目で楽しむナノの世界

目で楽しむナノの世界

原書名 Nanomonde-Des nanosciences aux nanotechnologies
著者名 鹿児島 誠一
発行元 丸善出版
発行年月日 2009年03月
判型 A5 210×148
ページ数 110ページ
ISBN 978-4-621-08100-6
Cコード 0042
NDCコード 504
ジャンル 物理学 >  物理学一般 >  物理読み物
物理学 >  物性物理
実用 >  写真集

内容紹介

ナノの世界とは、大きさが、髪の毛の太さの1万分の1程度という小さな物質の世界のことである。ナノメートル(10億分の1メートル)スケールでは、予想外の魅力的な現象や効果が起こる。いくつかのナノ技術はすでに私たちのまわりで使われており、ナノ技術の発展にははかりしれない可能性がある。本書は、専門用語や難解な科学の概念を避け、日常的で具体的な例をあげながら、物質を極小にすることで見えてくる新しい現象を解説。特定の分野に偏ることなく、物質科学、生命科学、医学、エレクトロニクス、情報科学、科学技術政策、科学社会学にいたるまで、幅広い話題を取り上げた。数多くの美しい写真や図が、ナノメートルという小さな世界の姿を知る手助けとなるだろう。

目次

第1章 ナノの世界へ―なぜ、どのようにして
 なぜ極小をめざすのか/物質世界の大きさ/ナノ世界は異世界/ナノ世界を観察する/ナノ物質を研究する道具/ナノ世界への2つのアプローチ/大きさを縮める/自己組織とは/ハイブリッドをつくる/ことがらを単純化して理解を助ける
第2章 ナノ世界の物質―ナノ構造物質
 炭素のナノボールとナノチューブ/広く用いられる炭素ナノチューブ/より小さく,より固く/反応性を高める/ナノ粒子:その古い歴史/ナノ構造のガラス
第3章 環境とエネルギー
 洗剤を使わない洗浄/接着剤を使わない接着/検出と識別能力の向上/水素エネルギー/太陽エネルギーをとらえる/熱がつくる電気とその逆の効果
第4章 生命科学と薬学
 ナノ機械とナノモーター/ナノ結晶の色/ナノチップの実験室/必要なところに薬を運ぶ/生体になじむ人工器官と移植組織
第5章 電子―情報―通信
 ナノトランジスターをめざして/分子がつくる未来のエレクトロニクス/ハードディスクの読み取りはナノ現象/スピンを使って大容量メモリーを/量子箱の物理/情報もまた量子化/光と電気の助け合い
第6章 社会の課題
 ナノ科学とナノ技術の躍進/不確定要因,リスク,危惧/新たな毒性と汚染/情報,制御,監視/ハイテクの集約と倫理上の問題/社会における議論と選択

定価:1,760円
(本体1,600円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定