2.6 連続波放射:星間ダストを探る
 2.7 輻射輸送
 2.8 ダスト熱輻射観測によるダスト質量の推定
 2.9 輝線放射:星間ガスを探る
第3章 星間物質――星形成の始まり
 3.1 はじめに
 3.2 水素原子波長21cm線
 3.3 分子ガス
 3.4 輝線形状とガスの運動
 3.5 吸収線――星間物質の探照灯
 3.6 成長曲線
 3.7 吸収線の観測から物理量を導く
第4章 分子雲――星形成の舞台
 4.1 状態方程式
 4.2 分子雲の流体力学
 4.3 重力不安定性
 4.4 ビリアル定理
 4.5 分子雲の観測
 4.6 分子雲における乱流
 4.7 分子雲中の磁場
 4.8 分子雲における化学
 4.9 さらに学ぶために
第5章 分子雲の分裂と重力収縮――星形成への道のり
 5.1 分子雲で星形成が始まるまで
 5.2 理論的な収縮解
 5.3 星の質量の最小値
 5.4 磁場の効果
 5.5 分子雲コアの重力収縮の初期条件に関する観測
 5.6 星形成まえの分子雲コアと星の初期質量関数
 5.7 連星と多重星の形成
第6章 典型的な星の形成――若い星,原始星および降着過程
 6.1 前主系列段階における進化
 6.2 Hayashiトラック
 6.3 Henyeyトラック
 6.4 原始星への降着
 6.5 原始星の観測と誕生線
 6.6 ミリ波連続波観測
 6.7 ミリ波分光観測
 6.9 赤外線と可視光での観測
第7章 大質量星形成
 7.1 はじめに
 7.2 大質量星形成の主要な進化段階
 7.3 大質量星の形成
 7.4 電離水素領域からの輝線放射
 7.5 再結合率と放射量度
 7.6 自由‐自由放射による電波連続波放射
 7.7 電離水素領域(HII領域)の大きさ――Strømgren半径
 7.8 電離波面
 7.9 電離水素領域(HII領域)の膨張
第8章 星形成の副産物と星形成の帰結
 8.1 はじめに
 8.2 星周円盤
 8.3 双極分子流
 8.4 円盤の分裂
 8.5 惑星形成
 8.6 褐色矮星
 8.7 銀河形成
 8.8 スターバースト銀河
 8.9 宇宙史における星形成
補章 巻末資料等
 A.1 記号一覧
 A.2 略号と略称
 A.3 図の出典
 A.4 第2章および第3章への訳者解説:輻射と輻射輸送の基礎
 A.5 第3章および第5章への訳者解説:ダスト熱輻射の解析
 A.6 第3章への訳者解説:熱的な分子輝線の解析
 A.7 第3章および第5章への訳者解説:分子輝線観測とダスト熱輻射観測の比較
 A.8 反転分布とメーザー放射
 A.9 訳者解説:分子雲の分裂
 A.10 第5章および第6章への訳者解説:星形成まえの分子雲コアの力学的状態と重力収縮の開始
 A.11 第6章および第7章への訳者解説:「若い星」に関する用語のまとめ
 A.12 第6章および第7章への訳者解説:大質量原始星候補天体と中小質量原始星

定価:本体15,000円+税
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