内容紹介
本書は、多項式の代数と代数多様体の幾何の関係をアルゴリズム的な方法により解説した、新しいスタイルの入門的教科書である。読者は、コンピュータを用いて実例を計算しながら、グレブナ基底を求めるブッフベルガーのアルゴリズムと、多項式の連立方程式の解法などへの応用を学び、代数と幾何の対応を理解することができる。さらに、ロボット工学への応用、可換環論や代数幾何という数学の研究分野、数学プログラムの開発など、様々な興味深い話題が述べられている。
目次
第1章 幾何、代数、アルゴリズム
§1 多項式とアフィン空間
§2 アフィン多様体
§3 アフィン多様体のパラメータ付け
§4 イデアル
§5 1変数の多項式
第2章 グレブナ基底
§1 はじめに
§2 k[x1,...,xn]の単項式の順序付け
§3 k[x1,...,xn]の割り算アルゴリズム
§4 単項式イデアルとディクソンの補題
§5 ヒルベルトの基底定理とグレブナ基底
§6 グレブナ基底の性質
§7 ブッフベルガーのアルゴリズム
§8 グレブナ基底の最初の応用
§9 (選択)ブッフベルガーのアルゴリズムの改良
第3章 消去理論
§1 消去および拡張定理
§2 消去の幾何
§3 陰関数表示化
§4 特異点と包絡線
§5 因数分解の一意性と終結式
§6 終結式と拡張定理
第4章 代数と幾何の対応
§1 ヒルベルトの零点定理
§2 根基イデアルとイデアル―多様体対応
§3 イデアルの和、積、共通部分
§4 ザリスキ閉包とイデアルの商
§5 既約多様体と素イデアル
§6 多様体の既約成分への分解
§7 (選択)イデアルの準素分解
§8 まとめ
第5章 多様体上の多項式関数と有理関数
§1 多項式写像
§2 多項式環の商
§3 k[x1,...,xn]/I におけるアルゴリズム的計算
§4 アフィン多様体の座標環
§5 多様体上の有理関数
§6(選択)閉包定理の証明
出版社からのメッセージ
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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本書は改訂版『グレブナー基底と代数多様体入門 上 原書4版』(2023年01月刊)を刊行しています。
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