エネルギー・環境・社会 第2版

エネルギー・環境・社会 第2版

現代技術社会論
著者名 京都大学エネルギー科学研究科エネルギー社会・環境科学専攻
発行元 丸善出版
発行年月日 2010年05月
判型 四六 188×128
ページ数 212ページ
ISBN 978-4-621-08241-6
Cコード 1340
NDCコード 501
ジャンル 科学一般 >  シリーズ科学一般 >  京大人気講義シリーズ

内容紹介

本書は、京都大学全学部を対象とした「現代技術社会論」の講義のために書かれた。初版から6年がたち、この数年間に世界的に起こった新たなエネルギー・環境問題、事故災害、リスクに対応する技術の進歩などを受け、第2版として内容をほぼ全面的に書き換えた。また、今回の版では新たに現代社会に潜むさまざまなリスクについてもテーマとして含めている。 バイオマス利用、原子力利用、情報化社会、エネルギー需給問題、地震災害や科学技術、循環型社会、環境負荷、リスク社会や環境負荷、現代社会の豊かさとその歪みといった問題について、それぞれの分野の一流の専門家が執筆した。

目次

第I部 エネルギー・環境に関する問題
 第1章 バイオマスエネルギーの技術革新
  はじめに/我が国におけるバイオマス資源/超臨界流体とは/超(亜)臨界流体によるバイオマス資源の化学変換/超臨界流体技術によるゼロエミッション型エネルギー生産・利用システム
 第2章 物質循環系とバイオマス
  植物と地球生態系/地球上におけるエネルギー・物質循環/森林における物質循環/持続可能なバイオマス生産とその技術開発/おわりに
 第3章 原子力エネルギーの将来
  はじめに/原子力エネルギーの原理と特徴/エネルギー政策における原子力エネルギーの位置づけと原子力エネルギーの現状/原子力エネルギーの将来―エネルギー安全保障と環境負荷低減への貢献
 第4章 情報化・エネルギーとその課題
  はじめに/情報化による社会構造の変革/情報社会とその特徴/情報化による資源・エネルギー消費の変化/情報化の進展に伴う社会問題/情報セキュリティー/おわりに
 第5章 エネルギーと環境のシステム学
  はじめに/エネルギー需給の歴史/エネルギーに対する価値観の変遷/エネルギー需給システム研究と「エネルギー学」/ミクロ的視点とマクロ的視点、そして合成の誤謬/エネルギー需給に関わるミクロ的視点とマクロ的視点の相違/おわりに―エネルギーシステム研究に求められるもの―
 第6章 エネルギーと大気環境問題
  エネルギー需給構造と大気環境問題/地域規模での大気環境問題/地球規模での大気環境問題―気候変動/おわりに
 第7章 環境問題と経済学
  思考実験/問題の所在/最適化ということ/紛争解決ということ/問題の構成/経済学の考え方/本章のまとめ
 第8章 循環型社会のめざすもの
  はじめに/エネルギー資源の利用効率/鉱物資源の再利用/循環型社会/資源の枯渇/リサイクルの現状/循環型社会に対する自然科学的問題/循環型社会に対する社会科学的問題/おわりに
第II部 リスクに関する問題
 第9章 地震動予測研究・技術の最先端
  はじめに/地震動予測研究・技術の概要/地震動予測のためのレシピ/地震動予測例/おわりに
 第10章 リスク社会と科学技術
  リスク社会/科学的リスク認識とその問題点/リスク社会の不安/科学技術と市民参加
 第11章 人間活動の環境負荷評価
  地球環境問題の特質/隠れたエネルギー消費・環境負荷とその可視化/ライフサイクルアセスメント
第III部 社会に関する問題
 第12章 現代社会と豊かさ
  序論―技術的豊かさの陥穽/現代技術社会―貧しさと豊かさ/フェアトレード―南北格差と共生/豊かさの矛盾―生活水準と福祉の問題/我々の目指す社会とは
 第13章 コミュニティの視点
 規範とは何か/規範の伝達/内モンゴル・沙漠化防止活動

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