内容紹介
素粒子物理学の未解決問題を解き統一理論への足がかりとなる超対称性理論を、その提唱者であるJ. ヴェス自らが、超重力と合わせて著した世界的に定評のある教科書。超対称性が必要とされる背景や数学的構造の解説からはじまり、場の理論・ゲージ理論を経て、標準模型を超える「超対称模型」を紹介し、超対称性の重力への応用である超重力理論についても、豊富な話題を解説。各章にモデルの構築に必要な方程式が簡潔にまとめられ、開拓者の本のみがもつ研究の醍醐味や思考の足跡を感じることができる。
目次
1 なぜ,超対称性か?
2 超対称代数の表現
3 成分場
4 超場
5 カイラル超場
6 ベクトル超場
7 ゲージ不変な相互作用
8 自発的対称性の破れ
9 超場伝播関数
10 超図表に対するファインマン則
11 非線形表現
12 超空間における微分形式
13 ゲージ理論再訪
14 多脚場,捩率,曲率
15 ビアンキ恒等式
16 超ゲージ変換
17 多脚場,接続,捩率,曲率のθ=θ=0成分
18 超重力多重項
19 曲がった空間でのカイラル超場とベクトル超場
20 新しいΘ変数とカイラル密度
21 極小カイラル超重力模型
22 カイラル模型とケーラー幾何
23 一般カイラル超重力模型
24 ゲージ不変模型
25 ゲージ不変超重力模型
26 低エネルギー定理
付録A 表記法とスピノル代数
付録B スピノル代数のまとめ
付録C ケーラー幾何
付録D 等長変換とケーラー幾何
付録E 非線形表現
付録F 非線形表現と不変作用
付録G ゲージ不変な超重力模型