Rによるモンテカルロ法入門

Rによるモンテカルロ法入門

原書名 Introducing Monte Carlo Methods with R
著者名 石田 基広
石田 和枝
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年08月
判型 B5変
ページ数 328ページ
ISBN 978-4-621-06527-3
Cコード 3041
NDCコード 417
ジャンル 数学・統計学 >  確率・統計 >  データ解析

内容紹介

本書は,モンテカルロ法による計算テクニックを独学するための入門書。 想定読者は実験結果およびデータセットを分析するツールとしてのシミュレーション方法を習得する必要のある統計学、生物統計学、工学などの大学院生であり、本書の主眼は必然的に実践演習におかれている。 またもう少し古典的な統計学的手法を好まれる読者には、たとえば学部レベルのプログラミング授業の締めくくりなどでRをベースにした最新の計算手法を概説する際にも有用。 本書ではプログラミング言語として、より高速のMatlabでもCでもなく、あるいはより高度に構造化されたBUGSなどでもなくRを採択しているが、それはRがシンプルで教えやすい上に、汎用性も高いため、読者も労せずして本書で取り上げられている事例をいつも自分が使っている言語に翻訳して実験を行うことができるからである。

目次

第1章 基本的なRプログラミング
 1.1 はじめに
 1.2 最初の一歩
 1.3 Rオブジェクト
  1.3.1 vectorクラス
  1.3.2 matrix,array,factorクラス
  1.3.3 listクラスとdata.frameクラス
 1.4 Rの確率分布関数
 1.5 基本統計量と応用的な統計量
 1.6 グラフィックス・ツール
 1.7 新しいR関数を作成する
 1.8 Rでの入出力
 1.9 Rオブジェクトの管理
 1.10 mcsmパッケージ
 1.11 追加の練習問題
第2章 乱数の生成
 2.1 はじめに
  2.1.1 一様分布のシミュレーション
  2.1.2 逆変換
 2.2 一般変換法
  2.2.1 正規分布の生成器
  2.2.2 離散分布
  2.2.3 混合分布
 2.3 受理・棄却法
 2.4 追加の練習問題
第3章 モンテカルロ積分
 3.1 はじめに
 3.2 古典的なモンテカルロ積分
 3.3 重点サンプリング
  3.3.1 参照量を任意に変更
  3.3.2 サンプリング重点リサンプリング
  3.3.3 重点関数の選択
 3.4 追加の練習問題
第4章 収束のコントロールと加速
 4.1 はじめに
 4.2 分散のモニタリング
 4.3 重点サンプリング推定量の漸近的分散
 4.4 有効サンプルサイズとパープレキシティー
 4.5 同時モニタリング
 4.6 Rao–Blackwellization法と脱条件化
 4.7 加速の手法
  4.7.1 相関するシミュレーション
  4.7.2 負相関変数
  4.7.3 コントロール変量
 4.8 追加の練習問題
第5章 モンテカルロ最適化
 5.1 はじめに
 5.2 数値的最適化法
 5.3 確率的探索
  5.3.1 基本的な解法
  5.3.2 確率的勾配法
  5.3.3 シミュレーティド・アニーリング
 5.4 確率的近似
  5.4.1 モンテカルロ近似の最適化
  5.4.2 欠損データ・モデルと非周辺化
  5.4.3 EMアルゴリズム
  5.4.4 モンテカルロEM
 5.5 追加の練習問題
第6章 メトロポリス‐ヘイスティングス・アルゴリズム
 6.1 はじめに
 6.2 マルコフ連鎖概観
 6.3 基本メトロポリス‐ヘイスティングス・アルゴリズム
  6.3.1 一般マルコフ連鎖モンテカルロ・アルゴリズム
  6.3.2 独立メトロポリス‐ヘイスティングス・アルゴリズム
 6.4 候補分布の選択
  6.4.1 ランダム・ウォーク
  6.4.2 代替となる候補分布
 6.5 受理率
 6.6 追加の練習問題
第7章 ギブス・サンプラー
 7.1 はじめに
 7.2 2段階ギブス・サンプラー
 7.3 多段階ギブス・サンプラー
 7.4 欠損データと潜在変数
 7.5 階層構造
 7.6 他に検討すべき事項
  7.6.1 再パラメータ化
  7.6.2 Rao–Blackwellization法
  7.6.3 ギブス内メトロポリス法とハイブリッド戦略
  7.6.4 非正則事前分布
 7.7 追加の練習問題
第8章 MCMCアルゴリズムの収束のモニタリングと適応
 8.1 はじめに
 8.2 何をなぜモニタリングするのか
  8.2.1 定常分布への収束
  8.2.2 平均の収束
  8.2.3 独立同分布のサンプリングを近似する
  8.2.4 codaパッケージ
 8.3 定常性への収束モニタリング
  8.3.1 プロットによる診断
  8.3.2 定常性のノンパラメトリックな検査
  8.3.3 スペクトル分析
 8.4 平均の収束のモニタリング
  8.4.1 プロットによる診断
  8.4.2 連鎖内分散と連鎖間分散
  8.4.3 有効サンプルサイズ
  8.4.4 固定幅バッチ平均
 8.5 適応MCMC
  8.5.1 適応の危険性
  8.5.2 amcmcパッケージ
 8.6 追加の練習問題

参考文献
索引

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