キシレン
著者名 NEDO技術開発機構
産総研化学物質リスク管理研究センター
中西 準子
牧野 良次
発行元 丸善出版
発行年月日 2009年06月
判型 B5 257×182
ページ数 260ページ
ISBN 978-4-621-08086-3
Cコード 3343
NDCコード 519
ジャンル 化学・化学工学 >  シリーズ化学・化学工学

内容紹介

化学物質のリスク評価結果をまとめたシリーズ。化学物質管理の方策を考える際に必要な科学的な基礎情報を豊富に呈示。

目次

要約
 第Ⅰ章 序論
 第Ⅱ章 環境媒体中濃度モニタリング結果
 第Ⅲ章 排出量推計
 第Ⅳ章 有害性評価
 第Ⅴ章 暴露評価
 第Ⅵ章 リスクの判定
 付録 QOLによるリスク定量化と対策の経済分析
第Ⅰ章 序論
 1.はじめに
 2.基礎的情報
  2.1 キシレンの物性等
  2.2 環境動態
   2.2.1 大気中での分解
   2.2.2 水中での分解
   2.2.3 生物濃縮性
   2.2.4 環境中での分配
  2.3 製造方法,製造量,輸出/輸入量
   2.3.1 製造方法
   2.3.2 製造量
   2.3.3 輸出/輸入量
  2.4 主たる用途
  2.5 わが国における法規制等
 3.既往リスク評価結果のまとめ…20
  3.1 カナダ(Environment Canada, Health Canada,1993)
  3.2 米国(ATSDR,1995)
  3.3 世界保健機関(WHO,1997)
  3.4 厚生省(2000)
  3.5 オランダ(RIVM,2001)
  3.6 環境省(2002)
  3.7 米国(U.S. EPA,2003)
  3.8 CERI & NITE(2005)
  3.9 IARC(1999)
 4.本評価書の対象
 5.本評価書の目的
 6.本評価書の構成
 7.本章のまとめ
第Ⅱ章 環境媒体中濃度モニタリング結果
 1.はじめに
 2.大気環境中キシレン濃度
  2.1 一般環境大気(屋外大気)中キシレン濃度
   2.1.1 環境庁(1999)
   2.1.2 厚生省(1999)
   2.1.3 東京都(2004)
   2.1.4 奈良県(1999~2006)
  2.2 沿道における大気中キシレン濃度について
  2.3 室内空気中キシレン濃度
   2.3.1 厚生省(1999)
   2.3.2 国土交通省(2006a)
   2.3.3 文部科学省(2001)
  2.4 大気環境中キシレン濃度のまとめ
 3.水環境中キシレン濃度
  3.1 公共用水域
  3.2 水道水
 4.その他の媒体中キシレン濃度
 5.本章のまとめ
第Ⅲ章 排出量推計
 1.はじめに
 2.2005(平成17)年度PRTR集計結果
  2.1 集計結果の概要
  2.2 対象業種届出事業所および裾切り以下事業所
  2.3 非対象業種
  2.4 家庭
  2.5 移動体
 3.PRTR集計結果以外の情報
  3.1 フロアーポリッシュ(フロアーワックス)
  3.2 油性筆記具
  3.3 塗料
 4.PRTR集計結果の妥当性チェック
 5.排出量の5km×5kmグリッドへの配分
 6.本章のまとめ
第Ⅳ章 有害性評価
 1.はじめに
 2.体内動態
  2.1 吸収・分布
  2.2 代謝
  2.3 排泄
 3.有害性情報
  3.1 ヒトへの健康影響
   3.1.1 全身毒性
   3.1.2 刺激性および皮膚感作性
   3.1.3 神経影響
   3.1.4 生殖発生毒性
   3.1.5 遺伝毒性
   3.1.6 発がん影響
 3.2 実験動物への影響
   3.2.1 全身毒性
   3.2.2 神経影響
   3.2.3 生殖発生毒性 
   3.2.4 遺伝毒性
   3.2.5 発がん影響
 4.毒性発現メカニズム
  4.1 神経影響
  4.2 生殖発生毒性
 5.既往有害性評価の状況 
  5.1 Environmental Canada, Health Canada(1993)
  5.2 ATSDR(1995)
  5.3 WHO(1997)
  5.4 厚生省(2000)
  5.5 RIVM(2001)
  5.6 環境省(2002)
  5.7 U.S.EPA(2003)
  5.8 CERI & NITE(2005)
  5.9 発がん性評価
  5.10 既往有害性評価の変遷
   5.10.1 ATSDR(1995):中期Hass&Jakobsen(1993),長期Uchida, et al.(1993)
   5.10.2 WHO(1997):Hass&Jakobsen (1993)
   5.10.3 厚生省(2000):Hass&Jakobsen(1993)
   5.10.4 RIVM(2001):Hass&Jakobsen(1993)
   5.10.5 環境省(2002):Uchida, et al.(1993)
   5.10.6 U.S.EPA(2003):Korsak, et al.(1994)
   5.10.7 CERI&NITE(2005):Korsak, et al.(1994)
 6.リスク評価に向けた考察
  6.1 評価の枠組
  6.2 キシレンの各異性体間の毒性比較
  6.3 エンドポイントおよびNOAELの選択
第Ⅴ章 暴露評価
 1.はじめに
 2.本章で分析対象とする暴露経路の特定
 3.吸入経路の個人暴露濃度分布の推定方法
 4.広域大気中濃度分布を用いた暴露濃度人口分布の推計
 5.AIST-ADMER による推定値の現況再現性に関する検証
 6.高排出高人口密度事業所周辺の大気中濃度分布の推計
  6.1 高排出高人口密度事業所の選定
  6.2 計算条件
  6.3 推定結果
 7.室内発生源寄与濃度の長期平均値の家庭間分布推定
  7.1 室内発生源寄与濃度の推定の枠組
  7.2 住宅新築寄与濃度と日常生活寄与濃度
   7.2.1 矢部&波多野(2005)に基づく検討
   7.2.2 日本塗料工業会(2004)に基づく検討
   7.2.3 斎藤ら(1999)に基づく検討
  7.3 モニタリング濃度に基づく日常生活寄与濃度の長期平均値の家庭間分布推定
  7.4 ワンボックスモデルに基づく日常生活寄与濃度の長期平均値の家庭間分布推定
   7.4.1 ワンボックスモデル
   7.4.2 パラメータの分布の設定
   7.4.3 シミュレーション結果
  7.5 モニタリング濃度に基づく日常生活寄与濃度を最もよく再現するケースの選択
 8.屋外濃度分布と室内発生源寄与濃度分布の統合
 9.本章のまとめ
第Ⅵ章 リスクの判定
 1.はじめに
 2.参照濃度の導出
 3.全国レベルの評価
 4.高排出高人口密度事業所周辺の評価
 5.リスク判定結果に関する考察
 6.本章のまとめ
第Ⅶ章 外部レビュアーからのコメントと筆者らの対応
 三森国敏レビュアーからのコメントと筆者らの対応
 今井田克己レビュアーからのコメントと筆者らの対応
 中井里史レビュアーからのコメントと筆者らの対応
 久米政文レビュアーからのコメントと筆者らの対応
付録 QOLによるリスク定量化と対策の経済分析
 1.はじめに
 2.QOLに基づくリスク評価
  2.1 QOL,QALYsおよび損失QALYs
  2.2 総年間損失QALYs
  2.3 評価方法
  2.4 有害影響の閾値に関する考え方について
 3.リスク評価結果
  3.1 キシレン暴露に関するヒト疫学研究(Uchida, et al.1993)に基づく評価
   3.1.1 評価エンドポイントおよび用量反応関数
   3.1.2 QOLの推定
   3.1.3 総年間損失QALYsの推定
 3.2 トルエン暴露に関するヒト疫学研究(Ukai, et al.1993)に基づく評価
   3.2.1 トルエンに関する疫学研究結果の利用妥当性の検討
   3.2.2 評価エンドポイント,用量反応関数,およびQOL
   3.2.3 総年間損失QALYsの推計
 4.総年間損失QALYsに基づくリスク評価についての考察
  4.1 Uchida, et al.(1993)に基づく評価結果とUkai,et al.(1993)に基づく評価結果の比較
  4.2 総年間損失QALYsの寄与分解
  4.3 トルエンのヒト健康リスク評価結果との比較
 5.総年間損失QALYsを用いた評価の問題点および今後の課題
 6.リスク削減対策の内容および分析方法の概要
 7.屋外対策に関する費用効果分析…208
  7.1 対策の内容
  7.2 費用
  7.3 リスク削減効果
  7.4 費用対効果
 8.室内対策に関する費用効果分析
  8.1 対策の内容
  8.2 費用
  8.3 キシレン濃度低下によるリスク削減効果
  8.4 トルエン濃度低下によるリスク削減効果
  8.5 費用対効果
9.屋外対策と室内対策の効率性の比較
10.他物質を対象としたリスク削減対策の効率性との比較
11.本付録のまとめ

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