内容紹介
東京大学教養学部1年生向け同名講義の単行本化。 覚えた公式を当てはめて問題を解く高校物理と大学で学ぶ本来の物理の考え方には大きなギャップがある。 本書では、振り子や剛体球の衝突など高校物理で慣れ親しんだ例を取り上げて、理想化されたものと実際の自然現象の違いを解説するとともに、モデル化の重要性・体系を説く。 ちょっと変わった実験を提示しながら考察を繰り返すことで、自然現象をどうとらえていくか科学の手法を学んでいく。
目次
第1章 どれがいちばん偉い? クーロンの法則,フックの法則,摩擦の法則
第2章 カーリングとニュートリノ--力学の質点のモデルと実際の物体
第3章 雨粒でケガをしないのはなぜ?--摩擦の法則と粘性抵抗
第4章 風船の吹きはじめに力がいるのはなぜ?--風船とシャボン玉の熱力学と力学モデル
第5章 時計の正確さは何で決まる?--振動現象と単振動モデル
第6章 夏の鉄道のレールはなぜ伸びる--調和ポテンシャルを超える近似
第7章 カオスとソリトン--非線形のままの振動モデル
第8章 アンテナはなぜ細長い?--多重極展開と双極子モデル
第9章 楽器の基音と倍音(1)--物体の振動現象のモデル
第10章 楽器の基音と倍音(2)--基準振動と物理現象
第11章 ヤモリとコウモリはなぜぶらさがれる?--法則とモデルの階層性(1)
第12章 GPSの生みの親はアインシュタイン?--法則とモデルの階層性(2)
▼ 関連記事
- パリティTシャツが当たる!~34年の感謝を込めて~ありがとう!パリティフェア2019.05.01