内容紹介
ロシアで記録的ベストセラーとなった書の英訳・仏訳に続く待望の邦訳版。古代数学の凋落以後、1000年の時をへて西欧数学が蘇った時代を、3人の人物を通して描く。彼らが、その生涯をかけて取り組んだ研究の成果ばかりでなく、時代の制約による限界をも明らかにし、科学に対する考え方の変遷と関連性など、多角的な視点から歴史と数学が述べられている。近代科学黎明期の時代のダイナミズムが感じられる好著である。略年譜対照表つき。
目次
1. アルキメデスの牛の問題
2. メジリアクのおもりの問題
3. ニュートンの草原と牛の問題
4. ベリックの7つの7の問題
5. カークマンの女学生問題
6. ベルヌーイ-オイラーの宛先違いの手紙の問題
7. オイラーの多角形分割の問題
8. ルーカスの既婚カップルの問題
9. ウマル・ハイヤームの二項展開
10. コーシーの平均定理
11. ベルヌーイのべき和問題
12. オイラー数
13. ニュートンの指数級数
14. メルカトルの対数級数
15. ニュートンの正弦級数と余弦級数
16. アンドレのsec xとtan xの級数展開
17. グレゴリのarctan xの級数展開
18. ビュフォンの針の問題
19. フェルマー-オイラーの素数定理
20. フェルマー方程式
21. フェルマー-ガウスの不能定理
22. 平方剰余の相互法則
23. ガウスの代数学の基本定理
24. ステュルムの根の個数に関する問題
25. アーベルの非可解性定理
26. エルミート-リンデマンの超越性定理