ソリトン理論とハミルトン形式 下

ソリトン理論とハミルトン形式 下

原書名 Hamiltonian Methods in the Theory of Solitons
著者名 藤井 寛治
北門 新作
藤井 裕
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年01月
判型 A5 210×148
ページ数 294ページ
ISBN 978-4-621-06143-5
Cコード 3041
ジャンル 数学・統計学 >  解析学
数学・統計学 >  シリーズ数学・統計学 >  数学クラシックス

内容紹介

非線形方程式の局所化された粒子のような解はソリトン(孤立波)とよばれ、1965年にM.D. クルスカルとN. ザブスキーにより導入された。本書は20世紀後半に活発に展開されたソリトン理論に関し、そこでの著者達による寄与を基礎にして書き下ろされた解説書である。ハミルトンの方法の観点から、非線形シュレーディンガー方程式の可積分問題を考察し、ソリトン解が登場する逆散乱法の論理構造と具体例について講じられている。この下巻には、原著の第2部「可積分発展方程式の一般論」を収めている。上巻で得られた式を、さまざまな模型の発展方程式に適用する。それらの模型には、1次元の空間座標が離散的な格子模型も含まれる。これらの具体的な応用での経験を一般化して、模型に共通な数学的構造や、可積分模型の分類、さまざまな模型の間の関係が与えられる。

目次

第2部 可積分発展方程式の一般論
 第I章 基礎的な例とその一般的な性質  
  I.1 基礎的な連続模型の定式化
  I.2 格子模型の例
  I.3 可積分方程式の構成方法としてのゼロ曲率表示
  I.4 NS模型(k=-1)とHM模型のゲージ同値性
  I.5 主カイラル場模型に対するハミルトン形式
  I.6 可積分方程式に対する一般解の構成スキーム
  I.7 ゼロ曲率方程式に対する一般解の構成スキーム
  I.8 注釈と文献解説  
 第II章 基本的な連続模型  
  II.1 HM模型に対する補助的線形問題
  II.2 HM模型に対する逆問題
  II.3 HM模型のハミルトン形式による定式化
  II.4 SG模型に対する補助的線形問題
  II.5 SG模型についての逆問題
  II.6 SG模型のハミルトン形式による定式化
  II.7 光円錐座標におけるSG模型
  II.8 2次元の補助空間を持つ普遍的可積分模型としてのLL方程式
  II.9 注釈と文献解説
第III章 格子上の基本模型
  III.1 準周期的な場合の戸田模型の完全可積分性
  III.2 急減衰の場合の戸田模型に対する補助的線形問題
  III.3 急減衰の場合における戸田模型の逆問題とソリトン力学
  III.4 急減衰の場合における戸田模型の完全可積分性 
  III.5 2次元補助空間を持つ普遍的可積系としての格子LL模型
  III.6 注釈と文献解説
第IV章 可積分模型の分類と解析に対するリー代数の方法
  IV.1 カレント代数により生成される基本ポアソン括弧
  IV.2 3角および楕円R行列とそれらに関係する基本ポアソン括弧
  IV.3 格子上の基本ポアソン括弧
  IV.4 ゼロ曲率表示の幾何学的解釈とリーマン問題の方法
  IV.5 NS模型で例示された一般スキーム
  IV.6 注釈と文献解説

出版社からのメッセージ

本書は、2011年4月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。

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定価:4,620円
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