現代界面コロイド科学の事典

現代界面コロイド科学の事典

著者名 日本化学会
発行元 丸善出版
発行年月日 2010年05月
判型 A5 210×148
ページ数 292ページ
ISBN 978-4-621-08256-0
Cコード 3043
ジャンル 化学・化学工学 >  化学工学一般
化学・化学工学 >  物理化学 >  液晶・界面・コロイド
化学・化学工学 >  材料化学

内容紹介

煙草の煙、塗料やインキの顔料微粒子など、コロイドサイズ(数ナノメートル~数マイクロメートル)の物質はわれわれの身近に存在している。「コロイド界面科学」とは、こうした物質や、コロイドサイズの物質間の境界の性質を取り扱う学問のこと。本書は、コロイド界面科学のこれまでの歴史を振り返るとともに、本分野の将来展望や学際性・業際性についてわかりやすく具体的に解説。 事典という書名の通り、関心のある項目についてどこからでも読めるように1項目を2ページの見開きで解説する。それぞれ「背景」「科学技術的内容」「将来への展望」の3つで構成されており、各項目の概要・課題・可能性が一目でわかる内容。 学生、大学院生をはじめ若手研究者や、他分野研究者でコロイド界面科学を習得したい人向け。

目次

Ⅰ コロイド界面科学の来し方
 1 コロイド界面科学と技術の誕生・発展
  イントロダクション
  1.1 コロイド界面科学前史-Faradayの金ゾル
  1.2 コロイド概念の誕生-GrahamとWo.Ostwald
  1.3 ブラウン運動の発見と理論
  1.4 チンダル現象と光散乱
  1.5 界面活性剤ミセルの発見
  1.6 HLB概念
  1.7 リポソームの発見と発展
  1.8 吸着(Langmuir-BET)
  1.9 DLVO理論
  1.10 Langmuir-Blodgett膜
  1.11 SAM膜
  1.12 コロイド科学と高分子科学
  1.13 液体界面系の吸着の熱力学(Gibbsの吸着)
  1.14 粘度の理論
  1.15 コロイド界面科学分野のノーベル賞
  1.16 有機導電性物質の発見
  1.17 界面活性剤ミセルの相分離モデル
  1.18 合成二分子膜(界面活性剤ベシクル)の発見
  1.19 コロイド分散系の測定
  1.20 固体表面の分析
Ⅱ コロイド界面科学のこれから
 2 次世代を拓く新概念と技術
  イントロダクション
  2.1 物質の階層構造とコロイド界面科学
  2.2 コロイド界面科学における散逸構造形成
  2.3 ナノスケールにおける表面張力の見方
  2.4 ナノ制約の科学
  2.5 束縛液体の科学
  2.6 新機能ゲル1-高強度・超低摩擦ゲル
  2.7 新機能ゲル2-環動ゲル
  2.8 集積型金属錯体の固体化学
  2.9 集積型金属錯体の溶液化学
  2.10 フラーレンを用いるカーボン系超潤滑膜表面
  2.11 宇宙とコロイド界面科学1-マランゴニ対流
  2.12 宇宙とコロイド界面科学2-微小重力
  2.13 宇宙とコロイド界面科学3-宇宙飛行士の実験
  2.14 宇宙とコロイド界面科学4-巨大ゆらぎ
  2.15 宇宙とコロイド界面科学5-泡とエマルション
  2.16 メソポーラスマテリアル系
  2.17 コロイド触媒-安定化と機能制御技術
  2.18 イオン液体へのスパッタ蒸着による金属ナノ粒子合成
 3 新しい解析技術
  イントロダクション
  3.1 液体界面のX線・中性子線構造解析法
  3.2 液体界面のXASF構造解析法
  3.3 和周波赤外分光法
  3.4 リプロンスペクトロスコピー
  3.5 偶数次非線形分光
  3.6 分子シミュレーション
  3.7 先端放射光技術
  3.8 中性子散乱
  3.9 電子線トモグラフィー
  3.10 和周波発生振動分光法
  3.11 電子顕微鏡の新技術  
  3.12 プローブ顕微鏡
  3.13 表面力測定
  3.14 光学的ナノスコピー
  3.15 界面の一分子計測(STM)
Ⅲ 産業技術を支えるコロイド界面科学
 4 先端医療に活きるコロイド界面科学と技術
  イントロダクション
  4.1 リポソーム
  4.2 高分子ミセルとDDS
  4.3 再生医療の細胞培養基板-ハニカムフィルム
  4.4 GFPの基本的原理とその発展系
 5 環境をまもるコロイド界面科学と技術
  イントロダクション
  5.1 環境をまもる触媒1―自動車排ガス処理と燃料精製
  5.2 環境をまもる触媒2―火力発電用脱硝触媒
  5.3 環境をまもる触媒3―セルロースのグルコース化
  5.4 防汚性表面1―超親水表面
  5.5 防汚性表面2―超はっ水・はつ油表面
  5.6 光触媒防錆技術
  5.7 環境をはかるコロイド界面科学と技術―巨大ナノ薄膜と環境センサー
  5.8 エアロゾル粒子の個別分析に適するハニカム膜フィルターの開発
  5.9 コロイド結晶膜の開発と光を利用する環境センシング材料への応用
  5.10 ナノ材料の安全性―微粒子,フラーレン,CNTなど
 6 エネルギーの新創出と省エネに働くコロイド界面科学と技術
  イントロダクション
  6.1 太陽電池におけるコロイド界面科学と技術
  6.2 燃料電池技術におけるコロイド界面科学と技術
  6.3 水素吸蔵材料―金属ナノ粒子の水素吸蔵
  6.4 潤滑技術
  6.5 プラズモン共鳴に基づく電荷分離とその応用
 7 IT世界を支えるコロイド界面科学と技術
  イントロダクション
  7.1 フラーレンとカーボンナノチューブ
  7.2 分子エレクトロニクスとコロイド界面科学
  7.3 フォトニック結晶
  7.4 ナノワイヤー
  7.5 金ナノロッド
  7.6 ソープフリー乳化重合によるミクロンサイズ単合散ポリマー粒子の合成
  7.7 コロイドと光でつくるプラズモニクス
  7.8 単電子エレクトロニクスとコロイド界面科学
  7.9 ナノインプリント
  7.10 高分子ナノシート自己支持性膜
 8 実社会で活きるコロイド界面科学と技術
  イントロダクション
  8.1 食品
  8.2 食品エマルション
  8.3 化粧品1―ピッカリングエマルション
  8.4 化粧品2―液晶乳化/液晶洗浄剤
  8.5 化粧品3―光輝性顔料
  8.6 香粧品1―シャンプーのきしみ防止技術
  8.7 香粧品2―洗浄剤の泡制御
  8.8 インキ・塗料1-顔料分散技術
  8.9 インキ・塗料2-乳化重合によるポリマーエマルション合成
  8.10 新聞古紙脱墨剤
  8.11 紙の嵩高剤
  8.12 セメント分散剤
  8.13 医薬品-脂質エマルションとDDS
  8.14 潤滑―超薄膜潤滑油の液体構造とナノトライボロジー
Ⅳ 学際科学としてのコロイド界面科学
 9 生物とコロイド界面科学
 イントロダクション
  9.1 自然界における超はっ水表面1―植物
  9.2 自然界における超はっ水表面2―動物
  9.3 きれいに見える歯の構造
  9.4 昆虫の反射増強表面
  9.5 光合成の効率を上げる葉の構造
  9.6 ヤモリの足の付着性
  9.7 モスアイ構造
  9.8 サンドフィッシュ
  9.9 ヒト皮膚角層のバリア機能
  9.10 バイオミネラルのナノ構造とバイオミメティックナノ材料
 10 物理学とコロイド界面科学
  イントロダクション
  10.1 複雑流体としてのコロイド
  10.2 磁場下におけるコロイド界面科学
  10.3 ベシクルの形状転移
  10.4 金属ナノクラスター
  10.5 界面の液体の計算機シミュレーション
  10.6 表面の水和の統計力学理論
  10.7 単一高分子のコロイド
  10.8 ぬれと表面力
  10.9 線張力の物理
  10.10 ソフトマター系の物理
  10.11 コロイド結晶成長
 11 数理科学とコロイド界面科学
  イントロダクション
  11.1 コロイド界面科学は非線形非平衡の宝庫
  11.2 カオス概念のコロイド界面科学への応用
  11.3 フラクタル概念のコロイド界面科学への応用
  11.4 生成、伝搬、崩壊のパターンダイナミクス

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