内容紹介
医薬品と食品の相互作用を、膨大な数の原著論文に基づき広範にまとめた国内最大のハンドブックの第2版。 本書は医薬品と食品の相互作用だけでなく、医薬品と栄養状態、ライフステージ、癌、移植などの特定状態下での相互作用など広範にわたる研究成果が網羅されている特長をもつ。第2版では薬物トランスポーター、経静脈栄養を受けている患者における医薬品と食品の相互作用の章が追加され、とくに医療関係者には極めて有益な情報を提供する内容。また、改訂に際しては、研究の進展にあわせて、全編にわたり内容の大幅な加筆修正。引用文献の総数は初版の約1.5倍、約3800編にものぼる。複数の研究成果を参照しつつ議論が進められるため、バランスの取れた一冊。医療機関に必備なのはもちろんのこと、薬剤師、臨床医、管理栄養士などの医療系研究者の方は必携。
目次
I 医薬品‐栄養素相互作用の概説
1 医薬品‐栄養素相互作用序論
2 医薬品の体内動態と応答
3 薬物トランスポーター
4 薬物代謝酵素
5 栄養素の生体内処理と応答
II 薬物動態と効果への栄養状態の影響
6 タンパク質‐カロリー栄養不良が薬物療法に及ぼす影響
7 薬物治療における過体重と肥満の影響
III 医薬品の性質と効果への食物,栄養素またはサプリメントの影響
8 医薬品の吸収と食物
9 特定の食品と食事成分が薬物代謝に及ぼす影響
10 グレープフルーツやほかのフルーツジュースと医薬品の相互作用
11 薬理効果を最適化する医薬品‐食品(栄養素)相互作用
12 天然物(天然化学物質)と医薬品および栄養素との相互作用
13 経腸栄養患者における医薬品‐栄養素相互作用
14 経静脈栄養を受けている患者における医薬品‐栄養素相互作用
IV 栄養状態,栄養素の体内動態と効果への薬物治療の影響
15 医薬品による栄養状態の変化
16 栄養状態に対する心血管系薬の影響
17 栄養状態に及ぼす神経系薬物治療の影響
18 葉酸に関連する医薬品‐栄養素相互作用
19 ミネラルの栄養状態に及ぼす医薬品‐栄養素相互作用の影響
V ライフステージにおける医薬品‐栄養素相互作用
20 小児期における医薬品‐栄養素相互作用
21 妊娠期と授乳期における医薬品‐栄養素相互作用
22 高齢者における医薬品‐栄養素相互作用
VI 特定状態下での医薬品‐栄養素相互作用
23 医薬品‐栄養素相互作用と免疫機能
24 癌患者における医薬品‐栄養素相互作用
25 移植における医薬品‐栄養素相互作用
26 慢性感染症患者における医薬品‐栄養素相互作用