第3版 分子生物学

第3版 分子生物学

著者名 田沼 靖一 編著
井出 利憲
山本 雅
松木 則夫
発行元 丸善出版
発行年月日 2011年04月
判型 B5 257×182
ページ数 384ページ
ISBN 978-4-621-08359-8
Cコード 3045
NDCコード 464
ジャンル 生物・生命科学 >  生化学・分子生物学

内容紹介

薬学生をはじめ、医学系学生、理工系学生ならびに生命科学を履修する広い分野の学生に対し、分子生物学の基礎から応用展開までをわかりやすく興味のもてるように記述した。特に、最新の進歩を図とともに視覚的にわかりやすく記述することに努めた。したがって分子生物学を初めて学ぶ学生にとって大いに興味をもって学ぶことのできる教科書になっている。内容構成は、「分子生物学が現代の生命科学の根幹をなすものである」という考えから、初版と同様に全5部構成。第I部の「生命構築」にはじまり、生命制御を3つの部「遺伝子制御」、「細胞制御」、「生体制御」で階的にまとめ、最後に最先端のバイオテクノロジーを理解する基盤として、「分子生物学的方法論と新領域」を充実させることによって、分子生物学の基礎から応用までを広い視野で学ぶことができるようになっている。

目次

I 生命構築 
 1 生命とは
  1.1 生命の本質
  1.2 生命の進化
  1.3 生命の特性
  1.4 生命の階層性
 2 生命と細胞
  2.1 細胞の進化
  2.2 系統発生と個体発生
  2.3 細胞の分類
  2.4 細胞種と生物種
 3 生体構成分子
  3.1 タンパク質
  3.2 糖
  3.3 脂質
  3.4 核酸
 4 染色体とゲノム構造
  4.1 クロマチン構造
  4.2 染色体構造
  4.3 ゲノム構造
II 遺伝子制御
 5 DNA複製
  5.1 DNA複製反応
  5.2 DNAポリメラーゼ
  5.3 DNA複製装置の構成
  5.4 生物進化からみたDNA複製
 6 DNA修復
  6.1 DNA損傷の種類と対応する修復機構
  6.2 ヌクレオチド除去修復の機構と欠損の影響
  6.3 二本鎖切断の修復
  6.4 DNA損傷を乗り越えるDNAポリメラーゼと損傷乗り越え複製
  6.5 DNA修復欠損と発癌,早老症
 7 DNA組換え
  7.1 DNA組換えの様式
  7.2 相同組換えの機能
  7.3 DNA組換えの分子機構と制御
  7.4 相同組換えに働く遺伝子,タンパク質群とそれらの機能
  7.5 DNA組換え機能を用いたバイオ機能
 8 転写とプロセシング
  8.1 生命体活動における転写とプロセシングの位置づけ
  8.2 転写反応の概観
  8.3 転写制御機構
  8.4 mRNAの修飾
  8.5 スプライシング
 9 翻訳
  9.1 遺伝暗号
  9.2 アミノアシルtRNA
  9.3 ペプチド鎖合成反応
  9.4 タンパク質合成における原核細胞の違い
  9.5 タンパク質合成に関連する薬と毒
 10 ウイルス遺伝子
  10.1 ウイルスの種類
  10.2 ウイルスの生活史
  10.3 ウイルス遺伝子の複製と発現
  10.4 ウイルスの利用
III 細胞制御
 11 細胞構造
  11.1 歴史的背景
  11.2 細胞の分類
  11.3 細胞膜と細胞壁
  11.4 細胞小器官
  11.5 細胞小器官の生合成
 12 細胞機能
  12.1 代謝調節
  12.2 細胞骨格
  12.3 細胞運動
  12.4 細胞接着
  12.5 細胞内小胞輸送の仕組み
 13 細胞増殖
  13.1 ヒト体内の細胞増殖
  13.2 増殖因子
  13.3 細胞接触による調節
  13.4 細胞周期
  13.5 細胞増殖の細胞内シグナル
  13.6 細胞周期の監視点
 14 発生と細胞分化
  14.1 胚発生と細胞分化にかかわる遺伝子群の発見
  14.2 発生・細胞分化にかかわる転写制御と転写因子
  14.3 細胞間相互作用とシグナル因子
  14.4 モデル動物とその発生にみられる遺伝的プログラム
  14.5 実験発生学と分子生物学の融合――四肢の発生の研究を例にして
  14.6 細胞分化と遺伝子発現
 15 細胞老化
  15.1 細胞の老化と個体の老化
  15.2 老化の仕組み
  15.3 細胞老化
  15.4 細胞老化はヒト老化の原因か
  15.5 分裂寿命のない細胞,分裂寿命の長い細胞
  15.6 分裂寿命延長と不死化と細胞の若返り
 16 細胞死
  16.1 細胞死の判定
  16.2 アポトーシスの概念
  16.3 アポトーシスの分子機構
  16.4 アポトーシスの機能
 17 細胞癌化
  17.1 癌
  17.2 癌遺伝子
  17.3 癌抑制遺伝子
  17.4 細胞癌化とDNA不安定性
  17.5 細胞癌化とDNA不死化
  17.6 浸潤と転位
  17.7 癌幹細胞
  17.8 まとめ
IV 生体制御
 18 神経系
  18.1 神経系の構成
  18.2 シナプスと神経伝達物質の遊離
  18.3 イオンチャネル
  18.4 神経伝達物質と受容体
  18.5 末梢神経系
  18.6 中枢神経系
  18.7 神経系の可塑性
 19 内分泌系
  19.1 内分泌系の役割
  19.2 内分泌系とホルモン
  19.3 ホルモン受容体の分類とシグナル伝達機構
  19.4 ホルモン受容体刺激で産生する細胞内シグナル分子とその作用
 20 免疫系
  20.1 自然免疫と獲得免疫
  20.2 自然免疫による病原体の排除
  20.3 B細胞と抗体産生
  20.4 T細胞抗原受容体
  20.5 抗原提示とMHC
  20.6 T細胞にyる自己認識と分化
  20.7 T細胞の機能
  20.8 サイトカイン 
V 分子生物学的方法論と新領域
 21 DNAテクノロジー
  21.1 ベクターと宿主
  21.2 制限酵素と修飾酵素
  21.3 特定遺伝子の検出法
  21.4 塩基配列決定法
  21.5 ポリメラーゼチェインリアクション(PCR)法
  21.6 遺伝子工学とその応用
 22 ゲノム創薬
  22.1 ゲノム創薬
  22.2 創薬ターゲット分子
  22.3 ドラッグデザイン
  22.4 SNPsとテーラーメイド医療
  22.5 バイオインフォマティクスとシステム生物学
 23 遺伝子治療
  23.1 遺伝子治療とは
  23.2 遺伝子治療の歴史
  23.3 遺伝子導入法
  23.4 ベクター
  23.5 遺伝子治療の実際
  23.6 臨床研究倫理指針等の整備
 24 再生医療
  24.1 再生医療とは
  24.2 幹細胞
  24.3 体性幹細胞
  24.4 胚性幹細胞(ES細胞)
  24.5 人工多能性幹細胞(iPS細胞)
  24.6 疾患特異的iPS細胞

定価:5,720円
(本体5,200円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定