生命倫理の基本概念
著者名 | シリーズ生命倫理学編集委員会 編 香川 知晶 責任編集 樫 則章 責任編集 |
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発行元 | 丸善出版 |
発行年月日 | 2012年01月 |
判型 | A5 210×148 |
ページ数 | 268ページ |
ISBN | 978-4-621-08479-3 |
Cコード | 3347 |
NDCコード | 490 |
ジャンル | 医学・薬学 > 医学一般 > 医療倫理 医学・薬学 > シリーズ医学・薬学 > シリーズ生命倫理学 全20巻 |
内容紹介
『シリーズ生命倫理学』の第2巻にあたる本書は、生命倫理の議論でしばしば登場する概念のうちから代表的なものを選び、それらの概念そのものについて検討することが課題。「生命」「性」「死」「身体」「健康/病気」「障害(障がい)」「人間の尊厳と人権」「パーソン」「自律」「責任」「正義」「公共性」「動物」の、全体で14に及ぶこれらの概念が、各々の論者の観点から多様なアプローチをとって検討。
目次
第1章 倫理
1 倫理学の領域で厳密な照明が可能であるか
2 「価値観が変わる」は本当か
3 道徳の言葉はどうして力をもつのか
4 「善でも悪でもない」行為は存在するか
5 倫理や道徳は,魂の居場所であるか
6 自由主義社会は徳の生産者であるか
第2章 生命
1 現代における生命の議論と倫理
2 生命への内部からの視点
3 生命への外部からの視点
4 システム論の法へ
5 内部の視点と外部の視点のずれ
6 生命から倫理へ
第3章 性——リプロダクティブ・ヘルス/ライツの再検討を通して
1 リプロダクティブ・ヘルス/ライツとは
2 リプロダクティブ・ヘルス/ライツと「中絶する権利」
3 プライベートな性の営みにおける女性と男性の対等性
第4章 死
1 積極的安楽死と消極的安楽死
2 死なせる理由としての自己決定
3 生命倫理学の議論の背景
4 現代における死と生命倫理学
第5章 身体――結核の歴史から
1 健全な身体と病める身体
2 国家の統制と人民の自由
3 結核医にとっての身体
第6章 病気/健康――〈滞ることなく流れる循環〉という視点
1 病気/健康の「概念」の問い直しへ
2 病気/健康の歴史的次元
3 病気/健康の規範的本性
4 病気をめぐる経験
5 健康をめぐる行為と感情
6 生命の循環,身体と脳,心の病気
第7章 障害(障がい)――生命倫理への批判的視座
1 生命倫理と障害学
2 ピーター・シンガー事件(1989年)
3 功利主義
4 ナチズムを問い直す
第8章 人間の尊厳と人権――私たちはどのように問い,そして語るべきなのか
1 SOLとQOL
2 「人格」の論理とルサンチマン
3 「在る」ことを阻むものに抗して
4 1つの答え
第9章 パーソン
1 コミュニタリアリズムのパーソン論
2 フマニスト的パーソン論
3 承認と関係主義的パーソン論
4 パーソンの複合理論
第10章 自律
1 内容中立説
2 実質説
3 関係的自律
4 医療現場における合意
第11章 責任
1 責任の構造
2 患者の自律は医師の責任を肩代わりするか
3 責任とケア
4 責任と徳
第12章 正義――ホモ・サケル論と正義の探求
1 アガンベンのホモ・サケル論
2 ホモ・サケル状態の蔓延
3 ホモ・サケルと自己決定権賞揚の問題
4 矛盾を生きる
第13章 公共性――生命倫理と歴史的遭遇
1 所与・選択・コモンズ
2 遭遇と選択の倫理学
3 価値の構造転換
4 フクシマの子どもたち
第14章 動物
1 動物とのさまざまな関わり方
2 動物への責任の発生根拠
3 基本的配慮主義とざまざまな立場の関わり
4 人間の尊厳と動物の権利
5 一貫型内在的価値説の含意
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