ケミカルバイオロジー

ケミカルバイオロジー

成功事例から学ぶ研究戦略
原書名 Chemical Biology: Learning through Case Studies
著者名 長野 哲雄 監訳
萩原 正敏 監訳
発行元 丸善出版
発行年月日 2013年01月
判型 A5 210×148
ページ数 330ページ
ISBN 978-4-621-08626-1
Cコード 3043
NDCコード 464
ジャンル 生物・生命科学 >  生化学・分子生物学

内容紹介

ケミカルバイオロジーは、生命現象を研究するための、化学的手法・技術の応用である。言いかえれば、ケミカルバイオロジー研究は、さまざまなことを可能にする化学の道具箱から新しい手法を取り出すことによって、生物学の新しい側面を切り開こうとする試みである。本書では、ケミカルバイオロジー研究の成功事例の数々を取り上げ、化学を起点として、生物物理学・生化学や他の分野を、必要に応じて統合するアプローチで生命現象に新たな洞察を得るような、異分野の科学の組み合わせに焦点をあてて解説している。 ケミカルバイオロジーを幅広く、実践的に理解でき、今後の研究の役に立つ専門書。

目次

1 酵母を利用したケミカルゲノミクスへのアプローチ
 1.1 はじめに
 1.2 生物学的課題
 1.3 化学的アプローチ
 1.4 ケミカルバイオロジー研究への展開――ケミカルゲノミクスにおけるプロファイリング:低分子化合物作用機序の解明
 1.5 まとめ  
2 標的タンパク質と相互作用する未知パートナー分子を同定するためのマイクロアレイ利用法
 2.1 はじめに
 2.2 生物学的課題
 2.3 生物学的アプローチ
 2.4 ケミカルバイオロジー研究への課題
 2.5 まとめ
3 ケミカルバイオロジーのための化合物群合成
 3.1 はじめに
 3.2 ケミカルローブ――生物学的な帰結を伴う化学からの問いかけ
 3.3 構造多様性志向型合成法(DOS)
 3.4 生物学指向型合成法
 3.5 まとめ
4 WNT/β-カテニン経路の同定と機能解析
 4.1 はじめに
 4.2 生物学的課題
 4.3 科学的アプローチ
 4.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 4.5 まとめ
5 システインプロテアーゼの活性に基づいたタンパク質プロファイリング
 5.1 はじめに
 5.2 生物学的課題
 5.3 化学的アプローチ
 5.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 5.5 まとめ
6 光親和性標識法による抗生物質リネゾリドの標的分子および結合部位の同定
 6.1 はじめに
 6.2 生物学的課題
 6.3 化学的アプローチ
 6.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 6.5 まとめ
7 局部攻撃:キナーゼ阻害剤の設計とターゲット酵素工学の組合せ
 7.1 はじめに
 7.2 生物学的課題
 7.3 ケミカルジェネティクス的アプローチ
 7.4 ケミカルバイオロジー研究への展開:ASKAテクノロジー――分子生物学における応用
 7.5 まとめ
8 低分子によるタンパク質‐タンパク質相互作用の制御
 8.1 はじめに
 8.2 生物学的課題
 8.3 化学的アプローチ
 8.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 8.5 まとめ
9 生細胞内での標的タンパク質分解
 9.1 はじめに
 9.2 生物学的課題
 9.3 化学的アプローチ
 9.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 9.5 まとめ
10 トラポキシンB:全合成からエピジェネティクスまで
 10.1 はじめに
 10.2 生物学的課題
 10.3 化学的アプローチ
 10.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 10.5 まとめ
11 ネイティブケミカルライゲーション――タンパク質化学合成の方法論
 11.1 はじめに
 11.2 タンパク質化学合成への挑戦
 11.3 化学的アプローチ――ネイティブケミカルライゲーションの原理
 11.4 ケミカルバイオロジー研究への展開―Ras―RBD系への応用
 11.5 まとめ
12 半合成タンパク質の調整とタンパク質トランススプライシング機構の研究のための分割型インテインの利用
 12.1 はじめに
 12.2 生物学的課題
 12.3 化学的アプローチ
 12.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 12.5 まとめ
13 半合成タンパク質を用いたRasサイクルの解明
 13.1 はじめに
 13.2 生物学的課題
 13.3 化学的アプローチ
 13.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 13.5 まとめ
14 半合成プレニル化タンパク質を用いたRab GTPaseのリサイクリングに関する研究
 14.1 はじめに
 14.2 生物学的課題
 14.3 化学的アプローチ
 14.4 生物学的研究への展開
 14.5 まとめ
15 MUC1の細胞表面糖ペプチドエピトープを用いたモデルがんワクチンの開発
 15.1 はじめに
 15.2 生物学的課題
 15.3 化学的アプローチ
 15.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 15.5 まとめ
16 細胞表層の糖鎖イメージングのための生物オルトゴナル反応を利用したケミカルレポーター導入法
 16.1 はじめに
 16.2 生物学的課題
 16.3 化学的アプローチ
 16.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 16.5 まとめ
17 配列特異的DNA結合分子によるタンパク質のリクルートと転写調節
 17.1 はじめに
 17.2 生物学的課題――低分子でDNAを狙う
 17.3 化学的アプローチ――ポリアミドの理解
 17.4 ケミカルバイオロジー研究への展開――ポリアミドの生物学的応用
 17.5 まとめ
18 グアニン四重鎖リガンドを利用したc-MYCの転写調節機構の解明
 18.1 はじめに
 18.2 生物学的課題
 18.3 化学的アプローチ
 18.4 ケミカルバイオロジー研究への展開
 18.5 まとめ

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