物質の電子状態 下

物質の電子状態 下

著者名 寺倉 清之
寺倉 郁子
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年11月
判型 A5 210×148
ページ数 510ページ
ISBN 978-4-621-06523-5
Cコード 3042
ジャンル 物理学 >  物性物理

内容紹介

上巻での密度汎関数法や擬ポテンシャル法の解説をふまえ、種々の電子状態計算手法を解説。第一原理分子動力学法、密度汎関数摂動論によるフォノンの計算や時間依存密度汎関数法による励起状態の計算や、また、電子状態理論での重要な発展である、固体における電気分極の理論、最局在ワニア関数、オーダーN法についても詳しく解説。

目次

第IV 部 電子状態の決定, 3 つの基本的な方法
 第12章 平面波とグリッド:基本事項
  12.1 平面波を基底とした独立粒子Schrodinger方程式
  12.2 Blochの定理と電子のバンド
  12.3 ほとんど自由な電子の近似
  12.4 形状因子と構造因子
  12.5 近似的原子型ポテンシャル
  12.6 経験的擬ポテンシャル法(EPM)
  12.7 電子密度の計算:グリッドの導入
  12.8 実空間での計算法
 第13章 平面波とグリッド:本格的な計算
  13.1 「非経験的」擬ポテンシャル法
  13.2 射影演算子補強波(PAW)法
  13.3 単純結晶:構造,バンド
  13.4 超単位胞:表面,界面,フォノン,欠陥
  13.5 クラスターと分子
 第14章 局在軌道:強束縛法
  14.1 局在原子中心軌道
  14.2 原子軌道に関する行列要素
  14.3 Slater-Kosterの2中心近似
  14.4 強束縛バンド:実例
  14.5 正方格子とCuO2面
  14.6 バンドの具体例:半導体と遷移金属
  14.7 ナノチューブの電子状態
  14.8 強束縛法における全エネルギー,力,応力
  14.9 転用性:非直交性と環境依存性
 第15章 局在軌道:本格的な計算
  15.1 局在基底を使ったKohn-Sham方程式の解
  15.2 解析的基底関数:Gauss関数
  15.3 Gauss関数法:基底状態と励起エネルギー
  15.4 数値軌道
  15.5 局在軌道:全エネルギー,力,応力
  15.6 数値局在軌道の応用
  15.7 Green関数法
  15.8 混合基底
  15.9 訳者付録:局在基底による力の計算――Pulay補正
 第16章 補強された関数: APW,KKR,MTO
  16.1 補強された平面波(APW)と「マフィンティン」
  16.2 APW方程式を解く:いくつかの例
  16.3 KKRまたは多重散乱理論(MST)法
  16.4 合金とコヒーレントポテンシャル近似(CPA)
  16.5 マフィンティン軌道(MTO)
  16.6 カノニカルバンド
  16.7 局在した「強束縛」MTOとKKRの定式化
  16.8 補強法における全エネルギー,力,圧力
 第17章 補強された関数:線形法
  17.1 波動関数のエネルギー微分:ΨとΨ・
  17.2 線形化された方程式の一般形
  17.3 線形補強平面波(LAPW)
  17.4 LAPW法の応用例
  17.5 線形マフィンティン軌道(LMTO)法
  17.6 「非経験的」強束縛法
  17.7 LMTO法の応用
  17.8 線形法を超えて:NMTO
  17.9 補強法におけるフルポテンシャル
  17.10 訳者付録:LMTO法とNMTO法の補足
第V部 電子状態からの物性予測――最近の発展
 第18章 量子分子動力学(QMD)
  18.1 分子動力学(MD):電子から受ける力
  18.2 電子とイオンに対するCar-Parrinello統一アルゴリズム
  18.3 平面波を使った表式
  18.4 密度汎関数QMDへの異なった方法
  18.5 自己無撞着ではないQMD法
  18.6 シミュレーションの例
 第19章 応答関数:フォノン,マグノンなど
  19.1 電子状態論から見た格子動力学
  19.2 直接的な方法:「凍結フォノン」,マグノン
  19.3 フォノンと密度応答関数
  19.4 Green関数による定式化
  19.5 変分的表式
  19.6 周期的摂動とフォノンの分散曲線
  19.7 誘電応答関数,有効電荷
  19.8 電子―フォノン相互作用と超伝導
  19.9 マグノンとスピン応答関数
 第20章 励起スペクトルと光学的性質
  20.1 相互作用のない粒子の誘電応答
  20.2 時間依存密度汎関数論と線形応答
  20.3 動的線形応答に対する変分的Green関数法
  20.4 陽に表示された実時間計算
  20.5 断熱的局所近似を超えて
  20.6 訳者付録:(20.10)式の導出と分子の光吸収スペクトル
 第21章 Wannier 関数
  21.1 定義と特性
  21.2 「最大射影」Wannier関数
  21.3 最局在Wannier関数
  21.4 非直交局在関数
  21.5 「もつれたバンド」でのWannier関数
 第22章 分極,局在,Berry 位相
  22.1 分極:根本的な難しさ
  22.2 分極の幾何学的Berry位相理論
  22.3 Wannier関数の中心との関係
  22.4 結晶における分極の計算
  22.5 局所:厳密な測度
  22.6 スピン波の幾何学的Berry位相理論
 第23章 局在性と線形スケーリングO(N) 法
  23.1 多粒子量子系における局在性と線形スケーリング
  23.2 ハミルトニアンの作成
  23.3 解法:非変分的方法
  23.4 変分的密度行列法
  23.5 変分的(一般化された)Wannier関数法
  23.6 線形スケーリング自己無撞着密度汎関数計算
  23.7 大規模な基底の集合での因数分解された密度行列
  23.8 さまざまな方法の組み合わせ
  23.9 訳者付録:密度行列の多項式展開における演算量
 第24章 さらなる情報
  付録C 断熱近似
   C.1 一般的定式化
   C.2 電子―フォノン相互作用
  付録D 応答関数とGreen 関数
   D.1 静的応答関数
   D.2 自己無撞着場理論での応答関数
   D.3 動的応答とKramers-Kronigの関係式
   D.4 Green関数
  付録E 誘電関数と光学的性質
   E.1 物質中の電磁波
   E.2 伝導度テンソルと誘電率テンソル
   E.3 f総和則
   E.4 スカラー縦誘電関数
   E.5 テンソル横誘電関数
   E.6 誘電応答への格子の寄与
  付録F 無限大の系でのCoulomb相互作用
   F.1 基本事項
   F.2 背景中の点電荷:Ewald和
   F.3 広がりを持つ核あるいはイオン
   F.4 中性原子を基準にしたエネルギー
   F.5 表面および界面の双極子
   F.6 人為的映像電荷効果の削除
  付録G 電子状態からの応力
   G.1 巨視的な応力とひずみ
   G.2 2体中心力による応力
   G.3 Fourier成分による表式
   G.4 内部ひずみ
  付録H エネルギー密度と応力密度
   H.1 エネルギー密度
   H.2 応力密度
   H.3 応用
  付録I 力のもう1つの表式
   I.1 変分の自由度と力
   I.2 エネルギー差
   I.3 圧力
   I.4 力と応力
   I.5 APW型計算法における力
  付録L 数値計算法
   L.1 数値積分とNumerow法
   L.2 最急降下法
   L.3 共役勾配法
   L.4 準Newton-Raphson法
   L.5 PulayのDIIS法
   L.6 BroydenのJacobi行列更新法
   L.7 モーメント法,最大エントロピー法,ランダムベクトル法
  付録M 電子状態の反復計算法
   M.1 なぜ反復法を使う?
   M.2 簡単な緩和アルゴリズム
   M.3 前処理
   M.4 反復法での(Krylov)の部分空間
   M.5 Lanczosアルゴリズムとリカージョン法
   M.6 Davidsonアルゴリズム
   M.7 部分空間での残差最小化法――RMM―DIIS
   M.9 方法の比較と組み合わせ――残差またはエネルギーの最小化
   M.10 虚時間での指数関数による射影
   M.11 アルゴリズムの複雑さ:変換と疎行列ハミルトニアン
  付録N 経験的擬ポテンシャルと強束縛法のコード
   N.1 固有状態の計算:すべての方法に共通のモジュール
   N.2 平面波を使った経験的擬ポテンシャル法(EPM)
   N.3 Slater-Koster強束縛(TB)法
   N.4 TBPW用の入力ファイルのサンプル
   N.5 2中心行列要素:任意の各運動量lに対する表式

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