代数的サイクルとエタールコホモロジー

代数的サイクルとエタールコホモロジー

著者名 斎藤 秀司
佐藤 周友
松本 幸夫
谷島 賢二
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年12月
判型 A5 210×148
ページ数 688ページ
ISBN 978-4-621-06512-9
Cコード 3041
NDCコード 411
ジャンル 数学・統計学 >  代数学
数学・統計学 >  幾何学
数学・統計学 >  シリーズ数学・統計学 >  現代数学シリーズ

内容紹介

代数的サイクルの理論は、19世紀の複素関数論におけるリーマン面上の関数と因子の研究に起源を発し、様々な分野と交錯しながら発展してきた。一方、20世紀半ばにグロタンディークにより創始されたエタールコホモロジーの理論は、ドリーニュによるヴェイユ予想の解決をもたらした。どちらも今日の代数幾何学および数論幾何学において重要な役割を果たしている理論である。本書の目標はこの2つの理論を、代数幾何の初歩を学んだ者を読者に想定しながら解説することである。特にエタールコホモロジーに関する種々の基本定理を用いて代数的サイクルに関する魅力ある定理を導くことに重点を置いた。エタールコホモロジーの理論は応用されたときにその本来の重要性が現れる。これを読者に感じてもらうのが著者の意図でもある。章末の多くに演習問題があり、独習者への配慮がなされている。

目次

第I部 代数的サイクル
 第0章 スキーム論からの準備
  0.0 点と既約閉集合の対応
  0.1 有理関数環と構造層の全商環
  0.2 次元と余次元
  0.3 カテナリー性と普遍カテナリー性
  0.4 平坦射と次元
  0.5 ベクトル束と射影束
  0.6 補遺:定義集
 第1章 代数的サイクル
  1.1 代数的サイクルとは
  1.2 固有射によるサイクルの推進
  1.3 平坦射によるサイクルの引き戻し
  1.4 因子写像
  1.5 有理同値
  1.6 有理同値の性質
  1.7 局所化完全系列
  1.8 補遺:ネーター環上の加群
 第2章 因子と有理同値
  2.1 ヴェイユ因子とカルティエ因子
  2.2 カルティエ因子の引き戻し
  2.3 因子と可逆層
  2.4 カルティエ因子とサイクルの交叉積
  2.5 有効カルティエ因子に沿ったサイクルの引き戻し
  2.6 基本定理の証明
  2.7 可逆層に付随した第1チャーン類作用素
 第3章 チャウ群の反変関手性
  3.1 ホモトピー不変性とセグレ類作用素
  3.2 正則閉埋め込みと法則
  3.3 正則閉埋め込みに沿った引き戻し
  3.4 チャウ群の反変関手性
  3.5 拡張された引き戻し写像
 第4章 チャーン類作用素
  4.1 チャーン類の定義と基本性質
  4.2 交叉積とチャーン類
  4.3 拡張された引き戻し写像とチャーン類
  4.4 推移性の証明
  4.5 交換法則の証明
 第5章 交叉積
  5.1 交叉積の定義
  5.2 チャウ環の反変関手性
  5.3 Tor公式
  5.4 補題の証明
 第6章 アーベル多様体と余次元1のチャウ群
  6.1 群スキームとアーベル多様体
  6.2 ヤコビ多様体
  6.3 ベルティニの定理
  6.4 余次元1のチャウ群の有限性定理
 第7章 ミルナーK群
  7.1 体のミルナーK群
  7.2 境界写像
  7.3 ノルム写像
  7.4 ガースデン複体
  7.5 ガースデン複体の関手性
  7.6 ミルナーK群とガロアコホモロジー 
 第8章 高次チャウ群
  8.1 高次チャウ群の定義
  8.2 高次チャウ群の基本的な関手性
  8.3 余次元1のサイクルの場合
  8.4 高次チャウ群の局所化
  8.5 高次チャウ群の反変関手性と積構造
第II部 エタールコホモロジーとサイクル写像
 第9章 エタール射
  9.1 エタール射の定義
  9.2 射とスキームの降下
  9.3 エタール射の位相不変性
  9.4 ヘンゼル局所環
  9.5 エタール基本群
  9.6 エタール基本群の共変関手性
  9.7 補遺:帰納的極限と射影的極限
 第10章 エタール層
  10.1 エタールサイト
  10.2 エタール層
  10.3 層の演算:その1
  10.4 層の演算:その2
  10.5 エタール層の例・その1
  10.6 エタール層の例・その2
  10.7 補遺:アーベル圏とテンソル圏
 第11章 エタールコホモロジー
  11.1 導来関手
  11.2 エタールコホモロジー
  11.3 エタールコホモロジーに付随したスペクトル系列
  11.4 曲線のエタールコホモロジー
  11.5 エタールコホモロジーの基本定理・その1
  11.6 コンパクト台つきコホモロジー
  11.7 エタールコホモロジーの基本定理・その2
  11.8 補遺:ホモトピー圏と導来圏 
 第12章 チャーン類とサイクル写像
  12.1 カルティエ因子のチャーン類
  12.2 正則閉埋め込みのチャーン類
  12.3 エタールコホモロジーの共変関手性
  12.4 サイクル類
  12.5 交叉公式
  12.6 サイクル写像
  12.7 サイクル写像の自然性とその応用
  12.8 p準素な係数のサイクル写像
第III部 サイクル写像の応用
 第13章 ブロック写像
  13.1 ブロック写像と基本定理
  13.2 コホモロジーの有限性定理と消滅定理
  13.3 コホモロジーの有限性定理と消滅定理(p準素部分)
  13.4 定理の証明・その1
  13.5 定理の証明・その2
 第14章 高次元不分岐類体論
  14.1 アーベル基本群
  14.2 算術的スキームのゼータ関数とラングの定理
  14.3 相互写像と不分岐類体論
  14.4 サイクル写像との関係
  14.5 サイクル写像との同型性
  14.6 高次サイクル写像の同型性
  14.7 コホモロジー的ハッセ原理
  14.8 ゼータ関数の特殊値への応用

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