腸内共生系のバイオサイエンス

腸内共生系のバイオサイエンス

著者名 財団法人 日本ビフィズス菌センター
上野川 修一 編著
清野 宏 編著
梅崎 良則 編著
発行元 丸善出版
発行年月日 2011年05月
判型 A5 210×148
ページ数 312ページ
ISBN 978-4-621-08361-1
Cコード 3045
NDCコード 491
ジャンル 生物・生命科学 >  微生物学

内容紹介

「最大の免疫臓器」「最大の共生の場」といわれる腸。その共生の破綻は免疫系をはじめとした各系の異常をもたらし、癌やアレルギーなど、多くの難病発症のリスクを高めることが明らかになっている。本書は、第一線で活躍している研究者が、続々と明らかとなっている腸内細菌に関する最新の研究データを盛り込み執筆したものをまとめたものである。腸内共生系における相互作用の解明は21世紀における生命科学の最重要課題といわれる中、この分野の研究のみではなく、関連分野の研究者、そして腸内細菌と健康の関係に興味を抱く人も必読の一冊。

目次

1章 共生への準備 胎生期から出生後の短期間における発達を中心に
 1.1 消化管の構造と機能の発達
 1.2 消化管粘膜免疫系の発達
2章 共生の始まり 出生後から離乳期までの数ヶ月間における発達を中心に
 2.1 消化管粘膜防御システムの生後初期の発達
 2.2 腸内細菌叢の形成・変遷を経て発達する優勢菌叢
 2.3 早期産児、正期産児での考察
 2.4 初期の共生不全が原因の乳児重症疾患(壊死性腸炎、アレルギーなど)
 2.5 感染症の予防・治療で投与する抗生物質,菌製剤など共生の発達に及ぼす影響
 2.6 共生の成立に果たす乳の役割
3章 共生の場
 3.1 菌叢の組織特異性
3.2 免疫系の組織特異性
4章 共生の成立・維持に係る腸内細菌 宿主機能にはたらく腸内菌叢
 4.1 腸粘膜免疫システムにはたらく腸内細菌
 4.2 宿主エネルギー代謝と腸内細菌
 4.3 神経系内分泌系への影響
5章 共生の成立・維持における宿主機能 腸内生態系を調整する消化管防御システム
 5.1 粘液
 5.2 抗菌ペプチド
 5.3 分泌抗体
 5.4 上皮を介した腸内細菌の認識と免疫応答
 5.5 上皮における炎症の抑制機構
 5.6 自然免疫
6章 腸内共生系の破綻と疾病
 6.1 病原菌と常在菌の境界
 6.2 老化と腸内細菌叢
 6.3 自己免疫疾患
 6.4 アレルギー
 6.5 癌
7章 腸内細菌叢と腸内共生系
 7.1 腸内細菌叢と腸内共生系
 7.2 腸内細菌叢と宿主細胞間相互作用
 7.3 腸内マイクロバイオーム遺伝子の特徴
 7.4 超有機体という概念 
8章 プロ/プレバイオティクスおよび抗生物質による腸内共生への介入
 8.1 プロバイオティクス
 8.2 プレバイオティクス
 8.3 抗生物質

定価:7,480円
(本体6,800円+税10%)
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