内容紹介
分子から材料までの高分子科学の断片的な知識を「つながるキーワード」に沿ってどんどん体系的に整理できる書籍。 化学や物理は詳しいが高分子科学は専門でない人、高分子科学のポイントを体系的に整理したい人に向け、大学若手研究者が、実際の研究で重要なポイントをわかりやすく解説した。 1つのトピックは6ページ前後の読みきりスタイル。その中の「つながるキーワード」を道標に読み進めていくと、当初の疑問が多面的に解決されるだけでなく、関連する事項も自然と頭に入り、分子科学のゆるがない知識が身につく.
目次
1 高分子一本の形態と大きさ,分子量
1.1 高分子の分子量
1.2 高分子鎖中でのモノマー単位の配列
1.3 高分子鎖一本の形態
1.4 ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
1.5 質量分析
2 高分子の力学的性質
2.1 温度と時間スケールで変わる力学的性質
2.2 粘弾性
2.3 ガラス転移
2.4 エントロピー弾性
2.5 ゴム弾性
2.6 からみ合い
3 高分子の結晶
3.1 高分子結晶の構造
3.2 高分子結晶の偏光顕微鏡観察
3.3 結晶化度と微結晶サイズ
3.4 高分子の結晶化と融解
4 高分子の合成
4.1 高分子のつくり方
4.2 ラジカル重合
4.3 アニオン重合
4.4 カチオン重合
4.5 開環重合
4.6 リビング重合
4.7 重縮合・重付加・付加縮合
4.8 高分子化学工業
5 高分子の構造評価
5.1 光散乱
5.2 溶液小角X線散乱による粒子サイズと形状の決定
5.3 小角X線散乱によるミクロ相分離構造の同定
5.4 実空間観察
5.5 複屈折測定
5.6 核磁気共鳴(NMR)
6 機能性高分子材料
6.1 高分子の相溶性ーFlory-Huggins理論ー
6.2 ポリマーブレンドの構造制御
6.3 有機・無機複合材料
6.4 微粒子の調製
6.5 π共役系高分子
6.6 プロトン伝導性高分子
6.7 高分子ブロック共重合体リソグラフィー・ナノテンプレート