確率論ハンドブック

確率論ハンドブック

著者名 伊藤 清 監修
渡辺 信三
重川 一郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年07月
判型 B5変
ページ数 600ページ
ISBN 978-4-621-06517-4
Cコード 3041
ジャンル 数学・統計学 >  確率・統計

内容紹介

本書は、第Ⅰ部の確率論における基礎的な事項(大体,学部3、4年や大学院初年で学ぶ事項)と、第Ⅱ部の現在、確率論で研究されている主要テーマについての概論ないし解説から構成されている。いうまでもなく、確率論は種々の偶然現象を解明、分析するための数学的方法であり、それは数学の諸分野とはもちろん、物理学や生物学等の自然科学、工学、金融理論等の経済学などと深く関わる。本書の中心をなす第Ⅱ部では、このように応用分野を含む広い分野について、現代確率論の主要テーマを選んで15の章にわたって解説する。第Ⅰ部ではこの第Ⅱ部の理解を助けるため、また確率論を初めて学ぶ人達の学習に役立つように、確率論の基礎的概念をまとめて解説する。

目次

第Ⅰ部 確率論の基本事項
 第1章 確率論の歴史 
 第2章 確率空間と確率変数
  2.1 確率空間
  2.2 確率変数
  2.3 条件付平均と条件付確率,独立性
  2.4 d-次元確率分布の具体例
  2.5 確率変数列と確率分布列の収束
  2.6 独立確率変数の和の極限定理
 第3章 確率過程に関する基本事項
  3.1 確率過程とその見本関数
  3.2 確率超過程,正則化定理
第Ⅱ部 主要テーマ
 第1章 ブラウン運動
  1.1 ウィナー以前のブラウン運動
  1.2 ブラウン運動
  1.3 ブラウン運動とフーリエ展開
  1.4 道の性質
  1.5 種々のウィナー汎関数の分布
  1.6 ブラウン運動と確率積分
  1.7 マルコフ過程としてのブラウン運動
  1.8 ウィナー空間における変数変換
  1.9 ブラウン運動と同じ到達確率を持つ拡散過程
  1.10 2次ウィナー汎関数
  1.11 その他
 第2章 レヴィ過程
  2.1 標準形と生成要素
  2.2 見本関数のレヴィ‐伊藤分解
  2.3 安定分布と安定過程
  2.4 自己分解可能分布と自己分解可能過程
  2.5 レヴィ過程の再帰的と過渡的への分類
  2.6 レヴィ過程のポテンシャル論的性質
  2.7 レヴィ過程の分布の時間発展
  2.8 レヴィ過程の見本関数の詳しい性質
  2.9 レヴィ過程の変換
 第3章 ガウス系
  3.1 初めに
  3.2 ガウス型時系列(離散パラメータガウス過程)
  3.3 時系列のマルコフ性,定常性
  3.4 ガウス過程(連続パラメータの場合)そのⅠ
  3.5 ガウス‐マルコフ過程
  3.6 多重マルコフ‐ガウス過程
  3.7 ガウス過程(連続パラメータの場合)そのⅡ
  3.8 ガウス過程(連続パラメータの場合)そのⅢ
  3.9 白色雑音の超汎関数
 第4章 マルコフ過程Ⅰ
  4.1 マルコフ過程のクラス
  4.2 マルコフ過程の生成作用素とその表現
  4.3 右過程における基本概念
 第5章マ ルコフ過程Ⅱ
  5.1 マルコフ過程の生成
  5.2 加法汎関数
  5.3 マルコフ過程の変換
 第6章 マルチンゲール
  6.1 定義と基本性質
  6.2 離散時間マルチンゲール
  6.3 連続時間マルチンゲール,半マルチンゲールと確率解析
 第7章 確率微分方程式
  7.1 伊藤の確率微分方程式と拡散過程
  7.2 確率微分方程式のStratonovich積分による表示
  7.3 飛躍のある確率微分方程式
  7.4 様々な確率微分方程式
 第8章 マリアバン解析
  8.1 序文
  8.2 抽象Wiene空間
  8.3 Ornstein–Uhlenbeck過程
  8.4 抽象Wiener空間上のSobolev空間
  8.5 超関数と分布のなめらかさ
  8.6 確率微分方程式への応用
  8.7 道の空間‐無限次元の多様体
 第9章 確率論における極限定理
  9.1 大数の法則と中心極限定理
  9.2 正則変動関数とTauber型定理
  9.3 独立確率変数の和に関する極限定理
  9.4 関数型極限定理
  9.5 連続関数の空間C([0,T]:H)
 第10章 エルゴード理論
  10.1 弱混合性
  10.2 性質MSJを持つ力学系
  10.3 シャコン変換
  10.4 パスカル変換
 第11章 確率論と数理物理
  11.1 大規模相互作用系
  11.2 ランダム媒質
  11.3 Self-avoiding walk,パーコレーション,イジングモデル
  11.4 SLE (Schramm–Loewner Evolution)
  11.5 ランダム行列
 第12章 確率論と生物学
  12.1 個体数の変動モデル‐分枝過程
  12.2 集団遺伝学の確率モデル
 第13章 確率制御とフィルター
  13.1 線形フィルター
  13.2 非線形フィルター
  13.3 確率制御理論
 第14章 確率論とファイナンス
  14.1 離散時間モデル
  14.2 派生証券の価格
  14.3 連続時間モデル
  14.4 Weakly Brownian Filtration
 第15章 確率論と数値解析
  15.1 乱数
  15.2 疑似乱数
  15.3 準乱数
  15.4 SDEの数値解法
  15.5 近似の対象
  15.6 有限差分法,その1‐導き方
  15.7 有限差分法,その2‐近似の精度
  15.8 有限差分法,その3‐精度限界と改良
  15.9 補足‐弱近似解の為の差分法
  15.10 補足2‐その他の話題

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