カオス 第3巻 力学系入門

カオス 第3巻 力学系入門

原書名 Chaos An Introduction to Dynamical Systems
著者名 津田 一郎 監訳
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年02月
判型 A5 210×148
ページ数 216ページ
ISBN 978-4-621-06540-2
Cコード 3041
ジャンル 数学・統計学 >  解析学

内容紹介

著者の一人ヨークは、1975年にT.Y.Liとの共同論文で「カオス」という語を数学分野で初めて用いた名付け親である。フラクタルで知られるマンデルブローとともに、複雑系における普遍的概念を創出した業績により、2003年には日本国際賞を受賞している。本書はヨーク等3人の著者が、それぞれの大学で実践してきた講義をもとに共同で練り上げて書いた学部学生および大学院初年級者向けの教科書である。カオス力学系、特に低次元力学系のカオスとその発生機構について具体例を豊富に用い、一貫して平易な記述をおこなっている。数多く紹介されているコンピュータ・シミュレーションの例では、読者がシミュレーションを正確に実行することで新しい現象を目の当たりにできるよう題材が選ばれており、その解説にもしっかりとした数学的証明がついている。

目次

第10章 安定多様体とクライシス
 10.1 安定多様体定理
 10.2 ホモクリニック点とヘテロクリニック点
 10.3 クライシス
 10.4 安定多様体定理の証明
 10.5 高次元写像に対する安定多様体と不安定多様体
 挑戦問題10 和田の湖
 演習問題
 研究室訪問10 蛇口から滴る水:わずかな刺激か,クライシスか?
第11章 分岐
 11.1 サドル・ノード分岐と周期倍分岐
 11.2 分岐図
 11.3 可続性
 11.4 1次元写像の分岐
 11.5 平面写像における分岐:面積縮小型の場合
 11.6 平面写像における分岐:面積保存型の場合
 11.7 微分方程式における分岐
 11.8 ホップ分岐
 挑戦問題11 ハミルトン系とリャプノフの中心定理
 演習問題
 研究室訪問11 鉄+硫酸→ホップ分岐
第12章 カスケード
 12.1 カスケードと4.669201609
 12.2 模式的な分岐図
 12.3 生成的な分岐
 12.4 カスケード定理
 挑戦問題12 分岐図における普遍性
 演習問題
 研究室訪問12 実験におけるカスケード
第13章 データによる状態の再構成
 13.1 時系列からの時間遅れプロット
 13.2 時間遅れ座標
 13.3 埋め込み理論
 挑戦問題13 容量次元と交差
付録A 行列代数
 A.1 固有値と固有ベクトル
 A.2 座標変換
 A.3 行列×円=楕円
付録B 常微分方程式の計算機による解
 B.1 常微分方程式の数値解法
 B.2 数値微分における誤差
 B.3 適応刻み幅解法
一部の演習問題の解答とヒント

出版社からのメッセージ

・本書籍は価格変更に伴い、ISBNを変更しました。内容に変わりはありません。
・本書は、2007年4月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。

関連商品

定価:3,850円
(本体3,500円+税10%)
在庫:お問い合わせください